BOSE Home Speaker 500

8月に入ってからアマゾンプライムを使い始めました。
まだ一ヶ月のおためし期間中ですが、プライムビデオやアマゾンミュージック、お届け日時指定便なんかが自由に使えて、それでひと月500円ならなかなかお得なのでは?と思います。
動画配信サービスはHuluをファミリーパックで観せてもらってたのですが、アマプラでしかやってない「有田と週刊プロレスと」がどうしても観たくなり…。
あんましこのブログではプヲタぶりを披瀝してこなかったですが、結構好きなんです。
で、どういうところが好きなのか載せようと思ったのですがー、書いてるうちに長くなってしまったのでそれは別の記事にすることにします。

アマゾンミュージックはイイですねー。
CDを買うほどじゃないけど、ちょっと聴いてみたかった曲を探すのにうってつけです。
ゼスプリのCMのキウイブラザーズの曲とか、auの浦島太郎の曲とか楽しく聴いています。
あと昔よく聴いていたオアシスとかスマパンとかも懐かしい気持ちで聴き直したり。

ファイヤーTV経由でテレビで聴くと、こんな感じで歌詞が出てカラオケ気分を味わうことができます。
好きな曲をスマホにダウンロードしてオフラインで聴くこともできます。
Unlimitedに入ればもっと色々聴けるみたいですが、なんかもうプライムでも充分じゃないかと思いますね。

それからもちろんアレクサを搭載したスマートスピーカーでも聴くことができます。
ただ、元々オーディオマニアの気がある自分にはアマゾンEchoはちょっとちゃっちく感じられ手が出ませんでした。
しかし、有名オーディオブランドのBOSEがアレクサ内臓のスマートスピーカーを出していることを知り、俄然興味が出てきました。

それがBOSE Home Speaker300と500
どちらも同じような形状ですが、500の方は液晶画面付きで、演奏している曲のアートワークが表示できるのが良いと思いました。
しかしお値段は驚きの5万円オーバー?!
10万円の給付金はとっくに使い切っています。
う~ん、どうしようか?としばらく「価格コム」とにらめっこする日々を過ごしましたが、意を決して購入しました。
安くGetするため、Qoo10という謎のECサイトを初めて使いましたが…、ちゃんと届いてよかった…。

梱包はしっかりしており、本体は高級日本酒よろしく不織布に包まれていました。
本体はプラスチックと思いきや、アルミ製で堅牢感があります。
大きさは20cmくらいで意外なほど小さいです。重さは2kgちょっとといったところですね。
部屋から部屋に持ち歩くのに少しも苦になりません。

内容物は本体と電源ケーブルのみ。ケーブルはしっかりしたもので高級オーディオ感があります。
で、コンセントに繋ぐと「ブオォォーン!!!!」という感じで起動音が鳴りビビります。

セットアップは全てアプリからです。
最初なかなか機器を認識せず苦戦しました。
認識した後はスムーズに行きましたが、Wifiのパスワードを入れたり、アマゾンにログインしたりとパソコンに疎い人には結構ハードルが高いのではないかと思いました。

セットアップが完了し、ついにアレクサに話しかけます。
「アレクサ。あいみょんかけて」

音声を認識すると液晶の上部がピカピカと光り、しばらく(3~5秒)して
≪アマゾンミュージックのあいみょんの曲をシャッフル再生します≫

「お~ッ!!」
♪マリーゴールド♪が流れてきました。
いやー、スゴいっすねミ☆

肝心の音なのですが、とにかぐ低音がスゴイ。
BOSEは低音とはよく聞きますが、もうわざとらしいくらいの低音。
あいみょんのはずがクラブサウンドと化しています。
コレがボーズサウンドかー!

