RE:浜名湖

 気賀駅そばから都田川沿いに進みます。引佐細江から奥浜名湖沿いの道に乗ります。中国浙江省友好記念公園の前を通過して、西気賀のあたりから天竜浜名湖線と並走します。寸座海岸を回って、急坂を登り、浜名湖サービスエリアを眼下に眺めます。
 わたしはここでもう時間がないので、海岸線沿いに進むのを諦めて東名沿いに進むことに決めました。浜名湖佐久米を過ぎた付近で海岸線とはお別れです。都筑海岸、走ってみたかったですが泣く泣く諦めました。
 東名沿いにしばらく進み、東海プラスチック工場の付近で鉄道沿いに進路を切ります。都筑駅を過ぎると猪鼻湖が見えてきました。時刻は四時を少し回ったくらいでした。三ヶ日まではもう目と鼻の先。勝利(?)を確信したわたしは海岸通りに降り、津々崎を眺めながらペダルを漕ぎました。
 ちょっと行くと、背の高い椰子の木に囲まれた三ヶ日中学校が見えてきます。この角で九〇度曲がって三ヶ日駅に至りました。
 
 駅に着いたのは四時四十五分ごろでした。際どかったが間に合ったとほっと胸をなで下ろし、レンタサイクルターミナルに向かいました。

RE:浜名湖

 浜名湖ベイストリートを走ります。途中、浜松市動物園の前を通過しました。その先には廃ホテルが……。
 この辺で常に左手に見えていた湖が見えなくなってしまいます。東名高速道路を越えて、奥浜名湖に到るまでお別れです。
 呉松川を超えたところで道はふたつに分かれます。ここで痛恨の事態が。本当は左に曲がらねばならないものを、右に曲がってしまったのです。微かに違和感を感じたものの、しばらくすると東名のガードが現れたためそのまま先に進んでしまいました。しかし行けども行けども湖は見えてこない。はっきり迷ったことに気がついたときには、もう引き返せない場所にいました。周囲は畑です。
 手元には浜名湖の周囲の地図しかなく、どうやらその外に出てしまったようです。途方に暮れたわたしは、とりあえず気分を落ち着かせるため自販機でチェリオのライフガードを買ってあがった息を整えました。
 (余談ですが、ライフガードには「超生命体飲料」という名が冠してあります。「超生命体飲料」とは一体何なのでしょうかね? わたしの知る限り、他に「超生命体」を標榜するものは「超生命体トランスフォーマー」くらいのものですが)
 そこからは手探り状態でした。長いこと息を切らしてやっと「気賀」の標識を見つけた時にはほっとしました。
 しかし安心してばかりはいられません。時刻はもう三時を回っています。舘山寺を出て一時間半が経過していました。これははっきりいって大誤算。各地のターミナルは五時には閉まります。このまま予定通り三ヶ日を目指すのか、あるいは気賀でリタイアするか、究極の選択を迫られました。迷ったものの、わたしは行くことに決めました。

RE:浜名湖

 渚園はレジャーセンターで、野球場、テニスコート、キャンプ場などの施設があります。広大な駐車場を備えているのですが、今日は超満車で、なにか駐車区画でないところにまで停めていました。
 受付で自転車をお願いすると、一台だけ残っていました。同着で来たカップルがいたのですが彼らには十分な台数がありませんでした。わたしは大変ラッキーなことに、最後の一台を借りられたのです。
 用紙に氏名、住所、電話番号を書き、レンタル料の五百円と、保証金千円を払い借り受けました。保証金は元のターミナルに返却すれば返ってくるのですが、別のターミナルに返すと「乗り捨て」ということで徴収されてしまいます。
 実はこの時点では乗り捨てるつもりでいました。自転車で湖を半周し、三ヶ日駅ターミナルで乗り捨て、そこから天龍浜名湖鉄道で新所原に出て、東海道線でその日のうちに名古屋に帰るという計画だったからです。
 わたしは意気揚々ママチャリを漕ぎ出しました。その時十二時半でした。
 
