ネットワークプレーヤーでラジコが聴ける!🤭

このあいだネットワークプレーヤーでインターネットラジオが聴けなくなったが、なんやかんやあって聴けるようになったという記事を投稿しました。
めでたしめでたしなんですが――、実際のところ最近はもっぱらアマゾンミュージックやラジコを聴いてたので、「聴けない!」という掻痒感が無くなっただけでそれほどQOLが上がったわけではありませんでした。

YCASTをセットアップする中で思ったのが、「これを使えばネットワークプレーヤーでラジコも聴けるようになるんじゃないか?」ということ。
持ってるネットワークプレーヤーの後継機種(といってもとっくに生産終了してますがー)のパイオニアのN-50AEではラジコが聴けるので羨ましく思っていたんです。

最初の思い付きは単純に「インターネットラジオもラジコも同じラジオでしょ?」

つまりラジコにも他のインターネットラジオよろしくストリームURLがあり、それをYCASTに登録すれば聴けるようになるのではないかと考えたのです。
でリサーチしたところ、そうは問屋が卸さずでそんな単純な話ではありませんでした。

まず第一の関門はラジコのURLを開くためには認証が必要で、認証せずに開くとエラーとなり音声を聴くことができません。
第二にHLS形式ストリーミングという方式を採用していて、古典的なインターネットラジオのような固定的なストリームURLがあるわけではないということ。

N-50AEにはたぶん機器の中に上記の処理を行うプログラムが入ってるんでしょうが、N-50Aには入っておらず、今後も入ることはありません。(事業撤退しちゃったんで)
なので前回のお話し同様、外部で補ってやる必要があります。

その第一の難題を解決する今回のヒーロー(一人目)は彼ッ!

ヒーローというよりなんかADみたいですが…。
この人が認証を代行して、ラジコのサイトから各ラジオ局のプレイリストを取得してきてくれます。

この認証というのが何をやっているのかちょっと謎なんですが、ラジコはエリアによって聴ける局が変わるので、どのエリアに属しているのかという情報を取り交わしているんじゃないかと思います。

第二の問題を解決するのはこの人!

これはサーバー上で動く音楽プレイヤー(iTunesとかWindows Media Playerみたいな)なんですが、HLS形式ストリーミングの再生ができます。
パソコンと違ってサーバーには必ずしもスピーカーは付いてないので、再生している音楽をストリームURLに再放流するという機能も付いてます(これがミソ)

またサーバーには必ずしもディスプレイが付いてないので、スマホ越しに操作して聴きたい曲を選べるという機能が付いてます。

このRadioRelayServerとMusic Player Daemon、そして前回紹介したYCATを協調させることでN-50Aでもラジコが聴けるようになるんです。

マンガにするとこんな感じですね。
図にしてもサーバーのところがごちゃついてちょっとわかりずらいですが…。

  1. RadioRelayServerがラジコからプレイリストを取得
  2. Music Player Daemonがプレイリストを読込んでラジオを再生し、家のネットワークに再放流
  3. YCASTがネットワークプレーヤーに再放流してるURLを案内

という流れです。

番組の選択はM.A.L.Pというアプリで行えます。

ラジオ局の切替えを行うと数秒音声が途切れますが、まぁまぁ快適な操作感です。
それにしてもこのアプリの感じ、N-50Aの操作アプリに似てますな。
おそらくN-50Aの内部、に限らず各社が出しているネットワークプレーヤーの中身も、Music Player Daemonみたいなオープンソースのサーバー向け音楽プレーヤーを独自にカスタマイズしたものが動いてるんでしょうね。

ネットサービスのメニューを開くと、YCASTに追加したラジコの番組が見えます。
選択するとアプリで指定したラジオ局を聴くことができました😎

これまでパソコンを開いてブラウザを立ち上げ、番組を選択して聴いていたのでだいぶ簡便になりました。
ラジオを聴くためにわざわざパソコンを開けなくていいというのは大きいですね。
ただネットワークプレーヤーの画面上だと”Radiko”としか表示されないので、どの局を聴いてるのか分からないのが難点ですな。
あと、可能であればアートワークに番組画像が出れば良いですね。

以下は、備忘録も兼ねて技術的な内容になります。
自分もRadioRelayServerを入れたいんだよォ、という人には有益かも知れません。
興味のない方はここでお別れですね。

①Music Player Daemonのインストール&設定

下記コマンドでインストールします。
apt-get install mpd

/etc/mpd.conf を編集します。
チマチマ変えるところがありますが、大事なのは家のネットワークに再放流する箇所の設定ですね。
ひな形が載ってるので、必要に応じてコメントを外して設定します。


#
# An example of a httpd output (built-in HTTP streaming server):
#
audio_output {
    type                 "httpd"
    name                 "Radiko"
    encoder              "lame"
    port                 "8000"
    bind_to_address      "0.0.0.0"
    bitrate              "128"
    max_clients          "0"
}


②RadioRelayServerの設定

ZIPでダウンロードして、2か所変更しました。

<start>


#!/bin/bash

nohup python3 manage.py runserver 0.0.0.0:9000 > /dev/null 2>&1 &


これは単にターミナルからRadioRelayServerを起動した後、ターミナルを閉じても動き続けて欲しいので、死なないようにオマジナイですね。

<radiko.py>


186c186
<                 'http://f-radiko.smartstream.ne.jp/'
---
>                 'http://c-radiko.smartstream.ne.jp/'


たった一行の修正(f-radikoをc-radikoに変えただけ)ですが、けっこう大事な修正です。
今年の一月にラジコの仕様変更がありそれに対応したものです。
ラジコは時たまこういう仕様変更を行うそうで、そのたびに受信するアプリはちょくちょく改修しなければいけないみたいです。
ラジコが聴けることを羨ましがっていたN-50AEですが、もうファームウェアアップデートは行われていないと思うので、多分もう聴けなくなってるんじゃないかと思います…。

んで起動ですが、RadioRelayServerはPythonというプログラム言語で書かれていて、DjangoというWebサーバで動きます。
ただ七面倒臭いことに、仮想環境というものを作ってその中で動かすというお作法があります。

その辺りの操作を当時は色々調べてやったのですが、ちょっと時間が空いてしまったので詳らかには思い出せませぬ…。
多分Pythonを動かすうえではごく一般的な話だと思うので割愛します。

ポイントとして、プレイリストは下記に書き込まれるので、あらかじめ空ファイルを作成しておいて書き込み権限を与えておく必要があります。

/var/lib/mpd/playlists/00_radiko.m3u

③YCASTの設定

stations.ymlに下記を追記しました。


Radio:
  Radiko: http://192.168.0.20:8000


以上の設定でネットワークプレーヤーでラジコが聴けるようになりました。
次はAmazonミュージックが聴けるようになると良いなぁ…。

【解決済み】ネットワークプレーヤーでインターネットラジオが聴けなくなった話

8年くらいパイオニアのN-50Aというネットワークプレーヤーを使ってきたのですが、この頃インターネットラジオが聴けなくなってしまいとても困りました。
お気に入りに登録しているインターネットラジオ局を選んでも、↓のように「トラックが見つかりません。」と表示されてしまうんです。

