映画「メッセージ」を観て

(すいません。容赦なくネタバレしてます)

最近アマプラで観ました。

2017年公開。
「ばかうけ」みたいな形のUFOに乗って地球にやってきた宇宙人とコミュニケーションしようと四苦八苦する映画です。
UFOを扱った映画は数多くありますが、侵略者だったり「ET」みたいに簡単に意思疎通できてしまうものが大抵だと思いますが(じゃなきゃお話が進まないので……)、現実に地球外生命体と接触したなら、まずはどうやってコミュニケーションをとるのかが大問題となる筈です。

そこに真正面にフォーカスした作品で、知的好奇心を掻き立てられる良質のSF作品です。
17年の公開当時から気になっていて、いつか配信されるんじゃないかと期待していたのですが、やっっと観ることが出来ました!
そして期待通り、いやそれ以上の素晴らしい映画だった!!
そうですね…、私がHULU、アマプラで観てきた映画の中で5本の指に入ると思います。残り4本のうち2本は「300」と「アポカリプト」ですが―――。

そんな斬新な切り口の宇宙人はちょっとステレオタイプな2体のタコ型宇宙人。(アボットとコステロ)
七本足なので、「ヘプタポッド」と呼ばれてます。
宇宙船内に招き入れられた主人公たちは、まずは言葉でやり取りできないか呼びかけてみますがダメ。
ホワイトボードに文字を書いて見せたところ、向こうも墨を吐いて円形に文字らしきものを描き出してみせます。(ほんとタコみたい…)
そのことが端緒となって宇宙人の言語さらには思考様式が次第に明らかになっていくという筋です。

宇宙人の文字は莫山先生がよかいちのCMで書いてた「まる」そのもの……。(古いッ!!)
「絵でしょ?」としか思えませんが、微妙な刷毛捌き(?)が細かな意味を表しており、一筆で複雑な文章を表現しているといいます。
たぶん初めて漢字を見た外国人も同じように感じるんでしょうね…。

その文字から分かったのは、宇宙人の文字は表意文字で、普通の地球上の言語のようにS・V・O的な順次的な語順は持たないこと。
というより宇宙人の思考自体が地球人のように時系列に沿ったものではないことが分かってきます。
つまり原因⇒結果という「アタリマエ」と思われる論理は彼らには無く、原因と結果の関係があらかじめあり、それを時間順に観測するのも逆に観測するのも等価と考えているらしい。(何のこっちゃでしょう?)
(原作小説では因果論的(人類)⇔目的論的(ヘプタポッド)と比されているよう)

しかしながらこのアイディアには、個人的な体験から思わずはっとさせられるものがありました。
ウチの寝室の照明はリモコンで調光できるのですが、ボタンを押すことで明るさがサイクリックに変化します。(点灯⇒常夜灯⇒消灯⇒点灯⇒…)
このごろ子供が起きると自分で部屋の照明のリモコンを操作するようになったのですが、明かりが点いたにもかかわらずボタンを押し続けて再び消してしまうことがよくあります。
「なんで~?」と思っていたのですが、サイクリックな調光というのは良く考えると強度に逐次的な動作と言え、子供はむしろ生得的には目的論的な発想をするのではないかと思います。
つまり「部屋の明かりが点く」と「リモコンのボタンを押す」ということの関係だけが存在し、その順序は問題としていないようなのです。
そこから因果論的発想は実は後天的なもので、成長するにつれ獲得し、常識として理解を深めていくはないかと感じていました。

とは言えヘプタポッドは超光速で宇宙を航行するUFOを作るほどの高度な科学力を持っており、子供の知能にとどまっているわけではありません。
その秘密はまさに目的論的、というか、映画では「非線形的」という言葉で形容されているところの宇宙人の思考様式にあると思います。
この「非線形」というワードは文系の人には馴染みが無いと思いますが、私のような小学校時代に「ニュートン」やら「ブルーバックス」を読んで他の子たちより頭が良くなったような錯覚を楽しんでいた嫌なガキには憧憬すら覚える言葉です。

線形というのはここで言うと因果論的ということで、原因に対して結果がはっきりとしているようなケースです。
逆に非線形というとあらかじめ原因と結果がある関係を持つように定められており、その関係を優先するために原因が制限を受けるような、まことに不思議なシチュエーションを示しています。

普通(というと語弊があるけど…)の物理法則は線形の方程式で、だからこそ普段生活しているうえで原因⇒結果という単純な経験則が成り立つのですが、世にも名高い相対性理論は非線形の方程式なんですな。
(光の速度に近づくと時間の進みが遅くなったり、空間が歪んだりするのはその副産物)

で、真の物理法則を名乗るためにはどんな物理の方程式も相対性理論の要請を満たす形にしなければならないとされていて、線形の方程式で記述されるような物理の理論はあくまで真の理論の簡易版に過ぎないと考えられています。
ただこの非線形性の要請はかなり厳しいらしく、超ひも理論とか色々提言されているようですが、21世紀に入ってもまだ決着していないと聞いています。

これはまったく当てずっぽうの放言なのですが――、本質的に目的論的な物理法則を因果論的な形で理解しようとしているために生まれた、もしかしたら不要な苦しみなんじゃないかと思います。
例えば円の方程式を直交座標を使用してy=○○式に記述すると、結構不自然な形になりますが、極座標を使用するとごくシンプルに書けます。
思考の座標変換と言いますか、つまりヘプタポッドよろしく目的論を思考の中心に据えた場合、そもそも線形という概念が無いので「非」線形などという発想は生まれるはずもなく、真の物理法則を我々がニュートンの法則をごく当たり前と感じるように、ごく当たり前に受け入れられるのではないかと思います。

ただ良いことばかりではなく、ヘプタポッドは「いつ地球に到着する」などと言った計画は全く立てられなかったはずです。
また彼らは宿命的に運命論者となるので、滅ぶべき運命にあるとしたら何もせずに滅んでいたはずだし、地球人と交わる運命になければ旅に出なかったでしょう。
ヘプタポッドと地球人はあらかじめ出会うことが定められていたからこそ彼らはやってきたのです。
なので「3000年後に地球人に救ってもらうために来た」という映画のセリフは明らかにおかしいです。
それもそのはずで、やっぱり原作にはそのような説明は存在しないんだそうです。

