このごろ聴いている音楽

早いもので、もう2026年も2月半ばを過ぎてしまいました…。
年末年始は仕事で忙殺されていて、なかなか音楽を楽しむ余裕も無かったのですが、このごろようやく落ち着いてきたので、最近聴いている音楽について記事にしようと思います。

仕事しながらアマゾンミュージックを垂れ流しているので、自然とそこからお気に入りの曲が出てきますね。
邦楽だとあいみょんをよく聴いています。
「君はロックなんて聞かない」、「スーパーガール」、「初恋が泣いている」、「双葉」、「あのね」がお気に入りの曲です。

「あのね」は特に好きな曲で、歌詞がとても良いですね。
「寝ぐせのある君のほうが何だか生きてるって感じる♪」のフレーズがしみじみ良いなと感じます。
黒柳徹子の小説をアニメ映画化した「窓ぎわのトットちゃん」の主題歌だったそうです。

JAZZのプレイリストを聴いていて、気に入って購入したCDがどちらもジョシュア・レッドマンのもの!


Walking Shadows(2013)とCity Folk(2014)です。

ジョシュア・レッドマンは有名なジャズ・サックス奏者です。
私が彼を知ったのは、もう20年以上前にNHKで放送された、ドキュメント地球時間「ジャズ」でですね。
モダンジャズの4人の巨人(ソニー・ロリンズ、マイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、オーネット・コールマン)を紹介するコーナーで、若きレッドマンがコルトレーンの「至上の愛」について熱っぽく語っていました。

Walking Shadowsはオリジナル曲、ジャズのスタンダード、ポップス曲を取り交ぜた構成。ストリングを多用してリリカルに演奏しています。
ただ、美麗すぎてジャズらしくないという意見もある様です。
「ラッシュライフ」、「スターダスト」はコルトレーンも著名な演奏を残した曲ですね。コルトレーン信者らしい選曲だと思います。

白眉は「ストップ・ディス・トレイン」か。
静けさをたたえたイントロから、後半にかけて徐々に盛り上がっていく曲調がドラマチックで胸に迫ります。
ストリングに頼らず、小編成で演じるところもカッコいいですね。
曲名はもしかしたらコルトレーンの熱演で名高い「チェイシング・トレーン」をもじったものかも知れません。

City Folkはレッドマン率いる、「ジェームズ・ファーム」という黒人2名、白人2名のカルテットの作品です。
う~ん、レッドマン以外は存じなかったです…。

Walking Shadowsと違って小細工(?)なし、小編成でゴリゴリ演るぜという気迫を感じます。
曲も全てオリジナル。
ですが、ロック調、スムースジャズ調の曲が多くあまりジャズジャズしていない。
初っ端の「Two Steps」からして、ズンズンと重いロックビートで、グイグイとやる気を注入されるような曲です。
1~3曲目までの流れが秀逸と思います。

朝なかなかメンドくさくて仕事が手に付かないときに、気合を入れる意味で聴くことが多いですね。
縁の下の力持ちでドラムスのエリック・ハーランドが良い仕事をしてます。

久し振りにミルトン・ナシメントのCDをライブラリに追加しましたわ。

『ジャーニー・トゥ・ドーン』 – Journey to Dawn (1979年)

ディスコグラフィー的には「クルビ・ダ・エスキーナ2」(1978年)と「センチネラ」(1980年)の間ですね。
この記事にも書きましたが、「クルビ・ダ・エスキーナ2」と「センチネラ」は私のミルトン名盤ベスト5に入る作品で、超絶脂の乗った時期です。

なので「ジャーニー・トゥ・ドーン」も大学時代に新宿、渋谷のディスクユニオン、レコファン等の中古レコード店をはしごして血眼で探した時期がありました。
しかしながら手に入れることができずしばらく忘れていたのですが、この間なにげなくAmazonで検索してみたところHIT!!
半信半疑でポチってみたところ、すぐに手元に届きました。
お値段も特にプレミアムとかなく、良心的な1,760円
あの頃の苦労は何だったの…?と思わなくもないですが、いまこうして聴けることを素直に喜びたいと思います。


紙ジャケットで雰囲気ありますが、さすがに37年くらい経過しているので古色蒼然としていますな。
写真のミルトンもめちゃめちゃ若いですね…。(痩せてる!)
ただディスク自体は綺麗で、読み込みに問題ありませんでした。