気が付いたのは2月頭くらいですかね。
世間(?)は1月半ばくらいから騒いでいたようですが、近頃はもっぱらアマゾンミュージックを聴いているので気が付きませんでした。
蛇足ですが最近は「夏チルJ-POP」をよく聴いています。季節感無いですね……。

久し振りにインターネットラジオでも聴いてみようかーと選局するとエラーに。
その時はネットワークの一時的な不調かと思って放っておきました。
しかし数日空けて再びトライしても同じ結果となったので、何かがおかしいとググってみました。

すると出るわ…。インターネットラジオにつながらないという悲憤の嵐。
日本人は価格.comのクチコミ掲示板、外国人はHiFiオーディオのフォーラムなどで不満を呈していました。
それらをつぶさに読んでやっと問題の原因がわかりました。

上はネットワークプレーヤーがインターネットラジオを聴く仕組みをマンガにしたものです。
インターネット上にはラジオを配信している局が山のようにあるのですが、ネットワークプレーヤーから聴くときには最初に案内サイトにアクセスし、そこから聴きたいラジオ局を教えてもらってストリームを開きます。
案内サイトはいくつかありvTuner、TuneIn、airable radioなどがあります。
パイオニアのネットワークプレーヤーはvTunerを使っていたのですが、この度vTunerがパイオニア製品のサポートを打ち切ったのが原因のようです。

「何を勝手に打ち切りやがって?!」とブチ切れたくなりますが、実は地殻変動ははるか2020年頃から始まっていました――。
2010年代、パイオニアのみならずSONY、Denon、マランツ、ヤマハなど各社がネットワークプレーヤーを競って出荷していました。
それらの機器のインターネットラジオ再生はvTunerがサポートしてたのですが、2020年頃から順次サポートの打ち切りや有料化が行われてきていたようです。

見切りを付けたSONYはファームウェアを更新してvTunerからTuneInに、同じくヤマハもairable radioに乗り換え。
マランツは年間6ドル、Denonは4ドル(この差は何…)払うことで継続利用できることになりました。
そう言えば、BOSEのHomeSpeaker500はTuneInでしたね。

で、パイオニアはなぜかお目こぼしを受けてこれまで無料で聴けてきたのですが、この度サポート停止の止むなきに至ったようです。

わき道にそれますが、これ本当にダメ―――と思いますね…。
年間4~6ドルって、日本円にしたら600~900円で全然払える額だと思います。
なんですが、最初から徴収してたなら納得できるんですよ。
でも元々タダだったのに今になって払えというのが本当に気持ち悪くて受け付けられない。
お金払って聴くくらいならむしろ聴けなくて良いやと思ってしまいます。

パイオニアはオンキョーに吸収されて、そのオンキョーも2022年に倒産してしまったんですよね。
ブランド自体は外資に買われて生き残っているみたいですが、恐らく旧製品のサポートは望めないと思います。
それではN-50Aはどこかの外人が言っていた「クールな外観のゴミ」になってしまうのでしょうか……?

しかし! そこに一人のヒーローがッ!!

外人が盛り上がっているフォーラムで見つけました。貴重な情報をありがとう!

その名はYCAST!
またの名をインターネットラジオの自家案内サイト!!

つまりはこういうことですね。
死んでしまったvTunerの代わりに自分で案内サイトを立ち上げてインターネットラジオ局につながれるようにするんです。

前置きが長くなりましたが、今回はYCASTを家のサーバーにインストールして再びインターネットラジオが聴けるようになるまでの顛末を語ります。
ただここから技術的な内容が濃くなるので、興味ない人は「へぇ~YCASTを使えば聴けるんだ」くらいの話で了解いただいて良いかと思います。

まずはここでYCASTのソースをGETします。
う~ん、全部英語だなぁ(アタリマエ…)
今となってはけっこう親切に書いてあることが分かるのですが、最初はなんのこっちゃ全然わかりませんでした。

ごく大雑把に言うと、YCASTのインストール&起動とDNSの変更をせよということです。
しかしウチのサーバーはすでにWebサービスが動いてるのでYCASTと共存するためにちょっと工夫をする必要があります。
個人的に悩んだところを軸に解説して行こうと思います。
悩まなかったところはあまり触れないと思うので、「そこを詳しく聞きたいんだよォ――ッ!!」という方いらっしゃったらごめんなさい。

①YCASTのインストールとサービス登録

ダウンロードしたTARボールをサーバー上の適当な場所に展開。
インストールは、python3 setup.py installとやるだけですな。
途中ビルドがSegmentation faultで落ちたので焦りましたが、もう一度やり直してみたら上手くいきました。

サービス登録は、examplesフォルダにあるycast.service.exampleを/etc/systemd/system/ycast.serviceにコピー。
UserとGroupの行を既存のユーザー名に書き換えて、下記コマンドを実行でOKです。

systemctl enable ycast.service
systemctl start ycast.service

②Webサービスの設定変更

ウチはWebサービスにApacheを使っています。
これがNginxを使ってたら、examplesフォルダにNginxの設定サンプルがあるので楽だったのですが……。
Apacheの設定が今回一番苦しんだところですね。
昔はWebサービスと言ったらApacheがデファクトスタンダードだったんですが、時代は変わったんですね。

Apacheのリバースプロキシ機能を使って、HTTPリクエストをYCASTに転送するのでproxyモジュールを読み込みます。
/etc/apache2/mods-enabledフォルダに下記コマンドでシンボリックリンクを張ります。

ln -s ../mods-available/proxy.load .
ln -s ../mods-available/proxy_http.load .

/etc/apache2/sites-available配下にある、既存のコンフィグに下記の設定を追記します。


<VirtualHost *:80>
    ServerName pioneer.vtuner.com
    ProxyRequests Off
    ProxyPass / http://127.0.0.1:8010/
    ProxyPassReverse / http://127.0.0.1:8010/
    ProxyPreserveHost On
</VirtualHost>


さらっと書いてますが最初は上手く動かず、試行錯誤がありました。
Nginxの設定にあるproxy_set_headerの行をApacheでどう書くのかが分からなかった…。
色々調べて”ProxyPreserveHost On”で良いことが分かりました。

で、サービス再起動。

③DNSの変更

これは2枚目のマンガにあるように「vTunerはこちら⇒」という看板をぐいっと下に向ける作業ですね。
ネットワークプレーヤーはpioneer.vtuner.comというアドレスを頼りにインターネット上を探そうとします。
それを「pioneer.vtuner.comは家のネットワークにあるよ」とダマすんです。
これを犯罪に悪用したのがDNSポイズニング攻撃と言われますが、家の中でやる分には問題ありません。