真空管アンプの球交換

(テレワで鬱憤が溜まってるせいかかなりの放言となっているので、お見苦しいことをご容赦ください。)

ブログの更新が頻繁になるのはテレワークのお陰でしょうか(?)
久し振りにオーディオ系の記事です。

テレワークで仕事している間は、だいたい音楽を聴いてるのですが、大きな音を出すのは肩身が狭いのでイヤホンかヘッドホンで聴いています。
最初は普通にスマホに繋いで聴いていたのですが、次第に物足りなくなり、しばらく使ってなかったヘッドホンアンプ、Cayin HA-1Aを引っ張り出して聴き始めました。
さらにしばらくすると、ソースの音が不満に感じられ、これまたしばらく使ってなかったCDプレーヤー、KENWOOD DPF-7002を出すことに。
ここに、DPF-7002(CDプレーヤ) ⇒ HA-1A(ヘッドホンアンプ) ⇒ MS-Pro(ヘッドホン)という、8年前から使っているラインが久し振りに復活することとなりました。

よほど仕事がヒマなのか、さらに音をグレードアップしたい欲にとりつかれはじめ……。さりとて新しい機器を買うほどのお金の余裕も無いので、手軽に音を変える手段としてヘッドホンアンプに目を付けました。
HA-1Aは真空管アンプなので、真空管をより良いものに交換することでカジュアルに音質向上が図れるのではないかと。
むかーし、タモリ倶楽部で「球転がし」と称して秋葉原のオーディオ店でそんな遊びに興じているのを見た記憶がありますが、それを格段にスケールダウンしてやってみようかと思い立ちました。

ところで唐突にですが「アンプ」って一体何なんでしょうか?
オーディオに半歩足を踏み入れかけた中学生のころ、その存在に大いに疑問を覚えたものです。
無論、CDプレーヤーとかからの信号をスピーカーが鳴らせるレベルまで増幅する装置であることは承知してるのですが、音を鳴らすスピーカー、音の源であるプレーヤーに対してただ信号を増幅するだけってなんと芸のない……。
しかもカタログやオーディオ誌を見る限りだと、増幅する際にノイズやら歪みがやたらと発生するそうで、それを無くすのに涙ぐましい工夫が必要なんだとか。
それが「俺がステレオの中心だ」と言わんばかりに、デンと鎮座してるのを見ると思わず「デクノボー」とでも呼びたくなります。

しかしながらCDプレーヤーから出てる信号をそのままスピーカーに繋いでも、蚊の鳴く音にも及ばないくらいの音しか出ず、音楽を聴くどころではありません。
プレーヤーから直に出力された、ノイズも歪みも無い信号は、スピーカーを繋いだら消えてしまう儚い幻のようなものなのでしょうか?
はい。というかそんなものがあると考えることが幻想でありオカルトの素ですねー。
なので「アンプとは何か」の答えは「必要悪」とでもなりましょうか。

手持ちのHA-1Aしかちゃんと聴き込んだことがないので、真空管アンプの音の特徴というものを自信を持って言うことはできませんが、ギターをボトルネック奏法で弾いたときのようなキラキラした付帯音が付くように感じます。
これが歪みなのかも知れませんが、音がリッチになったように思われむしろ好ましく思われます。
とは言え真空管アンプの最大の魅力はそのビジュアルにあることは間違いありません。
墓石を思わせるトランジスタアンプに対して、ピカピカの真空管が赤熱して真空放電し音を増幅する様が外から見ることができるというのは、言わば築地の寿司職人に目の前で目の前で握ってもらい手掴みで食べている感じ!
一級のエンターテイメントでありロマンと言えるでしょう。
車で例えるなら、テスラに対してクラシックカーを嗜むような…。いや蒸気機関というレベルかも知れません。

この頃はどうなのか、オーディオ誌をとんと読まなくなったので分かりませんが、昔は真空管アンプと言えば「偶数次高周波歪」という謎の専門用語でもっともらしく音の良さの秘密を解説してる記事をよく目にしました。
あまりに突っ込みどころの多すぎる理論なので、たぶんもうそんなことを言う人はいなくなったと思いますが、トランジスタアンプも真空管アンプも言うほど音は変わりません。
むしろ同じくらいHi-Fiに作ろうとしたら真空管アンプの方がコストが掛かるでしょうね。真空管アンプはクラシックカーのごとき、実用度外視の濃厚な趣味の世界です。

あばたもえくぼじゃありませんが、ブーンとハム音がしてても、曲間の無音部分でザッとノイズが乗っても、それは「味」
「おっ!がんばってるな」くらいの大らかな気持ちで許せーー、ないんだなこれが。
置物じゃない!!

縛りプレイじゃないですが、真空管アンプという枠の中で可能な限りよい音で聴きたい。先ほど言ったことと矛盾するようですがこれもオーディオマニアの偽らざる本心でございます。
そもそもそんなに簡単に割り切れるなら世の中には業務用アンプさえあれば事足りてしまいます。
みんな多かれ少なかれストイックになり切れないものがあるので、様々な商品の形態が存在することになるのでありましょう。

特に真空管アンプは、装置の心臓とも言える真空管を交換できるというところにマニアのハートを揺さぶる蠱惑があります。
オーディオマニアとはスピーカーケーブルを替えたり、アンプヒューズを交換して「音が変わったッ!!」とキャッキャと喜んでしまう人種です。
まぁそんなことで何も変わるはずがなく、プラシーボ効果に過ぎないのですが、真空管の交換はそれに比べてなんという説得力。ケーブル交換程度で音の変化を感じるほどに感覚をチューンしていたら、真空管交換したら「頭壊れたァ!」と発狂してアルカイックスマイルを浮かべる可能性すらあります。
「もっとがんばってトランスも交換してみろよ」などという意地悪な声には耳を貸さず、お部屋のアロマを替えるくらいのカジュアルさで音の変化が楽しめるのが球転がしの魅力なのです。

もうちょっと真面目に言うと、ニンゲン不思議なもので、手の掛かる子ほど可愛いまであります。
逆に最初から良くできる完璧超人は「あいつ可愛い気ねぇんだよなー」と裏で罵られてたりして…。
とはいえずっとポンコツではやはり駄目で、少しずつ改善していく様を見せると「やればできる子ッ!」とか「伸びしろがある」とか賞賛の嵐となります。

