最近のオーディオ事情(2024年)

久し振りのオーディオ記事ですわ。
テレワークしてるので、ヒマなときにチョコチョコとシステムをいじっております。
去年一年間で色々とやったことをまとめました。

①自作スピーカーの端子交換

この記事で作ってるところを紹介した、Fostexの自作スピーカーの端子を交換してみました。

もともとは安いスピーカーによくあるプッシュ式でしたが、アンプを取り換える際の取り回しが面倒なのでバナナプラグが挿さるやつに変更しようかと。
買ったのはアマゾンで売ってたこれ。

最初は1コ千円もし躊躇してたんですが、タイムセールで1コ¥600にまで下がったのでポチりました。
で交換~なんですが、その前にスピーカーのコーンキャップが子供にベコベコにされてたのでその修復から行います。

これをどう直すのかというと、掃除機で吸い出すんです。

こんな感じにキレイに戻りました。よく見ると左のコーンにちょっと皺がよっちゃってますね…。
余ってたベルデンのスピーカーケーブルの切れ端をハンダ付けします。

で、スピーカーボックスに取り付けるとこんな感じです。


バナナプラグを差し込んだところです。

音は特に変わりませんが、見た目がスッキリして気持ちが良いですな。


②ラインセレクター導入

ふだんはもっぱらネットワークプレーヤーから聴いてるのですが、たまにCDプレーヤーから聴きたくなることもあります。
またアンプも真空管プリとマランツのパワーアンプのセットと、モックの付録のデジタルアンプとがあり、気分で切り替えたくなることもあります。

そこで白羽の矢が立ったのが、TENEALAYオーディオという謎の中華メーカーのラインセレクターRC32
アマゾンで税込み¥3,199でした。


こいつは3系統の入力(CDプレーヤーとネットワークプレーヤーとパソコンとか)と2系統のアンプの組合せを切り替えることができます。
逆(?)に2系統の入力を3系統のアンプへの切り替えに使うこともできます。

難点と言えば、やはり音がちょっと悪くなります。
謎のメーカーだし、値段も(オーディオアクセサリーとしては)安価なので、しょうがないかなという感じですね。
気になって外した時期もありますが、今は利便性を取ってまた付けています。


③CDプレーヤーにスパイクインシュレーターを付ける

もう20年来使っている、KENWOODのDPF-7002
CDを読み込めなくなってもピックアップを交換して(この記事)使い続けているほど愛用しているのですが、実は中古で入手したものです。

CDプレーヤーの底部にはネジ穴があり、純正品にはそこに嵌めるピンスパイクが付属するのですが、買った時には欠品していました。
完全に飾りで、あっても無くても音は変わらないので気にしてなかったのですが、「長いことご苦労さま」というねぎらい(?)の意味で取り付けたくなってきました。

純正品のピンスパイクは今でもヤフオクとかで¥1,800くらいで出品されてます。
しかしそれを買うのはなんかシャクなので、ねじ径を調べて、入るハズのスピーカー用のスパイクインシュレーターを購入しました。
アマゾンで税込み¥1,998也。


受け皿まで付いてお得じゃないですか。
ところが……。
ネジ穴と合ってなかった―――。
8mm径が入る穴かと思っていたら、スカスカでした。
10mm径が正しかったようです。

しかし使わず無駄にするのも勿体ないので、ナットをセメダインでネジ穴の先に接着して装着しました。

お皿の上に乗せるとこんな感じです。
おぉ、ワディアみたいでかっこいいじゃん?


④えっ!! 六角ナットをインシュレーターに?!

できらぁ!
という感じで、六角ナットをインシュレーターに使うというプアオーディオ道にチャレンジしました。

買ったのはコレ。
M10(直径1cmのボルト用)六角ナット。8個入りで¥191でした。


こんな感じでスピーカー1本あたり4個で支えます。

自作スピーカーの方に穿かせてみました。
穿かせた結果はどうかというと…。
特に変化を感じませんねw
超小型スピーカーなので、そもそもそんなに振動してなかったのかも知れません。

スペンドールS3/5に穿かせてみたところ、振動がラックに伝わってしまって使い物になりませんでした。
高い投資ではないんで「そんなもんか」という感じです。
ラックにポン置きよりは締まって見えるのが一番の効能かも知れませんな。