家庭用のDNSサーバーを立てるため、bind9をインストールします。
それから/etc/bind/named.conf.default-zonesに以下を追加。


zone "vtuner.com" {
    type master;
    file "/etc/bind/db.vtuner.com";
};
zone "0.168.192.in-addr.arpa" {
    type master;
    file "/etc/bind/db.0.168.192";
};


db.vtuner.comとdb.0.168.192の2つのファイルを/etc/bind配下に追加します。

<db.vtuner.com>


$TTL    604800
@    IN    SOA    vtuner.com. root.localhost. (
             5        ; Serial
             604800        ; Refresh
             86400        ; Retry
            2419200        ; Expire
             604800 )    ; Negative Cache TTL
;
@    IN    NS    localhost.
pioneer    IN    A    192.168.0.20


<db.0.168.192>


$TTL    604800
@    IN    SOA    vtunner.com. root.localhost. (
             4        ; Serial
             604800        ; Refresh
             86400        ; Retry
            2419200        ; Expire
             604800 )    ; Negative Cache TTL
;
@    IN    NS    localhost.
20    IN    PTR    pioneer.vtuner.com


ちなみに家のサーバーアドレスは192.168.0.20の設定です。

それにしてもなんですが、どうしてこう各種サービスの設定ファイルの文法は千差万別で脈絡が無いんでしょう……。
bind9の設定ファイルは数あるサービスの中でも輪をかけて複雑に感じます。

最後にN-50A本体のネットワーク設定を変更します。
DHCPをOFFにして、プライマリDNSのアドレスに家のサーバー(192.168.0.20)、セカンダリDNSのアドレスにブロードバンドルーターを設定します。
これで「vTunerはこちら⇒」の看板が家のサーバーに向きました。

祈りつつ再起動…。

ーーーキタッ!!
「サーバーがありません。」となっていたネットサービスのメニューにRadiobrowserとMy Stationsの二つが出現しました。

まずRadiobrowserの方を開いてみます。

Genres配下を見てみると、前はRockとかJazz、Hip Hopという感じのジャンルで並んでたのですが、特に整頓されていないカオスなタグが膨大にエントリーされています。
これでは使いづらくてしょうがありません。
Most Popularも前はジャンル毎だったと思うのですが、今はすべてのジャンルが一緒くたにされていて、訳の分からない順番で並んでるのですごく残念な感じです。
たぶんこのメニューを今後使うことは無いでしょう。

次にMy Stationsの方を見てみます。
こちらはYCASTの設定ファイルに自前で登録したインターネットラジオ局を表示します。

Jazzのジャンルにお気に入りの1.FM – Bay Smooth Jazzを入れています。
ポチッと選択すると――。

やったッ! 再生できた!!
なんか苦労した甲斐があってのことか、音が一音一音粒だって聞こえましたね😎

お気に入りに入れていた他のラジオ局も登録し直して、以前のライブラリを復元しました。
アートワークが表示されないなど、以前に比べてデグレードしていますが、音楽再生自体はこれまで通り聴けるようになったので満足しています。

ノートパソコンのHDDをSSDに換装した話

いま使っているPCは、5年くらい前に購入したLenovo ideapad 520というノーパソです。
しばらく使ってるので、遅く感じられることが多くなってきました。
特に起動直後が重く、ブラウザやメーラーがなかなか立ち上がらずイライラさせられることが多いです。
タスクマネージャーを見てみると、アップデートやウイルスチェックでHDDの使用率が100%になっているのがその原因です。

それでも我慢してしばらく使っていたのですが、このあいだOSが立ち上がらなくなりました。
ついに壊れたかと思い焦りましたよ……。
インストールディスクから起動して、HDDをチェックすると幸い立ち上がったのですが、寿命が近いのではと思い、慌ててバックアップを取りました。
そしてHDDが壊れた場合に備えて、替えのディスクを調達することにしたのですが、かねてからの不満も同時に解決すべくSSDに替えることにしました。

SSDはもう10年以上も前に買ったことがあるのですが、1年くらい使ってある日突然読めなくなってしまい、それがトラウマとなって避けていました。
HDDは蛍光灯みたいに、完全に読めなくなる前に不安定な挙動を経てから壊れることが多いです。
その間にデータを退避すれば難を逃れられるケースもあるので、ストレージとしては分があるかなと思います。

しかしいまどういう訳かSSDの市場価格が結構下がってきているので、嫌な思いもしたけどだいぶ過去のことだしもう一度試してみようかという気になってきました。
そこで白羽の矢を立てたのが、クルーシャルのMX500(500GB、5年保証付き)
お値段は、参考価格¥10,340のところを何と52%OFFの¥5,000ポッキリ!
AmazonでGETしました。


HDDと比べるとすごく軽く、プラスチッキーな外観です。
実は前に使ってすぐ壊れたのもクルーシャルで、迷ったのですがレビュー評価も高いことと、あまりのディスカウント率に屈しました。
ちなみに当時の価格は64GBで八千円でした。
なので記憶容量に対して実に12.5分の1のプライスダウンですね!
信頼性もコスパと同じくらい向上していることを望みます。

交換作業はYouTubeに動画を上げてる人がいるので、参考にして作業します。

ノーパソをひっくり返してネジを外し、DVDドライブを抜いてから底面カバーを外します。

カバーはかなり固くはまっているので、外すのに苦労しました……。
DVDドライブ側にある爪を上手く浮かせるのがミソです。


HDDはスポンジの付いたマウンターでケースに取り付けられています。
ピンも柔らかいので、簡単に外せました。

無事のせかえ完了。
カバーが固かったこと以外は特に難しいところは無かったですね。

しかし難航したのはここからで、あらかじめ取っておいたバックアップをSSDに書き戻すことが出来ませんでした……。
どうやら元々のHDDの容量が1TBだったのに対して、載せ替えたSSDが半分の500GBしかなかったことがマズかったよう。
データは100GB弱しか入れていなかったので問題ないかと思ったのですが……。

細かい経緯は省きますが、元のHDDのパーティションをSSDの容量以下に変更してバックアップを取り直し、どうにかデータの移行に成功しました。
ディスクを載せ替える場合は、同じかそれ以上の容量のディスクを用意するのが無難ですね。

で、上記の作業の中で分かったのですが、HDDは物理的に故障していたのではなく論理障害により異常をきたしていたのでした。
その論理障害は作業の中で修正したので、まぁある意味杞憂だったのかと。

しかしSSD換装の効果は目覚ましく、悩まされていた起動時の処理の重さは払しょくされました。
まるで生まれ変わったかのように処理がサクサクになり大変満足しています。
あとは故障せず長持ちしてくれれば言うことなしですね。

動く家

最近よく耳にするテック系の用語――、AI、VR、仮想通貨、メタバースなど色々ありますが、「代替肉」と「完全自動運転」がこれからの暮らしを大きく変えるような気がします。