人というのはどうしても将来を予測しながら生きる習性があるため、動きというものに重きを置く。
例え高い水準でも変化がないと閉塞感を覚えてしまい、逆に今が低い水準でも良い方向に動きがあれば簡単にバラ色の未来を想像してしまうからではないでしょうか。
言うまでもなく前者がトランジスタアンプ、後者が真空管アンプにあたります。

HA-1Aはそんな心憎いチューンを狙ったのか、何も考えてなかったのか分かりませんが元々付属してる球はかなり難ありの球。

ここまで読んでくださった方にはとっくにご存じか、まったく興味ないかの二択でしょうが、ヒマなので真空管アンプの仕組みについて講釈させて頂きたく思います。(そろそろ上司がキレる頃だ…)
真空管アンプのカタログを読んだりしてて、初段管とか出力管などという表現が現れ(プリ管、パワー管とも)、思わず「ふんふん…」と流しそうになりますが、これはCDプレーヤーなどから入ってきた信号を一本の真空管ではスピーカーを鳴らすほどの電力に増幅しきれないので、山のてっぺんまで複数のポンプで水を汲み上げるよろしく、複数の真空管で分担して昇圧することを示しています。
だいたい初段⇒二段⇒出力段という構成になることが多いようです。
これはトランジスタアンプでも同じようで、初段は真空管だけど出力段はトランジスタというハイブリッド構成のアンプも実際にあります。

素直な疑問として増幅のステージ毎に信号に歪みが乗るのではないかと思いますが、たぶん初段⇒出力段みたいにステージを減らすとそれだけ一本の真空管に負荷をかけることになりかえって歪むためやむを得ずこういうことになってるのだと思います。

真空管の型番を書いてもたぶん電車に興味がない人に「キハ」だの「モハ」だの言うようにチンプンカンプンでしょうが、一応HA-1Aの初段は12AX7、二段は12AU7、出力管はEL84(2本)という管が使われています。

下の写真だと右から、12AX7、12AXU7、EL84ですね。
いずれもミニチュア管という小さい種類で、一番大きいEL84でも7cmくらいですね。

で、銘が消えかかっていますが元々付属してた12AX7と12AU7は”Cayin”とプリントされてますが多分中国製。
EL84はエレクトロハーモニクス(エレハモ)のロシア産球です。

これもとっくにご存じか興味が無い系だと思いますが、真空管を未だに生産してるのは、中国、ロシア、スロバキアの3国。
昔はアメリカ、ヨーロッパ、日本でももちろん作られていて、何十年も前に作られた松下、東芝、NEC製の真空管が高価で取引されたりしています。
今でもオーディオ用とかギターアンプ用に需要があり細々と作り続けられているようですね。

現行品の品質としては、中国<ロシア<スロバキアと囁かれてますね。
HA-1Aを買ってしばらくした後、付属管がどうにも気に入らず秋葉原のアムトランスまで足を運んでJJエレクトロニクスのスロバキア管に総取り換えしたことを覚えています。(もう12、3年前のこと)

アムトランスの店舗は今はもう移転したみたいですが、当時は高架下のぐちゃっとパーツ店がひしめき合っている一角に収まっていました。
買い物したら店のおじさんにお土産としてどら焼きを貰いました。懐かしいな。

JJに替えてからは耳障りなハム音や時折ザラッと入るノイズが無くなり、高音のカサつきが大分低減されたように思われ、それからは安定して聴けるようになりました。
ただ先述の優等生はつまらないの法則の通り次第に飽き、そもそもオーディオ自体あまり聴かなくなり放置される運命を辿ったのでしたー。
で、冒頭に戻るのですが、テレワをするようになり久し振りに引っ張り出してきて、実はまだ伸びしろが残ってるのではないかと考えるようになった次第です。

いったん全部を付属球に戻して聴いてみます。
やはりノイズが乗り、荒削りな印象ですが、元気の良い音でこれはこれで悪くはないなと思います。なんかアホの子という音です。
この元気よさを生かしたままノイズが減ればより良い音になるのではと考えます。
で、恐らく中華管が悪さをしてるのだろうと推測し初段と二段の変更を思いついたのですが、お予算の関係で初段のみの交換とすることにしました。

白羽の矢が当たったはムラードの12AX7リイシュー(復刻管)

またしてもムラードなんて知ってるよ/興味なしでしょうが、言いたいッ! 言わせてッッ!!
ムラードはイギリスの真空管ブランドで当然とっくに生産を終了してますが、ビンテージ品が市場で高値で取引される人気球です。
偽物も出回ってる程だとか……。すごい世界だ。
その意匠を現代に復刻したものです。生産国はロシア。
アマゾンで買ったのですが、¥4,280(税込み)でした。う~ん、ラフロイグかボウモアが一本買えますな。

中華管はハブって、初段ムラード - 二段JJ - 出力段エレハモ という構成にしドキドキの電源ON!

……なんかやたらと固いな。
なんかアホの子が無理やり正座させられているような。
しかも曲間の無音区間でノイズが出る症状は直ってない。
これは見立てが間違ってて、ノイズの原因は出力管のエレハモだったか……?

エレハモを外して、初段ムラード - 二段JJ - 出力段JJ という構成にしてみます。
うん、これは綺麗な音だ! ノイズが消えました。
しかし、元々のオールJJと比べて何が違うのかと言われると答えに窮します。
やはり元気の良さと粗さは切っても切れない関係にあるのかー。

中華管をひとつまみのスパイスと加えるべく、初段ムラード - 二段中華 - 出力段JJ にしてみます。
おお、ノリが蘇った。綺麗さもあり良い音です。

これもしかして中華が悪いんじゃなくてエレハモが悪かった……?
試しに、初段・二段中華 - 出力段JJ にしてみると、オオー?! 低音がズムズムと良いノリを保ちながらも荒れてない!
一番好きな音です。
なんと、これが正解だったか。盲点。
これまでこの組み合わせは試してこなかったなー。
とすると、ムラードは不要……?

