積立NISA

このあいだのFXデモの記事で予告していたように、積立NISAを始めちゃいました。どんな感じで口座開設したのかを書いて行こうと思います。

まず証券会社選びなのですが、給与の一部をそのまま積立に回せば捗るかと思い、最初は給与振り込み口座がある某メガバンクを検討していました。
ところが、積立NISAは好きな投資信託を選んで毎月お金を入れていくのですが、調べてみるとそのメガバンの扱っている投資信託がものすごく少なかったのです。
特に気にしていたのは信託報酬なんですが、業界最安水準の扱いが無かった……。
トレーダーの方には申し訳ないんですけど、信託報酬なんて低ければ低いほど良いですからね。
それで証券会社を色々と調べてみたところ、松井証券がまあまあ良いとあり、昔作った口座がまだ残っていたので、松井で積立NISAをやることに決めました。
ちなみにここではリーマンショックのころちょこちょこ株を買っていたのですが、大幅に評価損が付いたのでずっと塩漬けにしていました。
アベノミクスで値が戻ってきたので売り払って、あとは何のポジジョンも持たずずっと放置していた口座です。

それでNISA口座の開設ですが、松井証券に申込書や本人確認書類を色々と送ってからしばらく音沙汰なしでした。
9月の下旬ごろに申請して、実際に開設されたのが10月中旬ごろだったので3週間くらい要したかと思います。
どうも税務署に回付して色々と審査があるみたいです。
ネットで積立NISAと調べると、すぐに手軽にできそうな感じですが、実際にはけっこう時間がかかるので注意してください。
松井証券からようやく連絡が来て、サイトにログインしてみると確かにNISA口座が「開設済み」になっていました。

次にどの投資信託に積み立てていくかを決めます。
下の画像の通り、取り扱い投信一覧がズラリとあります。
バーチャルリアリティーやEV、シェールガス、露ルーブル債など色々な方面に投資する商品があり、「え~ヤバくない?」と思えるものもあって、見ていると結構面白いです。
それを「つみたてNISA」でフィルタすると、177件ヒットします。
あまりにも海千山千過ぎる投信を許してしまうと金融庁の沽券にかかわるからか、積立NISAで選択できるものは一定の条件をクリアしたもののみになります。
上のように高リスク物件にステータス全振りしているものは対象外となるので、安心ですね。

まずは、信託報酬が気になるので報酬が安い順にソートすると下になります。
「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」が最安ですね。
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」も僅差で2位です。

次は、とうぜん運用成績が大事なのでトータルリターン(3年)で好成績の順に並べてみます。

おお、何と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が1位。
「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は3位ですが、1%も違わないですね。
両方とも信託報酬が低いのに好成績で優秀な投信では無いかと思います。

ちなみに、6ヶ月と1年間の成績上位はどうかと言うと、こんな感じです。


なんと、6ヶ月間の成績は上位でもマイナス!
投資信託で短期で利益を上げるのは難しいと聞きますが、結果に如実に表れていますね。
1年投資すると成績上位で10%くらい利益が出てるので、徐々にドルコスト平均法の効果が表れてきている感じでしょうか。

値動きの激しさを表すリスクメジャーを見てみます。

低ければリスクが無くて安全な商品ということなのでしょうが、総じてトータルリターンが低く魅力が無いですね。
投資内容を見ると、国内の有名企業の株式に分散投資しているようです。
日本株自体が、安全だがいま一つ突き抜けた成長が期待できず魅力に欠けるということでしょうかね……。

逆に高い順に見てみると、必ずしもトータルリターンが高いものばかりではないですね。リスクが高い割に、大きなリターンも見込めないとなると、ちょっと敬遠したくなる商品たちですね。

資金流出のランキングを見てみます。

信託報酬が低く、トータルリターン上位の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」が1位と5位という順当な結果ですね。
あまりトータルリターンが良くない「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が3位につけているのは、「米国株だけに投資するのは不安」という人たちから支持されているものと思います。

投信商品の詳細な情報は下のような画面で確認することができます。
(「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」の例)

いくつかランキング上位の商品を見て、迷ったのですが「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(いわゆるオルカン)にすることにしました。
投信の成績上位は米国株なので魅力的なのですが、昨今のニュースを見ているとアメリカの景気が曲がり角に差し掛かっているようなので、米国株に全振りは怖いなーと思ったためです。
とは言え、オルカンの資産構成見てみると6割方アメリカなんですよね……。
まぁ、アメリカが景気後退したら他の国が影響を受けない筈は無いですよね。