CDのトレイに乗せて、ドキドキの初聴き。
まるでタイムマシンに乗って20ウン年前に戻ったみたいな気持ちですよ。

そこには…、「アンエンカウンター」、「マリア・マリア」、「オ・シオ・ダ・テーハ」、「パウラとベベート」といった超名曲(の英語バージョン)が…!
興奮しないわけにはいかない…、ハズなんですが、何というかいまいち感動できない。
英語の歌詞でなんとも窮屈そうに歌っているように感じるんですな。

恐らくこのアルバムはミルトン・ナシメントというブラジルの稀代のスターを広く欧米の市場に売り出していこうという野心で作られたのだと思います。
なのでアルバムトラックを超名曲で固め、しかも英語で歌って英米圏に受け入れられやすくしたのだと思うのですが、それがゆえにお仕着せ感がありすぎです。
もちろん楽曲自体は素晴らしいんです。
でもこの時期のミルトンの出してた歴史に残るような超名盤と比較してしまうと、一枚も二枚も落ちるように思えます。
同じA&M盤なら「ミルトン」(1976年)の方が良いですね。

未聴の名曲があるのでは?という期待が裏切られたのはちょっと残念ですが、古い盤なのにとても良い状態で、しかもプレミアムも付かずに手に入れられたことは大変満足しています。
アルバムを探して血道を上げていた昔の自分には「聴くべき名盤はすでに手に入れていたよ👍」と言ってあげたいです。

とはいえ見るべきものがないわけではない。
ミルトンを代表する超名曲「カンサォン・ダ・アメリカ(アメリカの歌)」は、このジャーニー・トゥ・ドーンに収められた「アンエンカウンター」を、フェルナンド・ブランチの付けた歌詞でポルトガル語で歌い直して翌年のセンチネラに収録したもの。
そういう意味では歴史的な価値のあるアルバムかなと思います。

ミルトン・ナシメント

新型コロナが全世界的に流行してますね。
アメリカについで感染者が多いのがブラジルだそうです。

私は昔からブラジルの著名な音楽家のミルトン・ナシメントのファンなのですが、たしか結構高齢になっていたはずなので、ふと不測の事態がありはしないかと頭をよぎりググってしまいましたよ…。
どうやら変なことにはなってなさそうなので一安心しました。「最近はあんまり聴いてないな~」などと思いつつ最新の情報を調べていると、いつのまにやら伝記「ミルトン・ナシメント “ブラジルの声”の航海<トラヴェシア>」が刊行されているのを発見しました。
そうそうこういうのが読みたかったのです。早速アマゾンでポチりました。
まだ最初の方しか読んでないのですが、幼くして両親と別れてしまい養父母(しかも白人の)の元で育ったという生い立ちがあったのですね~。ドラマチックです。

私がミルトン・ナシメントの音楽にはじめて触れたのは中学3年のころですね。地元の古本屋で100円で売っていた「ベレーザ・トロピカル」というブラジルのポピュラー音楽のコンピレーションCDを手に取ったのがきっかけです。

それ以前はブラジル音楽など一度も聴いたことはなく、そもそもハワイアンか何かかと思って買ったのですが、一聴してその素晴らしさに打たれました。
それもそのはず、カエターノ・ヴェローゾ、シコ・ブアルキ、ジョルジ・ベン、ジルベルト・ジルといった超大御所が勢ぞろいで、お得に18曲のてんこ盛りですが1曲としてつまらない曲が無い!
日本で言うならさしずめ、井上陽水、さだまさし、中島みゆき、桑田佳祐、山下卓郎のヒット曲を集めたようなアルバムです。
しかしそんな名曲ぞろいの中でも9曲目の「サン・ヴィセンチ」は出色で、ミルトン・ナシメントの名が永久に脳裏に刻みつけられることになりました。
何というか、出だしから美しい裏声で、リズミカルな曲でありながら宗教音楽のようにも聞こえる今まで聴いたことのない音楽でした。
17曲目の手製楽器集団“クアウチ”とコラボしたという「アニマ」も、曲調は全然違うもののスピリチュアルな曲でこれまた素晴らしかった…。

ミルトンの写真を見たのもこのアルバムのブックレットが初めて。(↑の赤丸の人)
何となく白人かと思っていたのでちょっと意外に思った記憶があります。
ジョルジ・ベンの曲とかは如何にも黒人っぽいファンキーな曲なのですが、ミルトンの曲はファンキーとはかけ離れた上品な曲なので図らずも誤解してしまったのでしょう。