とは言え、折角買ったムラードであるし、しばらく聴いているうちに音が変化してくるかも知れませんので、伸びしろを期待してしばらくは、初段ムラード - 二段中華 - 出力段JJ で行こうかなと思います。

<蛇足>
10年以上前、まだ名古屋に赴任してたころ大須で買ったUSBサウンドアダプタ、AUDIOTRAK MAYA EX5 QEがこの頃地味に大活躍しています。

手持ちのヘッドセットの端子がマイクとイヤホンが二股に分かれてるやつなのですが、会社から配られたシンクライアント端末にはイヤホン・マイク兼用の4極ジャックかUSBしか端子がありません。
しかしこいつを間に挟むことでUSB⇔二股端子のブリッジが可能となります。

あと、この頃はもっぱらアマゾンミュージックを聴いてるのですが(スマホにUSBのCタイプとAタイプを変換するアダプタを繋げば)音声をデジタル出力でき、KENWOOD DPF-7002に繋いで高音質のデジタル-アナログ変換をすることが出来ます。

何度も引っ越しをしたけれど、こんな活躍の機会が回ってくるとはー。捨てなくて良かった。

最近アマプラで観た映画

■怒り
渡辺謙をはじめ有名な俳優が多数出演してる作品ですね。
2016年公開。確か映画館で「君の名は」を観た時に予告編が流れてたような気がします。

リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件を下敷きにしたストーリー。
家で夫婦が殺害されてしまう状況は、世田谷一家殺害事件を意識してるかも知れません。
あと八王子という場所柄、八王子スーパー強盗殺人事件も頭をよぎりました。(でも現場は橋本に近いよう)

あと、映画の公開後に起きた富田林署逃走事件は、警察から逃げながらも逃走をエンジョイ(?)してるのが沖縄に逃げた男に似てますね。偶然でしょうが。
何か日本の凶悪犯罪のコラージュのように感じる作品でした。

3人の犯人と疑わしい男たちが各地に表れ、並行に物語が進行していきます。
一体どいつが真犯人なのかとミステリーにハラハラさせられます。
ラストはちょっと後味が悪いものでしたね…。

■マネーショート
リーマンショックが起こる前に世の中の流れに逆らって猛然とサブプライム証券を売り(ショート)、巨万の富をGETした抜け目ない連中の活躍を描いた作品です。
知ってる役者はブラットピットくらい。ウソ、ライアンゴズリングも出てた。
ブラピが出るからってことで製作費の融資を受けられたのかな? それくらいブラピである必要を感じない役柄だった。

ウォール街とかウルフオブウォールストリートとか、ウォール街もの(?)は結構好きですね。
これも楽しめる作品でした。

「あの株買っときゃ良かった~」とか「Sしとくべきだった…」とか「過去に戻ってビットコ買うよう自分を説得したい」とか、人は後になって色々言います。
リーマンが弾ける前は、サブプライムが焦げ付くこと自体は確信していてもそれが『いつ』なのかは分からず、そうしている間にもショートの保証金がダラダラと垂れ流されて、かなり精神削られる状況だったみたいで興味深いですね。

ゴールドマンサックスのやせ我慢というか、買い支え攻撃にも耐えて、金融市場の崩壊に立ち会った時はめちゃめちゃ脳汁出たでしょうね~。
これがウルフオブウォールストリートのレオ様だったら昇天の顔芸キメてるところでしょうが、あまりに不謹慎すぎると憂慮したのか抑制気味の演技でした。
一生に一度でもこんな体験出来たらたまらないだろーなとひそかに憧れを感じます。

ピグマリオン人形展2020

気付いたら2021年も明けて早2ヶ月が経過してました…。今更明けましておめでとうとも言えませんね…。

もう半年も過ぎてしまいましたが、去年の8月に行った「ピグマリオン人形展2020」の写真を今更ですがアップしてみようかと思います。
結構前に目黒でやったのを見に行きましたが、今回は横浜でやり、場所も鶴屋町で住まいから近いので足を運ぶことにしました。

会場はFEI ART MUSEUM YOKOHAMA
そんなに広くなかったので、見たのは10分くらいですかね。
客層は若い女性が多かったです。

入口近くに展示されてた小さい人形たち。ゴスい雰囲気が漂ってます。

こっ、これは…。コロナで有名になった妖怪「アマビエ」だと思いますが、ハードに疫病退散の願いが込められているのか相当の肉体改造が加えられています。

う、美しい。講師の陽月先生のお人形です。
半分はこういう可愛らしい人形、半分はアマビエみたいなゴシック趣味の人形ですね。

こちらも陽月先生のもの。
壇蜜を思わせる怪しい魅力を放ってますね。


コロナで展示するのは大変だったと思いますが、今年もやるんでしょうか?
横浜だったらまた見に行きたいですねー。

レコファン渋谷店

「東京迷路」などの作品で著名な、写真家の鬼海弘雄さんがさる10月19日にお亡くなりになられたそうですね。
このサイトでも「東京夢譚」を紹介したり、好きな写真家でした。残念です。
それにしてもまただいぶ更新に間隔が空いてしまいましたな…。

このあいだ「あしたのひかり」展を見に行ったのが夏の暑い盛りでしたが、早くも冬の気配が漂っています。
昔良く行った大型中古CD店のレコファン渋谷店が10月11日に閉店してしまったそうです。
私が学生の頃は結構色んな所にあった印象なのですが、時代の流れとともにビジネスが難しくなってきたんでしょうね。
いちばん行っていた橋本サティ店はとっくの昔(06年)に閉店しちゃってました。

そんな中まだしぶとく(?)続けているディスクユニオンとの違いって何だったんでしょうね?

「あしたのひかり」展を見に行った後、久し振りに渋谷に足を延ばしたのですが、これが最後の訪問になりました。

最初に来たのはもう20年前くらいだと思いますが、什器のレイアウトとか当時のままなんじゃないでしょうか?
店内の雰囲気に変化がありませんね。

このあいだミルトンナシメントの記事を書いたので、ワールドミュージックのコーナーを覗いてみましたが、残念ながら特に掘り出し物はありませんでした。

店内に爆音BGMが流れていて、元を確かめてみるとなんとタンノイのカンタベリー(という高級スピーカー)でした。
現行品なら一台二百万円近くする代物…。
それがペアで60万くらいで売られていて、一瞬唾をのみ込みましたが、まずこんな馬鹿でかいものを置く場所がありませんね。