人間、食に関しては保守的なところがありますから、肉食を完全に捨てて代替肉に切り替えるまでには何世紀もかかるかもしれません。
しかし実現したら人類史上類を見ない画期的な出来事になるでしょうね。
食と宗教というのは深い関係がありますから、それで人類の宗教観も大きく変わるかも知れませんね。
現代人の常識からすると、古代人が人肉を食べていたと聞くと「ウゲーッ!」って感じですが、逆に未来人からしたら現代人が動物の肉を食べていたと聞いて「ウゲーッ!」と思ったりして……。

完全自動運転はそれに比べるともうちょっと小さなスケールでの変革になるかも知れませんが、ワクワクするような未来をもたらし、使い方次第で新しい産業を興したり、過疎問題の解決に寄与できる可能性があると思います。
今回は完全自動運転技術を突き詰めるとどのような未来が描けるのか、私の想像をお話ししたいと思います。

惜しい(?)あとちょっとでスマートフォン シャープの「ザウルス」

ちょっとその前段として、シャープが昔出していた「ザウルス」という電子手帳についてお話ししたいと思います。
ここから技術をどう生かすべきかという知見が得られるように思います。

かつてシャープが出していた電子手帳「ザウルス」

拙い絵で恐縮ですが、これは2006年頃に出ていた「ザウルス」シリーズの最終モデルのイメージです。
このアイコンが並んでいる感じ――、現在のスマートフォンを彷彿とさせます。
実際にまだガラケーが主流だった時代にタッチパネルを備えており、パソコンに近い感じでインターネットができるなど、極めて時代を先取りしたデバイスで「あとは通話機能さえ付ければスマートフォンじゃん?!」と思えなくもありません。

皮肉なことに最終モデルの出た翌年にiPhoneが発表され、携帯電話の世界はガラケーからスマホに一気に時代が移っていきます。
その流れの中でザウルスは人々の記憶からも遠ざかって行ったものと思いますが、早すぎたデバイスとして惜しむ声も耳にします。
その声につぶさに耳を傾けると――、「確かに惜しかった」と思う反面、「やはりiPhoneには太刀打ちできなかったであろう」とも思います。
前者は技術的な点について考えるとそう感じ、後者はデザインについて考えるとそう思えてしまいます。

iPhoneの基本的なデザインは初代から変わっていない

上の絵はiPhone13プロを模写したものです。
初代から比べるとディスプレイはベゼルぎりぎりまで広くなり、カメラレンズが3つも付くようになるなど変わった点もありますが、基本的なデザインは一貫しており、シンプルさを追求する哲学に溢れています。

そこからザウルスを見てみると、ノートパソコンのようにキーボードで入力したり、ディスプレイを180°回転させてスマホ風に持ったりなど「ポメラ」を愛用していた私のような者からすると思わず「カッコイイ……」とため息をつきたくなるようなギミックに溢れています。
豊富なスロットやインターフェイスはいかにも弄り甲斐がありそうで「男の子のおもちゃ」という感じです。

しかしながら、そのゴチャゴチャ感がユーザーの敷居を高くしてしまったのは間違いない。
古今、ゴチャゴチャした製品が覇権を取れた例は無いと思います。
シャープには大胆な引き算の発想が存在しなかった。
逆にジョブズはブラックベリーみたいな製品が跋扈していた携帯電話に大鉈を振るい、スマートフォンという新しいコンセプトに結晶させ市場を席巻するに至りました。
これを考えると、マニアが嘆いても歴史は変わらなかったと思います。

パナソニックの「近未来の家」

完全自動運転の考え方は昔からあったみたいですが、私の感覚だとテスラとかの取り組みが報道されるようになった2010年代後半から実現可能性を帯びてきたように思います。
2019年にパナソニック(自動車メーカーでないというのが面白い)が「近未来の家」というコンテナハウスと完全自動運転が融合したコンセプトカーを発表しています。
これはiPhoneに見られるような「省略の美」に満ちており、従来のキャンピングカーをガラケーとするとまさにスマートフォンです。

キャンピングカーとパナソニックの「近未来の家」

何と車に必須だと思われてきた運転席が無い?!
タッチパネルがテンキーを不要としたように、完全自動運転がハンドルを不要としました。
さらにベゼルいっぱいまでディスプレイを広げたスマホよろしく、車体のフレームいっぱいまで住空間を広げており、これには天国のジョブズも思わずニッコリしてしまうのではないかと思います。

「近未来の家」が実現すると、例えば通勤に一時間かかっていたとして、従来は慌ただしく朝食を摂って、スーツに着替え、車を運転して出勤していたところを、完全自動運転の車内で車窓を流れる風景を眺めつつポーチドエッグにアスパラガスを添えた朝食を摂り、シャワーを浴びてからスーツに着替えて内ポケットにラベンダーを挿し、ちょっと時間が余ったのでプライムビデオでも見てるうちに到着し、ドアを開けたら即職場という快適ライフ手に入りそうです。
通勤時間も有効に使えるので、わざわざ職場に近い都心部に住む必要も無くなり、郊外に住宅需要が広がって過密化を抑える効果が期待できそうです。

「何だいあれは?」とジョブズは言った

では将来の完全自動運転の市場はパナソニックが手に入れるのでしょうか?
申し訳ないのですが、そうはならないと思うのです。
もーーっっと大胆な引き算をしないと「近未来の家」はザウルス止まりになってしまうと思います。
私はジョブズが「近未来の家」を見たら、あるものを指して「何だいあれは?」と言うと思うのです。タイヤを。

「近未来の家」が発売されたらキャンピングカーを持ってる層には買い替えの動きがあると思いますが、そうでない層に果たして訴求するでしょうか?
先ほどは意図的に描写しませんでしたが、「近未来の家」で出勤する際にはパジャマで駐車場まで歩いて行くのでしょうか?
また退勤時はわざわざ寝るだけのために家に帰る……?
何だかチグハグで不自然なような気がします。

それは「近未来の家」が家でもあり車でもあるというどっちつかずな所に起因します。
どっちかに振り切らないと消費者のニーズを掴めず中途半端に終わると思います。
せっかく「動く家」というコンセプトに到達したのですから、家側にグッと振り切った発想をしてみましょう。
そうなった場合、社会・インフラにどのような変化をもたらし、私たちの生活を変えるのかを夢想してみたいと思います。

私の考える「動く家」

私の考える「動く家」

その「家」は左右5メートル四方の正方形で、高さは4メートルあります。
普通の家のような上部と、蓄電池や浄水槽、制御装置などを格納する底部に分かれています。
上部は、将来的に軽くて丈夫な建材が登場すれば良いのですが、そうでなければ移動に耐えるために鉄筋コンクリート造となると思います。その重量は40tと想定しています。
この家に移動のための車輪は見えませんが、実は底部に隠れていて、ジャッキアップして方向転換したり、歩く程度の速度で自走します。
さりとて道路法上の道路とは幅4メートル以上の道路ですので、この家が一般の車道を走ることは不可能です。
仮に走ったとして、一般の車両とあまりにサイズが違いすぎて、車にとっては壁が迫ってくるような命がけの状況を生み出してしまうでしょう。