これがこんな小さい筐体から出ているとはとても信じられません。
上の写真ではスペンドールS3/5というスピーカーに乗っていますが、2倍以上重いのに低音はBOSEの方が全然出ています。
きっと何か秘伝の謎の技術が使われてるんでしょうな。
ただ、低音が強すぎて高音が聞き取りずらいので、普段は操作アプリ(BOSEミュージック)で、高音を+20、低音を-20のバランスにして聴いています。

ステレオ感は当然期待していなかったのですが、期待しなかった割(?)には感じます。
左右のスピーカーが背中合わせになっていて、壁に音を反射させることでステレオ感を出しているんだそうです。
そう言えば昔から似たようなコンセプトで901とかを出してましたね。

ただ残念な点もいくつかありー。
ひとつはホームサーバ上に大量に貯めたMP3をそのまま聴くことができない。

DLNAという規格(?)に対応した機器なら、サーバ上の音楽ファイルをストリーム再生することが出来るのですが、本機は未対応のよう…。
別のBOSE機器の中には対応しているものがあると聞いたので、そのうちソフトウェアアップデートで対応されたら良いなと思います。

もうひとつはファイヤーTVの音声をプライムビデオの場合はテレビで、アマゾンミュージックはBOSE Home Speaker 500で、という風に出し分けたいのですが無理のよう…。
これはBOSEのせいというよりアレクサの問題かも知れませんがいつか対応して貰えたらな~と思います。

でも細かい色々はありますが、おおむね満足していますよ。

佐久間式アンプの思い出

真空管アンプの世界で有名な、佐久間駿さんが去年の12月13日にお亡くなりになっていたそうですね。
何気なくググってみて知りました。

おととしあたり、真空管ラジオを作ったりして、真空管アンプ作りに関心を寄せていた時期がありました。
Youtubeなんかで自作動画をみて研究をしたりして。

そんな中で出会ったのが、2010年に放送されたNHKの熱中人という番組で取り上げられた佐久間駿さんの動画でした。
千葉の館山で「コンコルド」というレストランを営みながら、自作の真空管アンプを作って聴かせる趣味人。
真空管アンプ会では伝説の人物とのこと。

その仙人のようなルックスにびっくりするとともに、回路図もなんもなしにアンプをバチバチと作っていく姿にも衝撃を受けました。
しかしそれでいて音は絶品だという…。

真空管アンプ作りの元になる、子供時代に鉱石ラジオを作ったエピソードを語りながら、「1010ミリバールっていう島があると思ってた」語る佐久間さんは人間的な魅力にも満ち溢れた方だったのでしょうね~。
私にとっては真空管アンプのロマンを濃く伝えて下さったお方です。

真空管ラジオ製作

こないだの投稿から間が空いてしまいましたね…。
GWが終わってから急に忙しくなり、真空管ラジオ製作の進捗を報告できてませんでした。
実はとっくに完成しています。
その一部始終を記していこうかと思います。

その日(5月5日こどもの日)決意とともに目を覚ましました。
遅めの朝食を済ませた後、作業机に腰を据えます。
右手にハンダごて、左手にニッパー、右耳の上にドライバー、左耳に六角レンチ、鼻と上唇のあいだにテスターの端子を挟みます。
で、気合を込めて回路図を凝視してみたのですが、う~んサッパリわからん(!)
とりあえず完成イメージを掴むために主要なパーツをシャーシ上に配置してみました。

最初は作例の写真や実体図を極力見ないで作ろうと思ってたのですが、こりゃムリだわ~と諦めました。
むしろそれらを見てもよくワカラン部分が多々あり、持てる情報のすべてを駆使しなければ完成はおぼつかないことが明らかになりました。

作成は以下の順に従います。

  1. アース母線の張り回し
  2. 真空管のセンターピンのアース
  3. ヒーターの配線
  4. 電源回路の配線
  5. 低周波増幅回路の配線
  6. 中間周波増幅回路の配線
  7. 周波数変換回路の配線

なんのコッチャでしょうが、ボリュームを上にしてシャーシをひっくり返した時に、左から右に配線していく感じです。
なのでまずはアース母線張りから着手します。
これは余分な電気を逃がす線で、強い電圧はかからないので腕慣らしにぴったりなイージー作業なのですが、緊張で腕が震える…。
続いてアース線を真空管のセンターピンに通し、3番のピンにハンダづけする。
ちなみにここまでで3時間半くらいかかりました。

ヒーターの配線。これでやっと電圧のかかる配線です。
とは言えもっともイージーなので1時間ほどで完了。
ここからが本番です。
トランスで昇圧した電流をダイオードと電解コンデンサで整流する部分を作ります。

ここが最初のチェックポイントで、電気を入れてちゃんと電圧が出てるかテストします。
ダイオードと電解コンデンサにはプラス・マイナスがあり、間違えて配線していると最悪破裂する恐れがあります。
祈るような想いで恐る恐る電源を入れました。
「……」
どうやら間違ってはいないようです。