⑤イヤーパッド交換

久し振りにMS-PROで聴いてみたら、耳に黒い粉が付いてびっくり!
イヤーパッドが加水分解してボロボロになってました。
ウレタンなのでほっとくとこうなっちゃうんですよね~。

MS-PROを買ったのはちょうど12年前で、3回交換しています。
なのでイヤーパッドの寿命は3,4年といったところですね。
割と頻繁なので四千円以上する純正品なんてとんでもない!
いつも安い互換品を買っています。

今回買ったのはこれ。またしてもアマゾン。税込み¥760のやーつーです。

やったッ、純正品の五分の一以下ッ!
でも原価で言ったらたぶん数十円くらいなんでしょうね。

取り換えたところ。
新品に戻ったようで気持ちがいいですね~。
でもこの頃はヘッドホンで聴くことは滅多になくなりましたね。

加齢によるものなのか…、距離感なく直接耳にぶち込まれるのがしんどく感じます。
昔は何時間も聴いていられたものなんですがね…。


⑥ジャンパーケーブル導入

この記事で色々遊びましたが、スペンドールS3/5には高音用と低音用の2対のスピーカー端子が付いてます。
それぞれ別のアンプでドライブするといった富豪の遊びが可能なのですが、富豪では無いので普通に一台のアンプで駆動してます。
その際は高音側と低音側の端子は真鍮(なのかな?)のジャンパーでショートしています。

んで、オーディオマニアの間でよく言われるのが「付属のジャンパープレートは音が悪い」
代わりにスピーカーケーブルでショートする絵をよく目にします。
しかしホンマかいなと思います。
厚い金属板であるジャンパープレートの方が電気をよく流しそうじゃないですか?
なのでこれまで気にせずやってきたのですが、お正月にアマゾンをぼうっと眺めていたら安価で見た目も格好良いジャンパーケーブルを見つけたのでついポチってしまいました。

それがこれ。
「UCINNOVATE」という聞いたこともない謎のメーカーの製品です。税込み¥2,052也。

これは一方の端子がYラグで、もう片方がバナナですね。
バナナの方をスピーカー端子に差し込もうとすると…、あれ?入らない。

ちょっと焦りましたが、けっこう強く押すと紙が丸まるように径が小さくなりすっぽり収まりました。
Yラグの方は普通にネジ止めします。けっこう厚みがあるのですが、ジャンパープレートと変わらないくらいなので問題なしでした。

効果は怪しいですが、よくオーディオマニアがやってるたすき掛けで結線します。
音はプラシーボ効果かも知れないんですが、少し良くなったような気がします。
(とは言え、目隠しして当ててみろと言われたら絶対無理ですがー)

少なくとも悪くなることは無いと思います。
オーディオの投資としては安いので、悪い買い物ではなかったかなぁと思います。


⑦デジアンのプッシュ式スピーカー端子にバナナプラグ変換端子を噛ませてみる

いま音楽を聴くときはもっぱらこの記事で紹介した、デジタルアンプLXA-OT4を使っています。
サラサラとした高音の質感が気持ち良いですね。
あと、何時間聴いても筐体がまったく暖かくならないのもエコでGood

しかし不満な点もあり、それはスピーカー端子がプッシュ式であるところ。
ネットでバナナ端子に換装している猛者もいるようですが、わたしがやると壊しそうなので別の方法を模索します。

で、やはりアマゾンで調べていると――、ある! プッシュ式→バナナへの変換プラグが。

それがこれ。¥1,680(税込み)でした。
ノーブランド品で、何の味も素っ気もないパッケージが武骨でいいですね。


仕組みはごく単純で、撚線の先端がバナナになっており、撚線をプッシュ式端子に噛ませるというものです。

音はまったく変化を感じませんね~。
ただ抜き差しの利便性が向上したというだけのことです。

最近のオーディオ事情 その弐「無垢スプルース材ウッドケース」

以前この記事で、ムック本の付録でデジタルアンプを手に入れた話を書きました。
本の表紙にも載ってますが、50名に特製ケースのプレゼントの懸賞が付いてました。
こういう懸賞って当たった試しが無く、「どうせ当たらないだろうな~」と思いながら送ったのですが、ななななんと当たってしまいました!!
えー、すごいすごい!