流してたのはロックやヒップホップとかでしたが、クラシック向けとよく言われているので、意外と違和感なくて感心しました。

しばらくブラブラと物色してたのですがコレと言って欲しいものが無い…。
歳を取るとともに新しい音楽を聴こうという気持ちが薄れていくのを感じます。
まあ、でもどうにか手に取ったのが下の二枚です。(どちらも2枚組なので4枚?)
閉店セールで5枚買えば割引だったのですが、これで限界でした。

左:サンタナの「ロータス」、右:VSOPの「ライブアンダーザスカイ79」
「ロータス」の方は73年に大阪厚生年金会館で行われた伝説的なライブを収めたものです。
ジャケットは横尾忠則が手掛けたもの。
同時期に同じく横尾がジャケットを手掛けたマイルスデイビスの「アガルタ」が好きで、実はジャケット繋がりで前々から気になっていたアルバムでした。
音楽的にもちょっと似ているかも。
「砂上の楼閣 パート1」で聴かれるギターリフはマイルスの「ジャックジョンソン」に収録されている「ウィリーネルソン」のものでは?!
あと、何というかスーパーマリオとかロックマンで聴かれるフレーズが出てきて、ファミコンの作曲家たちに大いに影響を与えたことが伺われます。

ライブアンダーザスカイは、JTが77年から92年まで夏に催していた野外ジャスフェスティバルですね。
79年のVSOPは、なんでも大雨が降るなか熱演して伝説となったそうです。
メンバーはハービーハンコック、ウェインショーター、ロンカーター、トニーウィリアムス、フレディハバードと、マイルスの「黄金のクインテット」からマイルスをハバードと挿げ替えただけという超豪華面子で、これが面白くないわけない―――。
ハズなんですが、正直アコースティックジャズが苦手な私にはいまいちピンと来てません。
これが分かるような渋い大人になりたいな~という未来の自分への宿題のようなアルバムです。
ただ、ハービーが日本人向けにすごく簡単な英語でMCをしているのは分かる。

「あしたのひかり」展

このあいだ、平日にお休みを取って、久しぶりに恵比寿の東京都写真美術館に行ってきました。
とろけそうに暑い、良い天気の日でしたが、美術館の中は涼しく、コロナの影響かたいへん空いていました。
降って涌いたような休日だったので、お目当ての展覧会があったわけではなかったですがー。

前に来たのはもう3年半くらい前ですね。その時は「TOPコレクション 東京・TOKYO」を観ました。
今回やってたのは「森山大道の東京 ongoing」と「あしたのひかり」展。
森山大道は著名な写真家ですが、あんまし好みでないので「あしたのひかり」の方のチケットを購入します。

「あしたのひかり」展は日本の新進作家vol.17と銘打って、5組6名の写真・映像作品を展示するものです。
展示場は閑散としていて、入って最初のブースは私以外誰もお客さんがいませんでした。
鑑賞に集中できてたいへん結構ですな。

中はこんな感じ。

最初の作家さんは岩根愛。

なにか宙に浮かべたような不思議なディスプレイで写真が並んでました。幻想的な感じの作品でしたね。
途中カシャカシャ音がしてなんだろう?と思っていたらスライドフィルムが回っていて、何の説明も無いので分からないのですが、写真だけで想像するに、おばあちゃん子が育って、バンドマンと付き合ってヤンチャして、色々あって死んじゃって、最後におばあちゃんが残される?みたいな謎の作品でした。

その後はハワイの日系人のドキュメンタリーを壁に映写して流していて、それ自体はなかなか良い内容だと思ったのですが、最初の写真と次のスライドとこのハワイが何の脈絡も無く感じられてしまい、なかなかに謎感の強い展示でした。

次は赤鹿麻耶さん。
これも謎でしたね。
中国のどこかでやってる氷の祭典に参加して、氷の女王様になるみたいな内容なのですが、写真だけでなくその女王様のデザインのラフとか旅のメモとかも作品として展示していました。
自作のポエムを延々とリピートで流していて、「黒歴史にならない…?」と心配してしまうような危うさを感じました。

次は菱田雄介。
紛争地帯とかをテーマにしたルポ風作品。
写真を趣味にしている人からすると親しみやすい王道ですね。
ただ映像作品もあり、それは立ってこっちを見てるだけの人を固定のアングルでしばらく映しているというもの…。
謎だ…。

お次は原久路&林ナツミのコンビ。
おおー! 良いですね。
展覧会のポスターにも選ばれていますが、一言でいうとハヤオ・ミヤザキ的感性に強く訴えかける作品。
iPadでメイキング映像が流れていて、そこには楽しそうに少女を撮る原先生の姿が…。

最後は鈴木真弓さん。
写真屋を営んでいた実家が東日本大震災で被災してしまったそうで、ご尊父の遺品のカメラや津波でボロボロになってしまった写真が展示されています。
―――お気の毒にという言葉しか浮かびません。

展示数がそんなに多くなかったので、トータル30分くらいで回れてしまいました。
う~ん、これなら森山大道のチケットも買っておいたほうが良かったかも?

辛口のようですが、何かとっちらかった印象が残ったので、映像に頼らず写真だけで勝負したほうが良かったのでは?と思います。

プロレスについて

この記事は「BOSE Home Speaker 500」でプロレス談義が横道にそれて盛り上がり過ぎたため別記事にしたものです。

学生時代、下宿にケーブルテレビが入っていて、なぜかJスカイスポーツがタダで観られ、そこでやっていたWWEの「ロウ」やら「スマックダウン」というプロレス番組をよく観ていました。
その頃はザ・ロック(ロック様)やストーンコールド・スティーブオースチンなんかがスターで、悪のオーナー、ビンス・マクマホン相手に、リングにホースでビール撒いたり、バスを爆破したりめちゃくちゃなことをやってる姿にカルチャーショックを受けました。
日本人だとTAKAみちのくとフナキのタッグチーム、カイエンタイが活躍してましたね。(でも二人ともあまり体が大きくないのでやられ役が多かったです)
週刊プロレスは大学の生協でよく立ち読みしてました。(WWEの記事が後ろの方に載っていた)

あと、埼玉テレビ(千葉テレビだったかな…?)でWCWマンデーナイトロが木曜にオンエアされていて、こちらも欠かさず観てました。
ビル・ゴールドバーグが無敵のスターで、ホーガンやジャイアントなんかをバッタバッタと倒していくのが痛快でしたね。
当時はあのホーガンがコソ泥みたいな頬髭生やして悪党にキャラチェンジしてたのがなんというかショックでした…。