しかし、テスターで電圧を測るとどうもオカシイ。
ヒーターには6.3V、プレート(5番ピン)には260Vくらい掛かっているはずが、どちらも半分ほどしか出ていませんでした。
テスターが悪いのではないかとすら疑ったのですが、無論悪いのは私。
トランスの配線を間違えていました。
なので一度つけたハンダを溶かして再び付け直しました。
果せるかな…、もう一度測ってみると。
おー! ちゃんと設計通りの電圧が出ていました。
やはり機械は嘘をつかない、間違えるのはニンゲン。素直に間違いを認める姿勢を大事にしたいものです。
などと反省しているうちに、上記のロスもあり、作業開始から6時間ほど経過していました。

ここから作業はぐっと難易度が高くなります。
真空管6AK6と6AV6のソケットピンの配線を行います。
狭いソケットの上を跨ぐように配線するので、じつに細かい作業で神経を使いました。
6AK6はスピーカーを駆動する電力増幅を行う球。6AV6はその一つ手前の「検波」という、搬送波を取り除いて信号波を得る球です。

配線を終えてソケットに真空管を差し込み電源を入れます。
スピーカーから「ブーン」という雑音が聞こえてきます。
ボリュームをひねってその音が大きくなればとりあえず成功なのですが、どうか?
ーーOK!
先の失敗もあり慎重に作業したおかげで、このポイントは無事パスしました。
しかし4時間ほどかかりました。朝からだと10時間経過しています。
何も口にしていなかったので、ここでブレイク。

さて、今日はここまでにしようか、それともこのまま続行しようかと迷います。
進捗は6割ほどなので、続ければ日を跨ぐこと間違いなしです。
止めようかな…、とも思いましたが、まだ気力充分、何より一刻も早くラジオから音が出るのを聞きたかったので続けることにしました。

中間周波増幅回路(6BA6、IFT-B)の配線に着手。
ここからは本気モード(?)なので、写真を全然撮っていません。
ここは2時間くらい掛けたかな?

最後の球、6BE6とIFT-A、局部発振器まわりを配線します。
6BE6は何と7極管!
アンテナから入った信号を局部発振器の信号と混合し、低い周波数に変換するという複雑なことを行う球です。
しかし作業も大詰めといったここで大トラブル発生!
20kΩの抵抗が見つからない。
よくよく回路を眺めたところ、50kΩの抵抗と間違えて低周波増幅回路に使ってしまっていた~。
やはり長時間の作業で集中力が低下していたか…。
しかしどうしようもない、一度配線した20kΩの抵抗のハンダを溶かして50kΩのに付け替えました。
タコ足のように他の線も繋いでいたので、冷や汗ものの作業でした。
しかしどうにかやり遂げ、シャーシ下の配線を終えます。

これで終わりーー、かというとそうではなく、最後にコイルアンテナとエアーバリコンの配線が残っています。
要するに信号の出口(スピーカー)から、入口(アンテナ)という向きに配線を行っていたのですね。
だがこれが最後の難関であった。
というのも、コイルアンテナやエアーバリコンはシャーシの上に付いています。
ところが写真や実体図はシャーシの裏側のものしかないので、回路図を頼りにするしかないのです。
しかし実力がないので全く自信が持てず、ネットで同じキットを色々な角度から撮った写真を色々と収集してやっと配線を決めました。

遂に配線完了!
時計の針は午前2時を回っていました。
途中ブレイクしたものの、朝から16時間もの作業となりました。
もうフラフラです。

とは言え、実際にラジオが受信できなければ完成とは言えません。
「どうか…」という祈るような気持ちで電源を入れます。

真空管に灯が点るとスピーカーからかすかな雑音が聞こえ出します。注意深くチューナーのダイアルを少しずつ回します。
12時あたりに来たところで大きく、鮮明な音声が再生されました。TBSが入りました!
さらに1時方向に回したところ文化放送を受信!
やったー!!