それ以来レコード店に行けばブラジル音楽コーナーを覗くミルトンフリークとなり、集めたCDは28枚にもなっていました。

一番収集熱が高かったのは大学生の頃ですね~。
新宿や渋谷のレコファンやディスクユニオンなんかに足繁く通っていました。

穴場だったのは意外にも大学の近くにあった京王多摩センター駅の「Tahara」
他所ではほとんど見かけたことのないアルバムが置いてあり、驚喜したものです。授業をサボってよく行っていました。

下はそこでの釣果、「ミッサ・ドス・キロンボス」(左)と「ミラグリ・ドス・ペイシェス」(右)

そんな思い出深い店でしたが、2009年の大晦日に閉店したそうです。時代の流れとはいえ残念ですね。

ミルトン・ナシメントの音楽には宗教的とも言いたいような神秘的な雰囲気があり、それでいてポピュラー音楽としてもばっちりな親しみやすさがあり、サイコー!!!と思うのですが、やはり長いキャリアで多くのアルバムをリリースしていると「これは…」というのもあります。
いや、もしかしたら聴く人が聞けば素晴らしいとか、時代が追い付いていない系かも知れませんが、ちょっと普段気軽に聴くにはキツイものもいくつかあります。

実は上の2枚もモロそういうやつで、私も数回しか聴いたことはないです。
「ミッサ・ドス・キロンボス」なんか、サンバとカトリックのミサが融合したような、日本人の感性からは遠くかけ離れたもので、ミルトンの入門盤としてこれを聴かされた人は前世がブラジル人じゃない限りは二度と聴くことは無いんじゃないかと思います。

そこで自分的におすすめしたいアルバムを5枚ピックアップしてみました。

  • 1978年 クルビ・ダ・エスキーナ2(「街角のクラブ2」上段左)
  • 1980年 センチネラ(「歩哨」上段右)
  • 1982年 アニマ(下段左)
  • 1983年 アオ・ヴィーヴォ(「ライブ」下段中央)
  • 1985年 エンコントロス・イ・デスペヂーダス(「出会いと別れ」下段右)

う~ん、見事に70年代末~80年代中盤に偏りましたな。この辺りがキャリア全盛期でしょう。
90年代以降になると声にちょっと陰りが出てくるように思います。
2000年以降はー、実はあまり聴いていません…。

クルビ・ダ・エスキーナ2

「ベレーザ・トロピカル」で知った「サン・ヴィセンチ」は72年の「クルビ・ダ・エスキーナ」に入っていて名盤なのですが、78年の「クルビ・ダ・エスキーナ2」はさらに充実し楽曲も粒ぞろいなのでこちらを選出しました。
これをキャリアNo.1に挙げるファンも多いはず。70年代を総括するかのような大傑作だと思います。

センチネラ

いきなりミサ曲から始まるという、ミルの趣味駄々洩れのアルバム。これは好き嫌いが分かれるかも知れません。
しかし4曲目、超絶名曲「カンサォン・ダ・アメリカ(アメリカの歌)」に全てが救われます。
これが「ミッサ・ドス・キロンボス」方面に暴走して行くんだな~と思うと感慨深いものさえあります。
作家性と大衆性が危ういバランスをとる一作ですがー、私は押します。

アニマ

これは表題曲が「ベレーザ・トロピカル」に入ってるやつですね。
全編スピリチュアルな雰囲気とキシリトールガムのような清涼感に包まれた傑作です。

アオ・ヴィーヴォ

ライブアルバムはいくつか出てますが迷うことなく一番に押せる作品です。
キャリア絶頂の瞬間ではなかったというような、艶のある声。
1曲目「コラソン・デ・エストデンチ(学生の心)」の抑揚を付けながら終盤にかけて徐々に盛り上げていく歌唱が素晴らしい。
11曲目のガル・コスタとデュエットで歌う「ソーラー」がライブのハイライト。

エンコントロス・イ・デスペヂーダス

個人的にイチオシ作品。
シンセサイザー使いまくりでいかにも80年代臭が漂うのはご愛敬ですが、粒ぞろいの楽曲が揃っています。
白眉は7曲目の「プラ・エウ・パラール・ヂ・メ・ドエール」と、10曲目のクララ・サンドローニとのデュエット「ア・プリメイラ・エストレーラ(一番星)」ですかね~。
著名なギタリストのパット・メセニーが参加している11曲目の「ヴィードロ・イ・コルチ(ガラスと切り傷)」は全編スキャットで歌われアンビエントな雰囲気です。


つらつらと書いているうちにまたミルトンの曲を聞き直したくなってきました。
御大はたしか糖尿を患っていたと思うので、コロナに感染することないよう祈っています。