日本のプロレスも、日テレで土曜深夜に「ワールドプロレスリング」(新日本プロレス)が放送されていたので、観てたこともあったのですが、ド派手なアメプロに慣れた目だとあまりに地味に見えてしまい長続きしませんでした。
あと当時のトップレスラー達(永田、中西、天山、小島など)がどうも魅力的に見えませんでした。(ごめんなさい)

就職してからは離れてしまい、しばらく観てなかったのですが、2017年ごろかな?新日本プロレスの中邑真輔選手がWWEに挑戦するニュースを目にしてから再び観るようになりました。
昔テレビで観てた中邑選手は、総合格闘技とかに挑戦して、他のレスラーが勝てないなか好成績を収めていたのが記憶に残っていますが、久し振りに見た中邑はマイケルジャクソンみたいな恰好でクネクネ動くレスラーに変貌しており、「キャラ変したんだ…」と時の流れを噛みしめることに。
でもスゴイことに、WWEではロイヤルランブルという大きな試合で優勝するほどの大活躍をし、トップレスラーの一員に上り詰めました。カイエンタイの時代からすると隔世の感がありますね。
それ自体は嬉しいのですが、なんというかWWE自体が昔ほど魅力的ではなくなってましたねー。
昔はWCWと視聴率競争でとんでもない過激なことをやってたのですが、一人勝ちして業界を独占すると安心したのか、ファミリー向けに舵を切ったようでぬるく感じられてなりません。ビートたけしに昔のようなキレたツッコミを求めるようなものかも知れませんが…。

あと、ロック様みたいな「おおっ…」と思わず後ずさりしたくなるようなスーパースターがいなくなったような気がします。(ご存じの通り映画界に行って、ドウェイン・ジョンソンとして大活躍)
未だにゴールドバーグが出てきて(でも結構イイ体)、当時のキレッキレの動きからすると悲しくなるようなジャックハマーを打ったりするのを見ると、「新しいスター育ってるのかな…?」と疑問に感じます。

逆に最近の新日プロレスは世代交代をして、棚橋弘至選手とかオカダカズチカ選手とかイケメンがトップレスラーになってますね。
実際、女性人気もかなりあると聞いています。
棚橋選手は、ファンの方には申し訳ないのですが、どうしても昔の刃傷事件が先に浮かんでしまいます。
でもその後低迷する団体を苦労して引っ張って、再び人気を取り戻すまで支えたんですよね。
オカダ選手は身体つきが若い頃のロック様を彷彿とさせるものがあり、世界的な人気を博するようになるのではと期待しています。

外国人選手は、私がたまに見ていた2000年代初めころは、冷蔵庫みたいに分厚いスコットノートンとか、総合格闘家のドンフライとかイカツイのばっかりでした。
あと、ジャイアントシルバ&ジャイアントシンとか怪獣みたいにでっかいコンビが居ましたね~。
今では日本人選手同様イケメン化の流れがあるのか、ケニーオメガ(アメリカに行っちゃいましたが)、ジェイホワイト、ウィルオスプレイなどしゅっとしたタイプがトップになってます。

試合も昔は組み合って、しばらく寝技の攻防が続いて、最後に大技で締めるみたいなクラシカルな攻防が多く、正直ビデオを飛ばして見てましたが、最近は最初から大技を出して観客を飽きさせないような展開が多いような気がします。そういう部分はアメプロ寄りになったかなと思います。
そういうこともあって、最近では日本のプロレスのほうを熱心にウォッチするようになりましたねー。
ただアメプロから入ったんで、日本のプロレスの歴史とかは全然詳しくないんです。
なので「有田と週刊プロレスと」は過去から続くプロレスの流れを分かりやすく解説してくれるのでためになります。

BOSE Home Speaker 500

8月に入ってからアマゾンプライムを使い始めました。
まだ一ヶ月のおためし期間中ですが、プライムビデオやアマゾンミュージック、お届け日時指定便なんかが自由に使えて、それでひと月500円ならなかなかお得なのでは?と思います。
動画配信サービスはHuluをファミリーパックで観せてもらってたのですが、アマプラでしかやってない「有田と週刊プロレスと」がどうしても観たくなり…。
あんましこのブログではプヲタぶりを披瀝してこなかったですが、結構好きなんです。
で、どういうところが好きなのか載せようと思ったのですがー、書いてるうちに長くなってしまったのでそれは別の記事にすることにします。

アマゾンミュージックはイイですねー。
CDを買うほどじゃないけど、ちょっと聴いてみたかった曲を探すのにうってつけです。
ゼスプリのCMのキウイブラザーズの曲とか、auの浦島太郎の曲とか楽しく聴いています。
あと昔よく聴いていたオアシスとかスマパンとかも懐かしい気持ちで聴き直したり。

ファイヤーTV経由でテレビで聴くと、こんな感じで歌詞が出てカラオケ気分を味わうことができます。
好きな曲をスマホにダウンロードしてオフラインで聴くこともできます。
Unlimitedに入ればもっと色々聴けるみたいですが、なんかもうプライムでも充分じゃないかと思いますね。

それからもちろんアレクサを搭載したスマートスピーカーでも聴くことができます。
ただ、元々オーディオマニアの気がある自分にはアマゾンEchoはちょっとちゃっちく感じられ手が出ませんでした。
しかし、有名オーディオブランドのBOSEがアレクサ内臓のスマートスピーカーを出していることを知り、俄然興味が出てきました。

それがBOSE Home Speaker300と500
どちらも同じような形状ですが、500の方は液晶画面付きで、演奏している曲のアートワークが表示できるのが良いと思いました。
しかしお値段は驚きの5万円オーバー?!
10万円の給付金はとっくに使い切っています。
う~ん、どうしようか?としばらく「価格コム」とにらめっこする日々を過ごしましたが、意を決して購入しました。
安くGetするため、Qoo10という謎のECサイトを初めて使いましたが…、ちゃんと届いてよかった…。

梱包はしっかりしており、本体は高級日本酒よろしく不織布に包まれていました。
本体はプラスチックと思いきや、アルミ製で堅牢感があります。
大きさは20cmくらいで意外なほど小さいです。重さは2kgちょっとといったところですね。
部屋から部屋に持ち歩くのに少しも苦になりません。