動く家は基本的に専用レーンを走行します。
「走行」というより、専用レーンに乗ったらあとはベルトコンベアのように運んでもらうというイメージです。
40tもの大重量を動かすには大量の電力が必要なので、動く家それ自体で長距離を走るというのは難しいと思います。
専用レーンは家が乗ると感知して動き出し、他の家との間隔などはクラウドを通して集中制御します。そこでは定められた行先までの最適な経路を、AIが渋滞状況や気象条件などを加味して動的に選択することになるでしょう。
高速道路で5t以上のトラックが80キロメートル以上出せないことを考えると、専用レーンの速度は10キロメートルを超えることはできないと思います。

専用レーンはバスレーンのような道路に近接したものではなく、鉄道のように全く別個のものになります。
動く家が普段置かれている「タウン」は、前面が普通の道路に面し、背後に鉄道の引込線のようなレーンが敷かれているエリアとなる想定です。
けっきょく動く家が本当に自分で動くのはレーンに乗るところまでで、レーンに乗ってからはクラウド制御に任せた気楽な船旅となります。

「船旅」!
動く家での移動はまさに地上を行くクルーズと呼べるものになると思います。
専用レーンはさながら運河です。
地図アプリ上でGPSで捕捉した家の航跡と目的地までの航海計画を確認することができます。
もし仮に道の駅的なタウンに途中下車したいと思ったならば、アプリの操作で計画を変更すれば即座にクラウド上で経路が再計算されます。

しかしながら、仮にネットワーク障害などでクラウドとの通信が途絶してしまったらどうでしょう?
その場合移動の一時停止はやむなしですが、他の家との衝突のリスクには船で言うところのAIS(自動船舶識別装置)のような装置を持ことで対応することになると思います。
これによりクラウドを介さずに他の家との位置関係を把握可能とします。

私は去年マンションを買うにあたり、家にまつわる色々な規制を学んで窮屈に感じたものですが、動く家が実現するとしたら耐震基準適合どころではない条件をクリアしなければならないでしょう。
家のごく細部まで規格に沿った造作になることもやむなしと思います。
まず家具の類は壁に固定されていなければなりません。テーブル、椅子なども床に固定式になるでしょう。家電もごく軽いものを除いては埋め込み式にしないと空飛ぶ凶器に襲われることになりかねません。
どうしてもこだわりのマイホームを持ちたい方は「動かない家」を選択することになりますな。

逆にレゴブロックのように規格化された家であることが大きな可能性に繋がるとおもいます。
まさしくレゴのように複数の家を並べて一つの大きな家にしたり、積み重ねてマンションのようにしたりすることも考えられます。
またコアである「動く家」を母艦となるホテルにドッキングして「家の安心感はそのままにリゾートの拡張された設備も楽しめる」という新しい旅行体験も実現できるかも知れません。
とはいえ、家という様々にニーズがあるものを一つの形に収斂させるのは難しいと思いますので、具体的には言えないのですがいくつかのクラスが派生すると思います。
それらのクラスを私のなかでは「トーテム」と呼んでいます。
絵の家にはふくろうのイラストが描き込まれていますが、これはふくろうのトーテムに属する動く家という意味を込めています。

ドッキングに当たっては、ライフラインを束ねた「バス」を連結するものと考えています。
上下水道、電気、ガス(?)、換気、LANなどです。これはパソコンの接続端子よろしく厳密に規格化されるのではないでしょうか? USB端子みたいに後方互換性を保って複数の世代が誕生するかも知れません。
私としては上記に加えて温泉のラインもあったら良いと思いますが、酸性、アルカリ性、高塩分、放射能(ラドン)など色々な泉質があるので意外と難しいかも知れません。
(温泉はUIB3.0から実現~、みたいな ※Ugoku Ieno Bus)

もう一つパソコンとの対比で言うと、スマートハウス化が高度に進行し、ハードとソフトの分業がはっきりしてくると思います。
今でも車にOSが搭載されているので、そのうち家にもOSが入るようになるのは間違いないでしょう。
家のOSをハッキングしたり、フリーのOSを入れて普通はできないようなことにトライするという輩が出現するような気がしています。

世の中はどう変わるのか?

