RE:太宰府

 その二
 おみやげはもちろん、梅ヶ枝餅でした。
 
 帰りに二日市温泉へ立ち寄ります。
 「博多湯」と「御前湯」という二つの共同浴場がありますが、御前湯のほうへ入湯。
 癖のない湯で、なんというか普通の銭湯という感じがしないでもありませんでした。
 料金は二百円。

太宰府

 今年の年末年始は福岡の実家で過ごしました。
 
 帰郷しても会って遊ぶような友達もなく、暇を持て余していたので、福岡の名所「太宰府天満宮」へ行って見ることにしました。
 太宰府へ行くのはこれが初めてです。
 
 天神から西鉄に乗り、二日市駅で太宰府線に乗り換えます。
 駅を出てすぐに参道で、土産物屋や食事処が立ち並び賑わっていました。
 スターバックスが木組みのデザインで、斬新さにびっくり。
 
 石鳥居をくぐって境内へ。
 心字池に掛かる赤い橋を渡りながら、さだまさしの歌にあったなこれと思い出します。
 そして楼門を通って「飛梅」と対面。

RE:三浦半島への旅

 さてお楽しみが待っています。ここまでの労苦が報われる時です。「横須賀温泉 湯楽の里」の暖簾をくぐりました。
 いわゆるスーパー銭湯なので、食事処やマッサージ、ゲームセンターも備えた複合施設となっています。一階にはそれらとともに「温熱房」という岩盤浴の施設が付いていました。温熱房は四五〇円追加すれば入れたのですが、今回はパスしました。
 二階に上がり浴場へ足を踏み入れます。一目散に目指すは展望露天風呂。そこには「うぉ〜!!」と思わず叫びたくなる風景が。露天風呂からは馬堀海岸が一望できました。しかしこんなによく見えて、向こうからも丸見えなんじゃないかと思わず危惧してしまいました。
 さて温泉ですが、黄土色をした塩化物強塩泉で、ナメるとしょっぱかったです。浴槽は「上の湯」と「下の湯」の二つに分けられていて、上の湯のほうが源泉掛け流し、下の湯のほうがろ過循環となっています。下の湯のほうが広く空いていたので先に下の湯に浸かりました。海を眺めながら入る湯は格別で、疲れがいっぺんに吹き飛ぶようでした。
 
 いったん内湯に戻ります。ここにはサウナが付いています、それも二つも。サウナ好きには嬉しい限りです。
 先に高温サウナのほうへ。しかし高温といいつつここのサウナはそれほど熱くないです。テレビも付いているので気がついたら二〇分も三〇分も入っていられそうでした。
 じっとりと汗が吹き出してきたので、冷水風呂に浸かります。これがたまらない。普段ならこのセットを二、三回繰り返すところですが、帰りの体力も計算して今回は自重します。
 次に「塩サウナ」に入ります。これはさっきのサウナよりさらにぬるいサウナで、部屋の中央に盛ってある塩を体に塗りつけて発汗するものです。塩の殺菌力で美肌効果も期待できるそう。これもいつまでも入っていられそうで良かったです。
 内湯は白湯なのですが、高濃度炭酸泉という高濃度の炭酸ガスを溶かし込んだ湯で、まるでサイダーに浸かっているようでした。しばらくすると体の表面にびっしりと細かい泡が付着してきます。湯はぬるめで、リラックスして長く楽しめました。
 さて締めはなんといっても温泉でしょう。先ほどは入れなかった人気の上の湯に狙いすまして滑り込みます。う〜むこれが上の湯か…。しょうじき素人には掛け流しも循環も違いが分からないのですが、とにかく有り難いものに違いありません。時刻はすでに夕方。海辺に落ちるメローな夕日を眺めながら極上の湯を堪能しました。
 これで、一二〇〇円です。たしかに普段入っている銭湯に比べればお高いですが、これほどの内容であれば決して高くはないと思います。ぜひまた来たいですね。

RE:三浦半島への旅

 白い灯台が小高い茂みの向こうに見えてきます。いよいよ観音崎です。レストハウスそばに自転車を停め、海岸へ向かいます。子供連れやバーベキュー客で賑やかでした。
 海岸は砂浜の湾と岩場の岬とに分かれます。岩場は波に洗われてサルノコシカケそっくりの地層を縞を露わにしています。波は岩場の複雑な入江に殺到し、時折沸騰したように高い飛沫をあげます。なかなか見事な眺めでした。ただ漂着ゴミが目立つのが少々残念でした。
 丘を登り灯台を目指します。一〇分ほど登ると青空をバックにすっくと屹立する観音崎灯台が眼前に現れました。入場料二〇〇円を払い螺旋階段に足を掛けます。壁には全国の灯台の写真が。降りてくる人たちと道をゆずりゆずりしつつ登り、展望台に辿り着きました。
 展望台からは浦和水道が一望できます。正面に見える工場の影は木更津の臨海工業地帯でしょうか。
 しとしきり見物した後、岬をあとにしました。