内容物は本体と電源ケーブルのみ。ケーブルはしっかりしたもので高級オーディオ感があります。
で、コンセントに繋ぐと「ブオォォーン!!!!」という感じで起動音が鳴りビビります。

セットアップは全てアプリからです。
最初なかなか機器を認識せず苦戦しました。
認識した後はスムーズに行きましたが、Wifiのパスワードを入れたり、アマゾンにログインしたりとパソコンに疎い人には結構ハードルが高いのではないかと思いました。

セットアップが完了し、ついにアレクサに話しかけます。
「アレクサ。あいみょんかけて」

音声を認識すると液晶の上部がピカピカと光り、しばらく(3~5秒)して
≪アマゾンミュージックのあいみょんの曲をシャッフル再生します≫

「お~ッ!!」
♪マリーゴールド♪が流れてきました。
いやー、スゴいっすねミ☆

肝心の音なのですが、とにかぐ低音がスゴイ。
BOSEは低音とはよく聞きますが、もうわざとらしいくらいの低音。
あいみょんのはずがクラブサウンドと化しています。
コレがボーズサウンドかー!

これがこんな小さい筐体から出ているとはとても信じられません。
上の写真ではスペンドールS3/5というスピーカーに乗っていますが、2倍以上重いのに低音はBOSEの方が全然出ています。
きっと何か秘伝の謎の技術が使われてるんでしょうな。
ただ、低音が強すぎて高音が聞き取りずらいので、普段は操作アプリ(BOSEミュージック)で、高音を+20、低音を-20のバランスにして聴いています。

ステレオ感は当然期待していなかったのですが、期待しなかった割(?)には感じます。
左右のスピーカーが背中合わせになっていて、壁に音を反射させることでステレオ感を出しているんだそうです。
そう言えば昔から似たようなコンセプトで901とかを出してましたね。

ただ残念な点もいくつかありー。
ひとつはホームサーバ上に大量に貯めたMP3をそのまま聴くことができない。

DLNAという規格(?)に対応した機器なら、サーバ上の音楽ファイルをストリーム再生することが出来るのですが、本機は未対応のよう…。
別のBOSE機器の中には対応しているものがあると聞いたので、そのうちソフトウェアアップデートで対応されたら良いなと思います。

もうひとつはファイヤーTVの音声をプライムビデオの場合はテレビで、アマゾンミュージックはBOSE Home Speaker 500で、という風に出し分けたいのですが無理のよう…。
これはBOSEのせいというよりアレクサの問題かも知れませんがいつか対応して貰えたらな~と思います。

でも細かい色々はありますが、おおむね満足していますよ。

ミルトン・ナシメント

新型コロナが全世界的に流行してますね。
アメリカについで感染者が多いのがブラジルだそうです。

私は昔からブラジルの著名な音楽家のミルトン・ナシメントのファンなのですが、たしか結構高齢になっていたはずなので、ふと不測の事態がありはしないかと頭をよぎりググってしまいましたよ…。
どうやら変なことにはなってなさそうなので一安心しました。「最近はあんまり聴いてないな~」などと思いつつ最新の情報を調べていると、いつのまにやら伝記「ミルトン・ナシメント “ブラジルの声”の航海<トラヴェシア>」が刊行されているのを発見しました。
そうそうこういうのが読みたかったのです。早速アマゾンでポチりました。
まだ最初の方しか読んでないのですが、幼くして両親と別れてしまい養父母(しかも白人の)の元で育ったという生い立ちがあったのですね~。ドラマチックです。

私がミルトン・ナシメントの音楽にはじめて触れたのは中学3年のころですね。地元の古本屋で100円で売っていた「ベレーザ・トロピカル」というブラジルのポピュラー音楽のコンピレーションCDを手に取ったのがきっかけです。

それ以前はブラジル音楽など一度も聴いたことはなく、そもそもハワイアンか何かかと思って買ったのですが、一聴してその素晴らしさに打たれました。
それもそのはず、カエターノ・ヴェローゾ、シコ・ブアルキ、ジョルジ・ベン、ジルベルト・ジルといった超大御所が勢ぞろいで、お得に18曲のてんこ盛りですが1曲としてつまらない曲が無い!
日本で言うならさしずめ、井上陽水、さだまさし、中島みゆき、桑田佳祐、山下卓郎のヒット曲を集めたようなアルバムです。
しかしそんな名曲ぞろいの中でも9曲目の「サン・ヴィセンチ」は出色で、ミルトン・ナシメントの名が永久に脳裏に刻みつけられることになりました。
何というか、出だしから美しい裏声で、リズミカルな曲でありながら宗教音楽のようにも聞こえる今まで聴いたことのない音楽でした。
17曲目の手製楽器集団“クアウチ”とコラボしたという「アニマ」も、曲調は全然違うもののスピリチュアルな曲でこれまた素晴らしかった…。

ミルトンの写真を見たのもこのアルバムのブックレットが初めて。(↑の赤丸の人)
何となく白人かと思っていたのでちょっと意外に思った記憶があります。
ジョルジ・ベンの曲とかは如何にも黒人っぽいファンキーな曲なのですが、ミルトンの曲はファンキーとはかけ離れた上品な曲なので図らずも誤解してしまったのでしょう。

それ以来レコード店に行けばブラジル音楽コーナーを覗くミルトンフリークとなり、集めたCDは28枚にもなっていました。

一番収集熱が高かったのは大学生の頃ですね~。
新宿や渋谷のレコファンやディスクユニオンなんかに足繁く通っていました。

穴場だったのは意外にも大学の近くにあった京王多摩センター駅の「Tahara」
他所ではほとんど見かけたことのないアルバムが置いてあり、驚喜したものです。授業をサボってよく行っていました。

下はそこでの釣果、「ミッサ・ドス・キロンボス」(左)と「ミラグリ・ドス・ペイシェス」(右)

そんな思い出深い店でしたが、2009年の大晦日に閉店したそうです。時代の流れとはいえ残念ですね。

ミルトン・ナシメントの音楽には宗教的とも言いたいような神秘的な雰囲気があり、それでいてポピュラー音楽としてもばっちりな親しみやすさがあり、サイコー!!!と思うのですが、やはり長いキャリアで多くのアルバムをリリースしていると「これは…」というのもあります。
いや、もしかしたら聴く人が聞けば素晴らしいとか、時代が追い付いていない系かも知れませんが、ちょっと普段気軽に聴くにはキツイものもいくつかあります。