 渚園を出てすぐに、右手に庄内湖、左手に浜名湖を望む、浜名湖大橋に差し掛かりました。とても長く、そのうえものすごい強風だったので、荷物が吹き飛ばされるのではないかと心配でした。
 橋が終わりに近づくと、浜名湖ガーデンパークの展望台が見えてきます。パークの前を横切って村櫛海岸の長いストレートロードに入ります。ここからは眺めも道も最高で、気分爽快でした。
 しばらく走っていると庄内というちょっと陰気なところに差し掛かります。山側の鬱蒼とした林が道路に迫っていて、ワイルドな雰囲気です。それから、自転車道と湖面の高さが近いのか、波しぶきがバシャバシャと打ち寄せてきて道路を濡らしていました。強い磯の香りが鼻を突きました。
 この辺りから舘山寺温泉の建物群が見えてきます。まるで湖の中に建つお城のようで、かなり感動しました。舘山寺に付いて、ちょっとホテルやお土産物屋の周りをうろうろした後、湖岸沿いに浜名湖パルパルという遊園地の裏を回ります。ここの道はかなり狭いです。落ちやしないかと冷や冷やしました。
 大草山をバックに、観覧船が通っているのが見えました。今回は見るだけでしたが、またの機会があればぜひとも乗ってみたいですね。

浜名湖

 5月2日から3日にかけて、浜名湖一周の旅に出てきました。
 普段は新幹線で通過してしまうだけの場所だったのですが、車窓からの美しい湖の眺めに前々からあこがれてたのです。
 2日の早朝、わたしは突如として思い立ち浜名湖一周プランを立てました。スタート地点は東海道本線の豊橋と浜松の間にある弁天島駅です。
 
 その日の正午に弁天島に到着しました。天気は快晴。さわやかな風吹く、絶好の行楽日和でした。
 ここは浜名湖の河口からちょっと北にある埋立地で、国道一号沿いにはホテルや食事処などが並んでいます。
 湖の周りにはいくつかレンタサイクルのターミナルが設けてあって、弁天島にもあります。そこで自転車を借りて回ろうと考えたわけです。
 大鳥居が見える海岸へ降りますと、ものすごい人です。潮干狩りを楽しむ家族連れでした。
 レンタサイクル店を見つけ、受付のおばさんに自転車を借りたい旨を伝えます。ところがぎっちょん、自転車はすべて借りられてしまいもうないとのこと。確実に借りるためには予約が必要だったそうです。すべて出てしまうことは珍しいのだそうですが、やはりGWですかね。
 おばさんに渚園という埋立地北部のターミナルに行けばあるかも知れないと教えられたのでそこへ向かいました。途中には釣具屋、貸し船屋、しらすやうなぎなどを売る物産店が点在しています。細い通りは車でごった返していました。

ハイマチックF

 ヤフーオークションで落札した、セミクラシックなフィルムカメラ「ミノルタ・ハイマチックF」が届きました。
 前のオーナーさん、よっぽど大事に使ってらしたのでしょう。四十年くらい前のモデルにも関わらず、とてもキレイです。性能も問題ないようです。
 
 大衆機とはいえ、二千円くらいで落札できてラッキーでした。
 ヤシカの二眼レフと比べると軽く(350g)、便利(フィルム送りとシャッターの連動、自動露出)で使いやすいです。
 
 いくつか作例をアップします。
 実は現像に失敗してしまい、救えたものの中から、ということです。
 モノクロだと荒くコントラストの強い、日向っぽい絵になるようです。

カード

 申し込んでいたJ‐WESTカードが届きました。
 これは新幹線の予約をネットでするために必要なカードです。
 去年は年末のチケットを確保するのに、早朝寒い中、みどりの窓口に並んだので、今度は必ずネットで!と念じていたのです。
 
 さらにこのカードはビックカメラと提携していて、ポイントカードとしても使えます。
 ビックで買い物をすると、J‐WESTポイントもたまるそうです。
 でもJ‐WESTポイント。いったい何に使えるんでしょうね……。
 
 早速ビックに買い物に行きました。
 買うものはフィルムの現像剤と定着剤です。
 わたしはいつもコダックのものを買っています。粉状で、1ガロンの水に溶いて使うタイプのものです。
 特にこだわりがあるわけではなく、単にこれが一番安上がりだからです。
 いちどフジカラーの現像液を使ってみたことがありますが、仕上がりの差を実感することが出来なかったので、それ以来使っていません。
 