RE:三浦半島への旅

 横須賀に入るとぱっと視界が開けて、明るくなったような感じがします。建物も新しく清潔な感じです。
 横須賀港を望む臨海公園でしばし写真撮影。接岸した軍艦や潜水艦を見るにつけ、軍港であることが意識されます。それは道行く人々を見てもなんとなく分かります。おそらく米軍関係者だろうと思われる家族連れの姿が目に付きました。
 さて、ここ汐入まで文庫を出て一時間ほどで着きました。やっぱり自転車は速いですね。
 横須賀中央へと向かうにつれ、周囲の景色は繁華街に。横須賀の街、初めて足を踏み入れましたがとっても繁栄していますね。有名などぶ板通りは、アメリカ人向けの飲食店や土産物屋、不動産屋などが軒を連ねています。なんともエキゾチックな雰囲気でした。
 
 広大な横須賀の街も県立大学付近になると息切れをはじめるようで、シャッター通りや寂しです。
 とちゅう、猿島を望むうみかぜ公園に立ち寄りました。大勢の釣り客で賑わっていました。
 ふたたび16号に戻ります。ソテツの立ち並ぶ馬堀海岸を進みます。しばらくすると左手に、今日の目的地のひとつである「湯楽の里」が見えてきました。海岸から道をひとつ道を隔てたところにあるので、「海が見える露天風呂」の謳い文句は間違いないものと思われます。
 
 走水を過ぎると東京湾をぐるりと取り囲む国道16号もついに力尽き、県道209にバトンタッチします。いかにも漁村という土地で、道に面して海産物を売る店や食事処などがみられますが、いずれも粗末な作りです。それに比べて近くにある横須賀美術館のモダンなデザインが対照的でした。

三浦半島への旅

 秋分を過ぎて、めっきり秋めいてまいりました。朝晩は寒さが身に染みるようです。
 さて三連休の中日は好天に恵まれ、絶好の行楽日和となりました。そこで、前々から行こうと考えていた三浦半島東端、観音埼灯台へ向けて自転車旅行を決行することにしました。
 実はこの旅行のきっかけとなったのは、乗り過ごして汐入まで行ってしまい、歩いて帰る羽目になったあの出来事です。あの時はひどい災難だとうんざりとした気分だったのですが、日が経つにつれ横須賀の港の美しい夜景や、田浦あたりのトンネルだらけの独特な風景が懐かしく思い出されてきたのでした。今度は日中に訪れて、ぜひ写真に収めたいものだと考えるようになっていました。
 さらにもう一つ背中を押すものが。それは温泉です。
 今年の四月に馬堀海岸に面して、「横須賀温泉 湯楽の里」というスーパー銭湯がオープンしたのです。どうもその泉質は絶品らしく、スパミシュランでも5つ星が付けられていました。なかなか首都圏で5つ星というのはありません。これは是非とも訪れなければと強く念じていたのです。
 
 十一時ごろ文庫を出発しました。
 青空に絹雲たなびく秋晴れです。陽射しはちょっと強いですが、風が爽やかで長袖でも暑くなりません。十六号線沿いに八景、追浜と進みます。
 追浜の街を抜け、田浦に近づくにつれ、左右に法枠で固めた山肌が迫って、息苦しいような道となります。田浦の商店街も活気に乏しく、どこか陰気な雰囲気のするところです。
 船越街で東芝の工場を左手に九十度のカーブを曲がり、景徳寺のそばのトンネルを通過します。
 田浦教会と郵便局の並びの先にまたもトンネルがあります。しかも二又に分かれているのですが、どちらを選んでも長浦町交番前の交差点で合流するので大丈夫です。交差点を右手に折れると安針塚駅へと向かう道になります。それにしてもこの付近はトンネル銀座と呼びたいほどトンネルだらけで、しかも歩道がすれ違うのも困難なほど狭く辟易させられました。そして交番を過ぎるとふたたび道は二又に分かれ、また新たなトンネル…。