実にいい感じです。
さりげさく上面にある「stereo」の刻印がチャーミングですな。
これONTOMOショップで見たら¥14,000もする品だそうでとてもそうは見えない結構なものを貰ったと感謝しております。

バイアンプ接続を試してみる

デジタルアンプを手に入れた機会にある実験をやってみたいと思っていました。
それはスピーカーの「バイアンプ接続」

これは私の持ってるスペンドールのS3/5という小型スピーカーなのですが、ポピュラーな「2Wayスピーカー」というやつで、高音を鳴らす2cmのツイーターと低音を鳴らす14cmのウーファーが付いています。
大型のスピーカーだとさらに3Way、4Wayとスピーカー数が増えていく傾向がありますね。

普及帯のスピーカーだと、アンプから出た一対の信号線をプラスマイナスの端子に挟んで音を出すのですが、高級機だとツイーター用、ウーファー用それぞれの端子が用意されていたりします。
それって、スピーカーを鳴らすのに2台アンプが必要ってコト……?!(ちいかわ構文)

「でも一台しかアンプ無いようッ……」って言う人が多数かと思います。
「安心してください、履いてますよ」
って感じで普段はツイーター用とウーファー用の端子の間は銅板(ジャンパー)を渡してショートしてあるので、一台のアンプで問題なく音を出すことができます。

「じゃ何でわざわざツイーター用、ウーファー用に分けて用意しているのッッ?!」
当然の疑問です。
それはアンプを奢って二台で駆動したいというマニアが居るからなんですな……。
いや、二台なんて序の口ジョージで、左右のチャンネルを独立したアンプを使って四台で駆動するなどという狂気すら存在します。

さすがにS3/5のごとき小型スピーカーでそんなことをする人はいませんが、大型フロア型スピーカーなら普通に考えられます。
JBLの5Wayの大型スピーカーを、各ユニットごとかつ左右独立に10台のアンプで鳴らすというキチガイじみた事例も聞いたことがあります。
まさに贅沢の極み。システムの総額は家が買えるほどの値段になるでしょうね。

スピーカーを鳴らした時にピストン運動によって逆起電力が生じ、ジャンパーで端子をショートさせているとそれが他のユニットに伝わって音が濁る。
バイアンプにすることで高音、低音それぞれからの影響の伝播を排除することができる――。

――的な説明をネットで良く目にしますが、恐らく皆さんの眉毛は唾でしとどに濡れていることかと思います。

しかしやらずに否定するのはよろしくない。
もしかしたら意外に目覚ましい効果があり、新しい世界が開けるかも知れません。
前々から機会があったら試してみたいと思っていたのですが、このたび余分なアンプが手に入ったので念願叶って試してみました。

その実験のためにアマゾンで手に入れたのは、AmazonベーシックのRCAケーブル(¥890×2)

アンド、2分岐アダプター(2個で¥629)

これを使って、一対しかないCDプレーヤーのライン出力を2分岐させ、一方は真空管アンプ、もう一方はデジタルアンプに送ります。

今まで製品のおまけに付いてきたようなRCAケーブルしか使ってきませんでしたが、AmazonベーシックのRCAケーブルは太いし端子もシッカリしてて良いですね。
スピーカーケーブルもAmazonベーシックを使ってるし、私にはAmazonベーシックが必要にして十分ですな。

役割分担ですが、デジタルアンプの高音はキツさがあるように思えたので低音側を担当してもらい、真空管アンプは高音側に割り当てました。

デジアンの出力は一対のウーファー用端子(下)に繋がっています。この写真では見えてませんが、真空管アンプからの出力がツイーター用端子(上)に来ています

適当にアマゾンミュージックの曲をかけて、最初は高音側のボリュームを絞って聴いてみました。
この状態だとウーファーからしか音が出ていないはずですが、けっこう普通に聴こえます。

ちょっと調べてみたところ、このスピーカーのクロスオーバー周波数(ツイーターとウーファーの役割分担の切れ目)は4.5キロヘルツということでした。
シンバルとかオルガンとかは例外ですが、大抵の楽器の音域は最高でも4キロヘルツくらいです。
ウーファーの担当音域でカバーできていることになりますね。
この大きなウーファーでも意外と高い音まで出せていることに驚きを感じます。