かつて都市の郊外に作られたニュータウンは住人が高齢化して過疎化が進んでいると言います。
これらのニュータウンを再整備して、地上のシーレーンを結ぶ港にしてはどうでしょうか?

~~~ ここから未来 ~~~

「港=タウン」には船であるところの動く家が点在しています。
複数の家が繋がって広い家になっていたり、ポツンと離れて孤独を楽しむ家もあります。
コンビニやスーパーもあり、それらもまた動く家です。

住人たちは普通に朝出勤したり、学校に行ったりします。
ロータリーに完全自動運転のバスが停まっていて、ある程度人が乗り込むと勝手に出発します。
決まった時刻表もルートも無く、乗った人たちの目的地に合わせて最適なルートを計算して送ってくれます。
バスに揺られながらおしゃべりしたり、スマホ弄ったりして(つまりは今と大差なく)到着するのを待っているでしょう。

完全にテレワークの人や、オンライン授業の人は、週末を観光地で過ごすために家ごと移動しても良いかも知れません。
スマホに目的地を入力するとほとんど気が付かないうちに家は動き出し、仕事や授業を受けている間は動いているということを忘れてしまいます。
いつも通りテレビを観て、お風呂に入り、ベッドに潜ります。横になっていると時折レーンの分岐で振動を感じますが、すぐに眠りに落ちてしまいます。

朝、スマホがピカピカ光っている。
目的地に到着したとのメッセージが入っていました。もう昨日の深夜に着いていたようです。
ドアを開くと普段は見慣れないカーペットの廊下なのでぎょっとします。
家はホテルとドッキングしていました。
そのまま廊下を突き当りまで進んでエレベーターに乗り、食堂に進みます。
ビュッフェで地元の新鮮な海産物のおかずを選び、「休みだからいっか~♪」と地ビールまで手に取ります。
食堂の広い窓からは朝の陽光が差し込み、眼下には青い海が覗いています。
思わずニンマリ「楽しい週末になりそう」

しかし動く家での夫婦喧嘩はご法度かも……。
「今朝は言い過ぎたかな…」
仲直りのケーキを持って仕事帰りのバスに揺られているうちに、仕事の疲れからいつしか寝てしまいました。
到着を知らせるアラームで目をこすり、あからさまな合成音声の「ご利用ありがとうございました」を背にタラップを降ります。
いつもの「家」の前に降りたハズが―――、え、家が無い?!

(家ごと家出かーい?!)

ポメラDM20死亡…

アチャー!
ついに12年使ったポメラDM20の折り畳みキーボードが割れてしまいました…。
とは言えすでにそれ以前から死相は出まくっていた…。
2年くらい前に部屋の隅に片しておいたのをひょっこり取り出したら、ウレタン塗装がベタベタに加水分解していました。
それはアルコールで拭いたら取れたのですが、折り畳みキーボードのヒンジの部分が欠けていたので、ボンディックで補強して対処。
どうにか延命措置で今日までだましだまし使っていました。
しかし歳月の波はプラスチック本体を確実に蝕んでいたようで、これまた久しぶりに取り出してみたらヒンジがパキッっと…。
更にはキーボードと本体の止め金部分も外れてしまい、確実にゲームオーバーとなりました。

このキーボード、コンパクトですが打ちやすく、すごく気に入ってたんですよね。
折り畳みのギミックもカッコよかった。
でも機械的な可動が多いほど壊れやすい必然があります。

しかし、12年も使っていれば無理もないかなぁとも思います。
いまいち未練が残るのは、購入した当初に意気込んでいたほど使い倒せてなかったんですよねー。
ブログでも文章を書くのでも、色々ネットの記事を参考にしながら書いて、パラグラフを消したり入れ替えたり推敲しつつ書くので、そうするとパソコンで書くのが一番楽で効率良いので次第に触る機会が減っていきました。
こう頭の中で文章を組み上げてダァーっと記事に流し込める方だったら重宝しただろうと思います。
要するに私には過ぎたギアでしたな…。
ポメラを使い切ってあげられなかったのが残念というか申し訳ないという思いです。

ステイホームで観た映画

今年のGWはほとんど外出できませんでしたね~。
もっぱら家でテレビを観ていましたが、各局もロケが出来ず大変そうですね。
あとHULUで映画を観て時間を潰していたので、いくつか紹介したいと思います。

AKIRA
SFアニメの傑作ですね~。
昔観てえらく感激した思い出があります。
その当時はレンタルビデオ屋でVHSを借りて14インチのブラウン管テレビで観ていました。
今は動画配信サービスで40インチ液晶テレビで観ているので隔世の感がありますね。
しかし当時のように感激が無いのはまさに自分がその分歳を取ったからでしょうね。

こんな夜更けにバナナかよ
一昨年くらいに公開されて、「おっ!」となった作品。
インパクトのあるタイトルながら傑作ノンフィクションだった本作を、どう映画化したのと興味がありました。
大泉洋の鹿野は「ホントにこんな感じだったんだろうなー」と思わせるものがあります。
大学生の恋愛話は元々は無いのでやっぱり邪魔に感じました。
映画として成立させるためにやむを得ないんだと思いますが。

オール・ユー・ニード・イズ・キル
SF好きの知り合いが熱心に推してきた作品。トムクルーズ主演。
まあ面白いっちゃ面白かったですがそれほどの傑作と言えるかな~?

ギャング・オブ・ニューヨーク
レオ様主演。
南北戦争時代のNYの北斗の拳ぶりが楽しめる作品。

コンテイジョン
今回のコロナ騒動を予言したようだと噂の作品。
最後にDAY1を持ってくるのが心憎い演出でしたね。ただちょっと退屈だった。

白鯨との闘い
もっとゴジラ並みに闘うのかと思ってたのでちょっと退屈だった。

ブラック・スキャンダル
ジョニーデップが禿げ上がった前頭部さらしてひたすら犯罪道を往く作品。
自分、こういうクライム物好きっす…。

スティーブ・ジョブズ
たぶん私の仕事がIT系だからでしょうが、最近観た映画の中では一番良かったですね。
ジョブズの畜生ぶりを描きつつも、基本的にはジョブズサイドの内容です(そりゃ自伝映画だから当たり前か…)
実際に上司や同僚がこんな人だったら嫌でしょうねー。ミスターナイスガイでは世界は変えられないと言うことでしょうか。

私はスティーブ・ジョブズの偉さがイマイチ良く分からず、共同創業者のウォズや自身も天才的なプログラマーだったビルゲイツの方がよっぽど好きですね。
ただアップルを首になった後取り組んだNEXTSTEPは、ほんのちょっとしか出てきませんでしたが、当時としては先進的で素晴らしい功績だったと思います。
そこで培ったテクノロジーがアップルにカムバックした際にMac OSXとして結実するのが胸熱なのですが、マニアックすぎるからか触れられなかったのがちょっと残念です。

ハードディスクこわれる

ちょっと前の話ですが、家で使っているサーバが動かなくなり、「IOエラー」というメッセージが…。
嫌な予感がし、調べてみたところハードディスクが壊れていました。

「不良セクタ」という、データの読み取りができなくなった領域が発生していました。
まだ読み取れないのは一部でしたが、一度不良セクタが発生するとあっという間にハードディスクが読み取り不能に陥る可能性があるため慌てましたよ。
とりあえずまだ読み取れる部分のデータをUSBメモリに避難しました。

それから新しいハードディスクを注文しました。
ヨドバシカメラで注文して、翌日には届きました。
早い!

左が壊れた方のハードディスク、ウェスタン・デジタルの青 3TB
右が新たに届いたシーゲートのBarraCuda 4TBです。

今までずっとウェスタン・デジタルを使ってきて、故障が起きたことはなかったのでちょっとショックでした。
特に、去年購入したばかりのものだったので意外というか裏切られたーという感じです。
なので、今回はシーゲートに変えてみました。まぁ気休めですが…。
幸いバックアップがあったので元通りに復旧できたのですが、冷や汗ものでしたよ。

ハードディスクの寿命には運的な要素も多々あるようで、我が家でも10年以上使っていて問題なく動いているものもあります。
しかもウェスタン・デジタルの緑という一番エコノミーなもので。