実は上の2枚もモロそういうやつで、私も数回しか聴いたことはないです。
「ミッサ・ドス・キロンボス」なんか、サンバとカトリックのミサが融合したような、日本人の感性からは遠くかけ離れたもので、ミルトンの入門盤としてこれを聴かされた人は前世がブラジル人じゃない限りは二度と聴くことは無いんじゃないかと思います。

そこで自分的におすすめしたいアルバムを5枚ピックアップしてみました。

  • 1978年 クルビ・ダ・エスキーナ2(「街角のクラブ2」上段左)
  • 1980年 センチネラ(「歩哨」上段右)
  • 1982年 アニマ(下段左)
  • 1983年 アオ・ヴィーヴォ(「ライブ」下段中央)
  • 1985年 エンコントロス・イ・デスペヂーダス(「出会いと別れ」下段右)

う~ん、見事に70年代末~80年代中盤に偏りましたな。この辺りがキャリア全盛期でしょう。
90年代以降になると声にちょっと陰りが出てくるように思います。
2000年以降はー、実はあまり聴いていません…。

クルビ・ダ・エスキーナ2

「ベレーザ・トロピカル」で知った「サン・ヴィセンチ」は72年の「クルビ・ダ・エスキーナ」に入っていて名盤なのですが、78年の「クルビ・ダ・エスキーナ2」はさらに充実し楽曲も粒ぞろいなのでこちらを選出しました。
これをキャリアNo.1に挙げるファンも多いはず。70年代を総括するかのような大傑作だと思います。

センチネラ

いきなりミサ曲から始まるという、ミルの趣味駄々洩れのアルバム。これは好き嫌いが分かれるかも知れません。
しかし4曲目、超絶名曲「カンサォン・ダ・アメリカ(アメリカの歌)」に全てが救われます。
これが「ミッサ・ドス・キロンボス」方面に暴走して行くんだな~と思うと感慨深いものさえあります。
作家性と大衆性が危ういバランスをとる一作ですがー、私は押します。

アニマ

これは表題曲が「ベレーザ・トロピカル」に入ってるやつですね。
全編スピリチュアルな雰囲気とキシリトールガムのような清涼感に包まれた傑作です。

アオ・ヴィーヴォ

ライブアルバムはいくつか出てますが迷うことなく一番に押せる作品です。
キャリア絶頂の瞬間ではなかったというような、艶のある声。
1曲目「コラソン・デ・エストデンチ(学生の心)」の抑揚を付けながら終盤にかけて徐々に盛り上げていく歌唱が素晴らしい。
11曲目のガル・コスタとデュエットで歌う「ソーラー」がライブのハイライト。

エンコントロス・イ・デスペヂーダス

個人的にイチオシ作品。
シンセサイザー使いまくりでいかにも80年代臭が漂うのはご愛敬ですが、粒ぞろいの楽曲が揃っています。
白眉は7曲目の「プラ・エウ・パラール・ヂ・メ・ドエール」と、10曲目のクララ・サンドローニとのデュエット「ア・プリメイラ・エストレーラ(一番星)」ですかね~。
著名なギタリストのパット・メセニーが参加している11曲目の「ヴィードロ・イ・コルチ(ガラスと切り傷)」は全編スキャットで歌われアンビエントな雰囲気です。


つらつらと書いているうちにまたミルトンの曲を聞き直したくなってきました。
御大はたしか糖尿を患っていたと思うので、コロナに感染することないよう祈っています。

テレワークについて

四連休ほとんど雨でした。今年の梅雨は長いですね…。
GWのあたりでは夏にはコロナが収束するんじゃないかと楽観的に考えてましたが、それどころか第二波の兆しさえ見えています。
会社はGW明けてまもなくテレワークとなり、5月いっぱい自宅で仕事をしていました。
お陰で給付金で買った骨盤矯正クッション「スタイルプレミアムDX」が活躍しましたよ。

ベロア地が高級感あってなかなか気に入っています。
しかしこれから買おうかなと思っている方にはちょっとアドバイスをしたい。スタイルプレミアムDXは普通のスタイルプレミアムに比べてクッションが厚いので窮屈に感じると思います。いずれウレタンがへたってちょうどいい感じになるんじゃないかと思わないこともないですが、大柄の方は気をつけた方が良いです。私はどちらかというと小柄な方ですが、それでもちょっとキツく感じます。
あと、足を閉じた姿勢を強制されるので足を開いて座る癖のある男性なんかはしんどさを感じると思います。

もうひとつ給付金で買ったのが空気清浄機、ブルーエア“Blue Pure231LR”

高さが52cmもあり、想像以上に大きかったです…。
シンプルな外見通り、特別な機能は一切なく、大きなファンで360度方向から埃を吸い取ります。
これは2個のキューブを重ねたような形状をしており、ファンの付いている上部とフィルターの付いている下部に分離します。
その下部にパンツのように被せるプレフィルターが3色付属していました。
強弱は3段階で、強にするとかなりの音がしますが、部屋中の空気がそちらに向かって動くのが感じられ「がんばってるな!」と実感します。弱にするとほとんど気にならないくらいの音なので、普段は弱にして24時間回しています。
効果のほどは正直あまりよくわからないですが、たまに見てみるとプレフィルターに埃がびっしりと着いているので、それだけの埃から守ってくれたんだ~と頼もしく思います。
ただ実はテレワークはサービスルームを仕事場にして行っていて、空気清浄機はリビングに置いてあるのであんまり恩恵に与っていないんですよね~。

6月からまた通勤が再開し、7月中旬くらいまで出勤していました。
電車も徐々にコロナ前の混雑っぷりに戻って来てたので、このままいつも通りの日常に戻っていくのかな~と思っていた矢先、なんと職場でコロナ感染者が発生しました!
まぁ直接やり取りするような関係ではなかったのですが、いままでどこか対岸の火事のように感じていたのが身近に感染者が出て一気に現実味を帯びて来てしまいましたよ…。
それで再びテレワークになり、とりあえず7月いっぱいはリモートで仕事することになります。
8月からどうなるんでしょうね~。出来ればテレワーク継続が良いですね。