オルカンはおまじない程度かも知れませんが、小心者の私はあんまりトータルリターンばかりに気を取られると足元を掬われるような気がするので、ちょっとはリスク分散できる方で行こうと思った次第です。

投信が決まったので、月々の積立金額の設定を行います。

積立NISAの月額上限¥33,333を毎月積み立てることにしました。
ちなみにお金の流れは下記のような感じです。

給与振込口座(メガバン)→ 松井証券の口座→ 投信(オルカン)

メガバンから松井証券へは毎月定期入金します。入金に手数料はかからないので助かります。
いったん設定してしまえば、あとは気絶で勝手に積み立てられていきます。

「分配金コース」はオルカンは分配金が無いので、再投資でも受取でもどちらでも良かったのですが、再投資にしました。

一番下の「増額月の設定」はどういうことかと言うと、積立NISAの年間の枠は40万円ですが、私は10月から始めたので、投資できる月は3ヵ月のみということになります。
ひと月の上限は¥33,333なので、じゃあ今年は約10万円ほどしか積み立てられないのか?と言うとそんなことは無いです。
多分ボーナス月に割り当てるように設けられているのだと思いますが、年に2回まで増額月を設定でき、通常の積立額にプラスして投資することが可能です。

私の場合は、通常の積立金額は¥33,333×3=¥99,999なので、40万まで¥300,001余っています。
12月を増額月にして、¥300,001増額することで年間の枠いっぱいまで使うことができるというわけです。
これは今年だけで、来年からは増額月は設けずに、毎月¥33,333ずつ、何も考え~ずに積み立てて行こうと思ってます。

FXデモ

涼しくなってきましたね。

この頃はインフレの話題がよく聞こえるようになってきました。
その一因は円安にあって、年初は1ドル=115円くらいだったのが、今や145円くらいになっていて30円も下落しています。
つまりドルに対して円の価値が2割くらい減ったことになりますね。
その分輸入品の値段が上がったことが物価高を後押ししています。

詳しいことはよく知らないのですが、アメリカではインフレが凄い勢いで進んでいるそうで、インフレ潰しのために金利を上げたのが原因だそうです。
日本はずっとゼロ金利政策を取ってるので、円を銀行に預けていてもちっとも金利が付きませんが、ドルに替えて預けておけば金利が付くのでドルの人気が高まった、ということではないかと思います。
景気が悪いときに金利を上げると景気がさらに悪化するそうなので、日本はゼロ金利政策を続けざる得ないだろうという観測からか、円安ドル高傾向は一方的に進んでいました。

私の預金は特に増えても減ってもいないのですが、世界的に(ドルの世界から)見ると資産が2割も減ったとなると、何だか歯がゆいような気がしています。
そこでふとFXで、円をドルに替えて持っておけば円安でも資産を目減りさせずに持っておけるのではないかと思い、どんなものか調べてみることにしました。

「FX」と聞くと、2ちゃんねるの阿鼻叫喚コピペが恐ろしく「手を出してはいけないもの」というイメージが強いです。
貯金を全て溶かしたとか、魔が差して集金したお金を入れてしまったとか……。
そういう「名作」(?!)は09~13年頃にカキコされたものが多い印象です。
レバレッジが規制されてギャンブル性が下がったからか、爆死コピペを見て警戒するようになったのか、はたまた仮想通貨とか別の戦場に移動したのか分かりませんが、近年はそんなに盛り上がっている印象は無いですね。

こうゆうやつね…。

いきなり口座を開いて「実戦」というのは怖すぎたので、デモトレードが出来る証券会社を探すといくつかあり、デモの期間が無期限の楽天証券が良さそうだったので申し込んでみました。
デモは500万円の元手が与えられていて、実際の値動きに沿ってトレードしてどれだけ増やせるか試すことができます。
トレードツールはパソコン用とスマホ用があり、どちらも入れてみましたが、パソコン用はいかにもプロ御用達という感じで、良く分からない画面やボタンがいっぱい並んでいて厳めしい感じです。
スマホ用はさすがにシンプルで、ゲームのようなお手軽さがあり、こんなので大金を動かすということが逆に怖くも感じます。
8月頭からポチポチと遊んでいて、今のところ収支はプラス3万円くらいです。
デモなので思い切って大きく張ればいいのですが、どうも小心者でいつも数千円のトレードに終始してしまいます。