しかし、古いラジオのようなナローな音です。
この状態から少しずつ高音側のボリュームを上げていくと次第に音が潤い、弾むような生気がみなぎってくるのを感じます。
ただ、最も好ましいバランスを超えて高音のボリュームを上げるとヒステリックで神経質な音になります。

次に低音側のボリュームを完全に絞ってみました。
そうすると、シンバルの音やサ行のボーカルだけがツイーターから小さく出ています。
小さな音とはいえ侮るなかれ、音楽全体の印象を大きく変える作用をするんですね。

音の土台を作るのはウーファーですが、ツイーターは音の質を決める大事な役割を果たしていることが分かりました。
よくオーディオマニアのシステムで、大きなスピーカーの上にチョンとツイーターが追加されて置いてあるのを見るのですが、なんとなくその理由が分かったような気がします。

そんな興味深い実験をしつつ、色々な曲をとっかえひっかえしばらく聴いてみたのですが……。
「バイアンプにしても音は変わらない!」という結論に達しました。
少なくとも私の耳では分かりませんでした。

そして高音と低音のバランスが大事であることを学びましたが、ツイーター端子とウーファー端子をジャンパーでショートさせた時が最良のバランスになるようにできてるんだなと感じました。
なので二台もアンプを繋いでアレコレ腐心するのは、はっきり言って不要かと思います。
まあ、全てのスピーカーについてそうであると強弁することはしないのですが、私のなかではそういう結論ですね。

雑誌の付録でデジタルアンプをGETした話

いやぁ~久し振りにやっちまったなァ……!
久し振りにオーディオに散財である。

「ステレオ」という老舗のオーディオ月刊誌があるのですが、近年では出版不況で紙の本が売れないためか、こういう特別付録の付いたモックをしばしば出しているようです。
オーディオなんていうかさばるものを、雑誌サイズに収めるのはなかなか苦労があるんじゃないかと思うのですが、今回の付録は「デジタルアンプ」です。

“LXA-OT4”という型番で、なんか名義貸し臭い気もしますが、ラックスマンという高級アンプメーカーが設計したものだそうな。
完成品ではなくキットなので、ドライバーとラジオペンチで組立てる必要があるのですが、簡単そうなのでちょっとした電子工作気分で楽しめそうです。

フォローしているオーディオ系のブロガーさんがいるのですが、その方が記事に取り上げているのを見て衝動的にGETしてしまいました。
そのブロガーさんは昔は金満系のシステムで派手に楽しんでいたのですが、今では簡素なシステムに落ち着いている方。
その枯れていく過程に興味があり、記事を読んでいます。

私のなかにもいずれは三桁万円のオーディオをガツン!と買うてやりたいナァ……、という埋火のような仄暗い情念があります。
とは言え、家のローンもまだたんまりある。
一体そんなものをどこに置くの? いつ聴くの??という現実により、実現は程遠いです。

ちょっと脇道に逸れますが、ステレオ誌は大学生の頃よく立ち読みしてました。(20年くらい前)
紙面で紹介されているような高級機はとうぜん貧乏学生の手に届くような代物ではなく、一体どんな音がするんだろうと想像を膨らませていました。

「渡辺篤史の建もの探訪」のオーディオ版みたいな、マニアのお宅を訪ねて自慢のシステムを見せてもらうコーナーがあって、毎回けっこう楽しみにしていました。
主役はオーディオ機器なんですが、そこにステータス全降りして部屋は六畳の和室なんです……、みたいな恥ずかしい姿を開陳するはずもなく、住環境からして隙なく整えていたように思います。
当時はあまり気にしてなかったのですが、並大抵の財力じゃないと成立しないでしょうね。
みんな経営者とか医者、弁護士みたいな高給取りだったのかな……?