 それから120フィルムを4巻買いました。これから東山公園へ桜を撮りに行ってきます。近いうちに絵をアップできたらと思います。

東京都写真美術館

 十九日に新横浜に出張してきました。
 
 要件は午前中にあっさりと終わったのですが、現場には休むと行ってきたので、久しぶりに東京を満喫することにしました。
 
 訪れたのは、恵比寿にある東京都写真美術館。恵比寿ガーデンプレイスの中にあります。
 
 さてその前に昼食です。
 周りにはいっぱい高級そうな店が立ち並んでいますが、やはり入ったのはマックです。
 
 しかし印象的だったのは、黒いスーツを着たOLが窓際の席にずらりと並んで食事をとっていたことです。たぶんガーデンプレイスの従業員たちなのでしょう。
 彼女たちは周りに良い店もなく、毎日こんなところでお腹を満たしているのでしょうか?
 なんだか可哀想な気がしました。
 
 
 それでは館内。
 入った瞬間、いきなり異様な雰囲気。なにか演説が聞こえます。入口の上部に巨大なスクリーンが据えられていて、三島由紀夫の演説が流されていたのです。
 しかし、ちょっと違和感が……。その違和感の訳は後になって分かります。
 
 チケットカウンターで「森村泰昌 なにものかへのレクイエム」と「APAアワード2010」を購入しました。
 特にこの展示を目的にしていた訳ではなく、これがたまたまやっていたのです。
 意外だったのですが、東京都写真美術館には常設展示というのがないのですね。
 ちょっとあてが外れました。
 
 先に観て回ったのは、「森村泰昌 なにものかへのレクイエム」です。
 森村泰昌のことを知らない人に彼のことを説明する大変かもしれません。
 わたしもずっと昔に「新日曜美術館」で観たことがあることを微かに覚えているくらいで、知識はほとんどないのですが。
 
 チケットを見てください。これはライフ誌の表紙を飾ったこともある有名な写真だそうですが、実は森村氏による扮装です。誰にって、ほらエビ反りをしている白い女性……。
 
 写真家であり、アーティストであり、パフォーマーなのです。もしかしたら、コスプレーヤー?
 
 ゴッホやフリーダ・カーロに扮した作品で有名になりましたが(「新日曜美術館」で観たのもそれ)、今回は二十世紀を彩った有名人たちに扮しています。
 ヒトラー、レーニン、毛沢東、アインシュタイン、ピカソ、ウォーホル、そして三島。
 そうです、入口の上の巨大スクリーンに映し出されていたのは三島本人ではなく、森村氏によるパフォーマンスだったのです。
 それに一体何の意味が……? 何か最もらしい解説がパネルに書いてあった気がしますが忘れました。
 
 しかしなにより衝撃的なのは、マリリン・モンローに扮したパフォーマンスでしょう。嫌な予感は的中しました。これは動画です(「海の幸・戦場の頂上の旗」)
 
 付けバスト(こういうものが売ってるんでしょうか? それとも先生謹製?)に、背中まる出しの白ドレスを着て、「七年目の浮気」の、アノあまりにも有名なシーンを再現してくれます。
 これははっきり言ってキモイ。先生は本当に女装がお好きなようです。今回はこれでも少ないみたいです。
 映像作品は何か良い話ふうに終わるのですが、わたしの脳裏にはマリリンのあまりに太すぎる腕が刻みついて離れませんでした。
 
 
 疲弊した頭脳を抱えて、地下へ移動します。「APAアワード2010」です。
 これは日本広告写真家協会が公募する「写真作品部門」と「広告作品部門」からなる展覧会です。
 「高レベル」と評されていた通り、上手い作品ばかりでした。特に入選作の「記憶写真(青木宰)」という作品が幻想的で気に入りました。
 ただ、全体的にパンチに欠ける気もしました。先に観た方が刺激的すぎたせいかも知れません。

深瀬昌久

 図書館から深瀬昌久の作品を何冊か借りてきました。
 一通り目を通したら、感想など書いていきたいと思います。

RE:最近の写真

 以前にも書きましたが、コンクリ大仏「御花弘法大師像」です。
 脇仏像には体に大きくヒビが入って、だいぶ老朽化しているようです。
 台座の中はがらんどうで、真っ暗です。
 フラッシュを焚いて取ってみると壁一面に落書きが……。
 
 周囲には小さい大師像(地蔵ではない)が点在しております。
 ご覧の通り、首がないものが多い……。
 首の代わりに小石が置かれていて、その小石には毛糸の帽子が被せてあります。
 一体何の所以があってこうなっているのでしょうか?