はたまた今回のように若死にすることもあるという…。

それで、いつ買ったのか調べてみると2017年の2月で、まだ一年半余りというところでした。
これはAmazonで買ったので購入履歴からすぐ調べられます。
で、保障期間は2年半なのでどうやらまだ保証期間内のよう。
確かにこんなに早く壊れられてはぼったくりもいいとこで堪りません。

返品の手続きはウェスタン・デジタルのWebサイトに行って行います。
壊れたハードディスクの製造番号を入力すれば保障期間かどうか判定してくれるというもので、保証期間内ならば返品を受け付けてもらえます。
返品すると交換品が送られてくる仕組みとなります。
案の定、保証期間内だったので早速手続きします。
ただこのサイト思いっきり海外仕様で、住所とかはアルファベットで日本とは逆に書くなど面倒くさいところが多かったです。

返品が受け付けられるとRMAという番号が払い出されて、これを小包に貼付して送れば返品が完了します。
梱包は帯電防止パックに入れろだの、プチプチに包んで段ボールに入れろだの結構やかましく指定されます。
本来なら「返品されるようなものを作ってすみません。煮るなり焼くなりご随意にしてくださいm(_ _;)m」だと思うんですけどー。

日曜に発送して次の木曜にはFedExから宅配の連絡が入りました。
おー、結構早い。送り元はベトナムでした。
その日は受け取れないので週末に再配達をお願いします。
帰宅後ポストを覗くと不在票には送り主にウェスタン・デジタルとかは一切なく謎のベトナム人の名前だけが…。
FedExは再配達は日本の業者に依頼するそうで、週末に佐川で届きました。

FedExの梱包はかなり頑丈で、開封するのに苦労しました…。

中身はコレ。
ラベルは黒に変わってますが、返品したものと同等のものですね。
交換品は新品ではなく、リフレッシュ品だそうです。
なので、またサーバに使うのはちょっと憚られる感じです。
テレビ録画用の外付けハードディスクにでも使おうかなと思います。

パソコン20年史

この間のオウム報道に触発された――、訳でもないですが、ふと昔を振り返って自分のパソコン史をまとめておきたくなりました。
指折り数えたところ、このまえ記事にしたLenovo ideapad520で6代目ということになります。(サブで使っていたノートパソコンや、サーバなどは除いて)

以前はいじりやすいデスクトップを所有して、改造に血道を上げていましたが、この頃はそのままでも充分速いことと、年のせいかイロイロとめんどくさくなり、お仕着せで良いやという心境にまで至ってますね。

ただ、この機会に昔のパソコンのことを調べてみると、あの頃のロマンが蘇るというか、青春の埋火のようなものを感じずにはいられませんでした。
多分私のようなかつてのパソコン大好き少年(今はパソコン愛好中年?)にはそれぞれのパソコン史があり、思い入れのあるモデルがあるのでしょう。
そんな私のパソコン20年史です。

~1代目~
東芝 DynaBook GT-R590
現役期間:1995~2000年

ノートパソコンです。
父親が仕事で家に持ってきたもので遊ばせて貰っていました。
二台あって、それぞれWin3.1とWin95が入ってました。

CPUは初代Pentium90MHz、メモリ8MB、HDDは810MBという、今にしてみると想像を絶する低スペックですね。
大したアプリは入ってなかったのですが、「ホバー」とか「マインスイーパー」とかOSに付属しているゲームでバカみたいに遊んでいました。

同級生にパソコン好きがいて、彼はNECのPC98を持っていました。
それは言うまでもなくHなゲームをするためだったのですが、当然インストールしてくれとお願いすることとなります。
結構仲良かったので快く引き受けてくれたのですが、インストールできず…。
あの手この手と試してみても、結局上手くいかず断念しました。
原因はNECはPC-98 DOS、東芝はDOS/VとOSが異なっていたせいですが、当時は良く分からず混乱してましたね~。

結局このノーパソは「ワード」で学校のレポートを作ったり、「ペイント」でお絵かきしたりというまっとうな用途にしか使われませんでした。
それでも初めて触れたパソコン、初めてのWindows体験で、触れているだけですごく楽しかったことを覚えています。

その後、大学進学に伴い上京したのですが、このパソコンは持っていきませんでした。
大学のコンピュータ室にあったのはマック(iMacの前の世代)で、インターネットに初めて触れたのはこれですね~。
ブラウザはネットスケープでした。
掲示板に初めて投稿した時の感動をいまでも覚えています。

しかしレポートとかで個人のパソコンが必要になってきたので、母親に頼んでこのダイナブックを送ってもらいました。
当時としてもやはり性能がイマイチだったので、メモリを増設(8MB→40MB)するなどしましたが、力不足は否めず、21世紀に入ると同時に後進に道を譲ることに…。
ちなみに32MBの増設メモリに一万二千円使いました。今思うとなんと高価なメモリだったことか…。

~2代目~
NEC PC-9821 VALUESTAR V16
現役期間:2001~2002年

これはタワー型デスクトップですね。
憧れ(?)のPC98です。
友人が使わなくなったのを1万円で譲ってもらいました。

スペックはCPU Pentium166MHz、メモリ32MB、HDD3GB(うろ覚え)と微増。
残念ながらこれでは全く使えないので、結構な投資をして改造をすることに――。
ただPC98の時代は終わりつつあり、結構な出費を強いられることになりました。

まず、BuffaloのHK6-MD400というCPUアクセラレータを使用して動作周波数を400MHzにアップしました。
2万円くらいしました。
さらにメモリを増設して96MBに。これは1万円くらいの投資だったはず。

それからグラフィックボードも増設したのですが、PC98用のグラボというのはあまりなく苦労しました。
IOデータのGA-S2K32/PCIというのを探し出して買った思い出があります。これも2万円くらいしたかな~。
最終的に5万円くらい追加投資したことになりますね…。
新しいパソコンを買ったほうが安かったのでは…?という気がしなくもありません。
ただ当時はパソコンを少しでも速くするためにアレコレと試行錯誤するのがものすごく楽しかった。
将来ITの道にすすむ、その萌芽がこの時期に生まれた気がします。

また、家でダイアルアップでインターネットに初めて接続したのもこのパソコンです。
プロバイダはライブドアでした。
ゼロと並んでプロバイダー料無料というのがウリだったんですよね。
あの接続するときの「ピー、ピロピロ…」という音が懐かしいです。
しかし、ある月に通信料を一万円以上使ってしまい父親から怒られてからヤフー!BBに乗り換えました。

かなり愛着のあるパソコンでしたが、ある時ブラウザクラッシャー(流行っていた)を踏んでしまい、それ以降起動しなくなってしまったので乗り換えを余儀なくされたのでした。

~3代目~
DELL DimensionV400c
現役期間:2002~2005年

これもタワー型デスクトップです。
先代が急逝してしまったため、急きょハードオフで求めたデルのパソコンです。
スペックはCeleron400MHz、メモリ64MB、HDD8.4GBでした。

値段は3万くらいだったと思います。スペックをなるべく落としたくないのと、金額とのバランスで相当悩んだことを覚えています。
前のパソコンの増設メモリとグラボはそのまま使えました。
CPUは後に秋葉原でPentium3 650MHzを購入して換装しました。

これは後にメイン機を退いた後もLinuxをインストールしてサーバとして活躍してくれました。
(電話帳みたいなサーバ構築本に付属していたFedora Core6でした(インストールCDが5枚もあった))
色々と勉強させてくれた、愛着あるパソコンでしたね。

~4代目~
Sofmap 牛丼パソコン並盛
現役期間:2005~2009年

これは初のメーカー以外のパソコンですね~。