しかし時には心に巣食うケモノに餌を投げてやらないといけないので、こういったモックは格好のアイテムになりますな。
さてお値段は¥27,500(税込み)
アレ……、結構お高い。

お高いんですがー、デジタルアンプにはかねてより関心を抱いていました。
マッキントッシュとかの超重い高級アンプと、弁当箱くらいの中華デジタルアンプを目隠しで比較して、遜色ない結果だったみたいな動画がYoutubeに良くあるのですが、見るにつけ「デジタル」カメラが従来のフィルムカメラを葬り去ったように、「デジタル」アンプは旧来の真空管とかトランジスタのアンプを葬り去るポテンシャルがあるのでは?と思います。

ただ実際のところ、遜色ない結果となったのは、聴覚というのが絶対評価を下すことができないイイカゲンな感覚だからだと思います。
もし目隠しでなければ視覚に引っ張られて高級アンプの方が絶対良い音だと感じたハズ……。
イイカゲンである以上、個人の好みの世界なので旧来のアンプも新しいデジアンも市場に混在したまま残っていくでしょうね。

デジタルアンプの大きな美点は消費電力の少なさ。
旧来のピュアオーディオのアンプはたかだか音を鳴らすためだけにアホ程電力を食い、暖房器具のように発熱してきました。
しかもハイエンド製品に関しては消費電力を減らそうなどという殊勝な考えは露ほども無く、熱ければ熱いほどエライと言わんばかりです。
そんな頭ジュラ期のエレクトロニクス製品はサスティナブルとか気取って言っちゃうこの時代にそぐいません!(机を叩く)

ちょっと電卓を弾いてみたところ、今のシステムをこのデジアンで置換すれば、291Wから114Wに約60%消費電力がダウンすることがわかりました。
フルパワーの大音量で聴いてる訳ではないので実際はここまでの消費電力は無いと思うのですが、アンプって結構電気を食いますね……。

キットはこんな感じでパックされてます。

全部出してみたところ。

基盤をアップで

<組立ての様子>

やはり特に難しいところは無く、説明書に従って30分くらいで完成しました。
――ドキドキのスイッチ・オン!

おお! ちゃんと音が出てる。
ボリュームは9時くらいで充分な音量が出ています。

ノラジョーンズとかスガシカオの曲を数曲聴いてみます。
う~ん、高音がキンつく感じがする。

ちなみに従来のシステム

が、こうなりました。

従来のシステムは、なんでこんなに取り回しているんだという感じですが、色々なソース(ラジコ/アマゾンミュージック(パソコン)、インターネットラジオ/サーバに置いた音楽ファイル(ネットワークプレーヤー)、CD)を聴きたいという願望を取り込んでいくとこんな形になっていました……。

何と言うか、今までのシステムの音が芋焼酎だとすると、キンミヤ焼酎のような味も素っ気もないような音ですな。
試しにプリアンプをデジアンの前に噛ませると音が太くなり従来の音にかなり近づきました。
それってさあ、音のキャラクターはプリアンプで作られるってコト……?!(ちいかわ構文)

しかしプリアンプは真空管アンプなので夏場はカンカンに熱くなるためどうしても外したい。
なので外してしばらく聴いているとー、次第に慣れてきて高音のキツさも気にならなくなり、むしろクリアな音で心地良いと思えてきました(単純)
長く聴いていても箱を触ってもぜんぜん熱くなりません。
また聴きたいときにスイッチを入れるだけで聴ける簡便さも良いですね。

そう言えばこれまでは音楽を聴く分には気にならなかったのですが、ラジオを聴いていると男性DJの声が太すぎて聞き苦しいと感じることがしばしばありました。
それが気にならなくなった。
たぶん、というか間違いなく、こっちの方が元々の音に忠実なのでしょうな。

ネットで同じような経験談を探してみるとー、真空管アンプで聴くとコンプレッサーをかけたように音が太く、密度が増して聞こえるという意見を見つけました。
いまに始まったことではないですが、ポピュラー音楽ってラジカセとか(もしかしたら最近はスマホも)で聴くことを想定して、収録している音の大小の差が小さくなるように仕上げているんですよね。
「海苔音源」と揶揄されるんですが、音圧が上がって一聴したところ迫力のあるいい音のように聴こえます。
真空管アンプ特有の音の歪みによって、そういった圧縮効果が意図せず生まれてたんじゃないかと思います。

まぁちょっとこれまで真空管信仰みたいなところがあったのでー、そこを相対的に見れるようになったのは良いことだったんじゃないかと思います。