私のトレード法(というほど立派なものではないですが)は、1時間足を見て順調に上がってる(または下がってる)ように見えたらトレンドに沿って売り買い(1,000~10,000通貨)し、数千円の利益が出たら手仕舞いするというものです。
逆に含み損になったら、しばらく様子をみてプラスに転換しないか、もしくはちょっとでも損が減ってくれないか見極めます。
つまり、含み益が出てる時はすぐに決済し、含み損の時はグズグズと決断を遅らす傾向があるということですね。
これは「損失回避バイアス」としてよく知られている心理状態で、トレードを失敗させる要因とも言われていますが、実によく当てはまっていますな……。

それにしても9月は激しい値動きをした月でした。
下は9月13日のドル/円の動きです。
21:30ごろから30分程度で142円から144.4円へと2円以上も急騰しました。

もう一つ同じ時間のユーロ/ドルです。
ユーロとドルのどっちが強いかでトレードするものですね。どちらも自国通貨でないので、どのくらい儲かってる(損してる)のか感覚的にいまいち分かり辛いのですが、上昇下降のトレンドがドル円より分かりやすいように感じていたので、このころ触っていました。

この時は円に対してもユーロに対してもドルを売るというポジジョンを取っていました。
冒頭で言っていた話(円安ドル高に乗る)と違うようですが、スマホでポチポチやっていると、どうしても目先のトレンドに乗りたくなってしまい、そうしてしまいました。
下がその時の決済履歴です。

9月9日に仕込んだのですが、軟調だったので、週をまたいでポジジョンを持ち越していました。

楽天証券固有の問題なのか、他の証券会社もそうなのか分からないのですが土日はシステムがメンテナンス状態となり取引が出来ません。
この間に思いもよらぬ急激な値動きがあったりしたら――、怖いですね。
 

それでしばらくウォッチしていたのですが、20時ごろに薄く利益が乗ったのでドル円、ユーロドルともに決済しました。
そしてその一時間半後に突然のドル急騰が!
危なーーい!! ぽけーっと放っておいたら4万円くらいの損失を出すところでした。
何でこの時間にこんなに沸いたのか? 理由は良く分かりません。
たまたま直前に決済したので偶然難を免れました。

次は9月22日なのですが、今度は逆にドルが急落しました。
理由ははっきりしていて、日銀砲をぶっ放したからですが、この日シルバウィークで有休を取ってソファーにぐで~っと横たわってスマホをポチポチしていた私は、市況ニュースなど一切見ずに、トチ狂ったかのようにドルを買っていました。
しかし、ななななんとドル/円は17時から21時くらいにかけて145.7円から140.7円へと一気に5円も急降下したのでした。

下が17時台を拡大したものですが、狙ったように天井で掴んだのはどういうことなんでしょう……。

しかし天性のチキンさが幸いしたのか、1,000通貨の様子見のトレードでした。
あれよあれよと膨らんでいく含み損(1,000通貨のトレードで出る損ではなかった)に、「こりゃ何かオカシイ」と慌ててYahoo!ファイナンスあたりを覗くと、お祭りになっていました……。

慌てて反対に10倍の玉数でドルを売ると面白いように含み益が乗り、先の含み損を帳消しにしました。
が、怖くなり(チキン!)いったんバスを降り、利益確定します。(オレンジの線)
「さすがにそろそろ反転するんじゃないのか~」と様子見をしてみても下降は収まる様子が無いので、おかわりのドル売り(ピンクの線)
これもビビリですぐに売りますが、含み損を超える利益が出たので観念して最初のドル円ロングを決済しました。
お陰で狙ったような天井掴み底叩きを実現しました。
う~ん、まんま損失回避バイアスが表に出ていますね……。

これが9月22日の決済履歴ですが、5円も落ちる大相場の割には3,810円のうっすい儲けって何なんでしょう……。
今回の相場で身代築いた人もいたでしょうに(ヤバイ発想)

しかしながら冷静に考えると。
FXのように市況がチカチカとリアルタイムで更新されるのを見ると、どうしても射幸心が煽られギャンブル的なトレードになってしまうものだと思います。
そこでは心の弱さがもろに表れて、ゆくゆくは阿鼻叫喚コピペの様な世界に突入していってしまう恐れがあります。
なので、私のような素人はFXはデモで留めておいた方が良いということが良く分かりました。

もっと心穏やかにコツコツと投資できるものが良いです。
そう「積立NISA」みたいな――。
この後半は「積立NISA」に続く……、かも?