ソフマップが出していたショップブランドPCです。
就職してお金ができたため、パソコンを買い替えようと思い立ちアキバに繰り出しGETしました。

「牛丼パソコン」というのがいかにもデフレ臭です。他にも「バーガーパソコン」などのラインナップがありました。

スペックは、CPU CeleronD2.53GHz、メモリ256MB、HDD128GB、OS無し。値段は4万円ほどでした。
スリムタワー型で黒い筐体でしたね。
スタイリッシュでしたが、冷却ファン音がかなりうるさかったです。

これは最もスピードアップを感じた乗り換えでした。
これ以降、実用的にはもう困ることはなくなりました。

~5代目~
グッドボックス(BTO)
現役期間:2009~2018年

つい最近までメインPCとして使っていました。実に9年にも渡って現役を張ってくれました。

名古屋に引っ越したころ、“OSx86“というパソコンにmacOSを入れるプロジェクトを試してみたくなったためBTO屋に依頼して作ってもらったものです。
スペックは、CPU C2D(E7500)2.93GHz、メモリ4GB、HDD500GB
お値段は5万5千円でした。

このマシンではMAC体験が出来て良かったですね。
ただ、新しいOSにアップデートできなかったので次第に使いづらさを感じ始め、2015年にWin8.1に乗り換えました。
さらに翌年にはWin10にアップデートしています。
ただ実用的には困っていませんし、この9年間でハードに加えた変更は4Kテレビに映すためにグラボを変えたことくらいです。

こうして20年間を振り返ると、もうパソコンの性能は充分に成熟して、普通に使う分にはユーザを煩わすことは無くなったのだなと感じます。
ただ、手のかかる子ほど可愛いではありませんが、パソコンを少しでも速くするために試行錯誤していた時代が懐かしくも思えます。

6代目はこの記事に紹介していますが、もしかして10年以上使うことになるのではないかという予感がしています。

Lenovo ideapad 520

久しぶりにパソコンを購入しました。
Lenovoの“ideapad 520”というノートパソコンです。
今まで使っていたのは2009年に買ったBTOのデスクトップパソコンだったので、およそ9年ぶりの買い替えですね。
特に壊れたとか、遅くなったとかではなく、新居でデスクトップパソコンを置く場所が無くなったので購入を決意しました。
それが無ければまだしばらくはデスクトップで粘ったでしょうね~。

用途はネットやオフィスを使う程度のライトユースです。
なのでいつも通りのコスパ重視で、価格コム首っ引きでチョイスしました。

重視したのは動画を綺麗に見たいのでフルHD(1920×1080ピクセル)であること。
あと、恐らくまた10年近くは使うだろうので、CPUとメモリはそれなりのものを選びました。

スペック

  • ディスプレイ : 15.6型 IPS液晶 光沢なし
  • CPU : Core i5-8250U
  • OS : Win10 Home(64bit)
  • メモリ : 8GB
  • HDD : 1TB(5400回転)
  • DVDドライブ付き

以上で、税込み¥66,960也~
カラーはアイアングレーとシャンパンゴールドがあるのですが、アイアングレーの方は売り切れのようなのでシャンパンゴールドにしました。
これはこれで良かったと思います。

ideapad 520はセミBTOみたいな感じで、価格に応じてオプションを色々付けることができます。
値段の割には上々のスペックかと思いますが、HDDがちょっとショボイ…。
これを+1万でSSDに変えることが出来ます。
ちょっと迷いましたが、過去にSSDを買ってあっという間に故障したトラウマがあることと、後から載せ替えも出来そうなので見送りました。
ほかにはグラフィックボードを付けたり、オフィスソフトを付けたりというオプションもあります。
あと個人的にDVDドライブは不要かな~と思ってます。

使用感ですが、ほぼ10年振りの買い替えで、めっちゃ早くなってるんだろーなーと思っていたら意外と普通です。
買い替え前のデスクトップはCPUはC2D E7500、メモリ4GBで2倍くらい性能アップしてるハズですが、普段使いからはそれほどには感じませんね~。
ただエンコードみたいな重い作業をするとやっぱり早いので、私の用途にはトゥーマッチなのかな?とも思います。

最大の不満はキーボードで、最近よくある浮石型。
掃除はしやすそうだな~と思いますが、ストロークが浅くてちょっと打ち辛いです。
そしてファンクションキー(一番上の段の、F1~12のキー)がデフォルトでは音量調節や機内モードの切り替えに割り振られているので、ファンクションキーを多用する私には辛いものがあります。
これはBIOSの設定で直せてメデタシなのですが、個人的にもにょった部分ですね。

ただ今のところその他には不満はなく、良い買い物が出来たかなと思います。

Debian9(stretch)

このサイトも動かしてる我が家のサーバーのOSはLinuxなのですが、Debianというディストリビューション(配布物)を使っています。
Debian以前は、FedraとかUbuntuとかとっかえひっかえ使ってましたが、だいぶ前に落ち着きました。
2年ごとに新しいバージョンが出るので、そのたびに入れ替えを行っています。

最初に使ったのはDebian6(squeeze)でした。
で、今回出たのはDebian9(stretch)
なので入れ替えは3回目になりますねー。
ちなみにカッコ内はニックネームで、トイストーリーのキャラの名前が付けられるそうです。
でも観たことないのでよく知りません…。

これまで大体4、5月にリリースされていたので、ゴールデンウイークの間に作業することが多かったです。
しかし今年はけっこう遅れて6月17日でした。
すぐにダウンロードして入れたのですが、やはりセットアップには色々障害があり、寝不足な日々を過ごしましたよ…。
まぁ私の設定ミスというのが多く、OSそのものは高い完成度なんじゃないかと思います。

でも、リモートデスクトップの設定が回を重ねるごとにすんなり行きにくくなっているように感じます。
リモートデスクトップはWindowsの入ってるパソコンから、離れた場所にあるサーバーを操作できるソフトです。
パソコンはリビング、サーバーは別の部屋のラックに置いているので、いちいち部屋を移動して操作するのはめんどくさい…。
そんな時に重宝します。
しかし設定に今回も悩まされた…。
どうにか動くようになったから良かったけど。

さて今回はOSの入れ替えのタイミングとともにRAIDを導入しようと考えていました。
RAIDというのはハードディスクの故障に備えた仕組みのことで、一つのデータを複数のハードディスクに分散して収めることで、どれか一台が故障してもデータを救うことができます。
RAIDにも色々種類があり、今回試したのはRAID1
これは同じデータを2台のハードディスクに書き込むもので、どちらか一台が故障しても片方が壊れてなければ大丈夫です。
RAIDとしては一番単純なものですねー。

前々からやろうと思っていたので、ハードディスクは事前に手配してストックしていました。
それでやっとDebian9が出たので、わーいと思ってサーバーにハードディスクを増設しようとしたところ、なんと電源のコネクターが足りなかった…。
サーバーの電源は省電力のものを買ったので、最小限のコネクターしか付いてなかったのです。
周到に準備したつもりがまったくフシ穴でした。
ただファン用のコネクターは余っていて、それをハードディスク用のコネクターに変換するアタッチメントが売っていたので、それを使ってどうにか追加したハードディスクを筐体内に収めることに成功しました。

で、設定の方は難しいのかな~と構えていたら、コマンド一発でRAIDが構成できてしまいました。
簡単すぎて拍子抜け。
今回はソフトよりハードのほうに難ありのアップグレードでしたね。

stretchには2019年まで頑張ってもらいたいです。
できればハードディスクが故障することなしに。