ボリュームを上げてさらに綿密に確認したところ、NHK(第一か第二かは分からず)、英語の放送(たぶん横須賀米軍の)が確認できました。
しかしどちらも感度は低く、日中だとまったく聞こえません。
実用になるのはTBSと文化放送の2局だけですねー。ちょっと寂しい。

音はデジタルオーディオと比較するとノイズが多いですが、人の声なんかはわりかし自然な感じで聴けると思います。
音楽も低音とかは全然出てませんが、意外と聴けるなと思うこともあります。
自分で作ったので贔屓目の塊りですがー。
つぎは他局も聴けるように感度を向上させるべくアンテナとか自作したいなと思っています。

真空管ラジオ製作(前哨戦)

このあいだGWに真空管ラジオを作りたいと書いてたわけですがー。
本とかも読んでみて、材料を一から集めるのはちょっと無理そうと思われたので、キットを注文することにしました。
札幌に「ラジオ少年」というNPO法人があって、学校教材としてラジオのキットを製作してます。
そこで出してる4球スーパーラジオ「4S-STD」を取り寄せました。

「スーパーラジオ」は「スーパーヘテロダインラジオ」の略です。
なにやらやたらといかつい名前ですが、「スーパー」も「ダイン」もあまり深い意味はなく、「周波数混合(ヘテロ)」するラジオという意味です。
4球というのは真空管を4つ使ってること指します。
本当はこの方式では5つ使うそうですが、このキットは整流管をダイオードに置き換えてコストカットしています。

さて気になるおプライスですが、定価2万円です。
が、秋葉原のショップに卸しているものを注文したので、プレミアムなのか一割五分ほどプラスされてました。まぁ送料と考えて…、も高いか。
これが5球スーパーラジオだと2万5千円となります。
う~ん、学校教材としてはかなり良い値段だなァ。

真空管とご対面!!
パッケージが古色蒼然としていて、もうスゴイ。
一体どのくらい前に作られたものなんでしょうか?
そして本当に動くのか不安です。

いかにも教材らしく抵抗やコンデンサーが厚紙に貼ってあって分かりやすい!
本当はカラーコードとか読めるようにならなきゃいけないんだろうけど。

さて、早速取り掛かりたいところですが、GW前半はちょっと立て込んでいるので、ぐっと我慢でちょっと置いておきます。
たっぷり二日は掛かるのではと踏んでいます。
そこで前哨戦としてスピーカーを先に作ることにしました。

このラジオキットにはスピーカーユニットが付属しています。
ダイトーボイスの“F120C85-1”というもの(上の写真の真ん中)
いかにもラジオ用という感じの安っぽい代物(販売価格は二千円弱くらい)ですが、意外やネットでの評判は良いようです。
しかし箱は付属していない。
裸のまま使う訳には行かないので、けっきょく秋葉原に足を伸ばしてスピーカーBOXをGETしてきました。
同じくダイトーボイスの“SV-7S(12cm用)”(上の写真の右)

入らない~~~ンッッ!!!!
そうなんである。
入らないんである。
同じダイトーボイスなのに! 12cm用と謳ってるのに!!
これは裏切りでしょう。

とは言えゴミにするわけにもいかない。
まさしくD.I.Y(己でなんとかする)時が訪れたのです。
気を取り直して「島忠」に向かい、穴を広げるための引廻し鋸をGETしました。
そして風呂場でギコギコと穴を5mm程外に広げます。
材質はパーチクルボードなので、切るというより砕くという感じです。
恐ろしいほど埃が出るので風呂場以外での作業はあり得ないでしょうね…。
最後は紙ヤスリで滑らかに仕上げました。

う~ん、多少デコボコしているがどうかーー。

入ったッッ!!

ユニットを木ねじで固定して、内部の配線を行います。
久しぶりにハンダ付けをしたので緊張しました。
出来栄えは、ウ~ン。
まぁ見えない場所だしいいか。

中には吸音材をいっぱいに詰めます。
スピーカーBOXに付属していたのは黄色いグラスウールだけですが、足りないと見て、別の吸音材も島忠で手に入れました。
この白いの何だと思いますか?
アクアリウムのコーナーにあった、水槽の濾過フィルターです。

後ろの蓋を閉じて完成。早速音出ししてみます。
アンプに繋いで、ボリュームをひねる。ドキドキの瞬間です。

おー!
出ました。やった!
しかもちゃんとした音。フルレンジらしい素直な音です。
低音はほとんど出ませんが、ラジオ用としては充分でしょう。

いや~、いきなり大変でしたが、手のかかる子ほど可愛いではないですが、やはり愛着を覚えますね。
とは言え本戦のラジオ作成はトラブル無く行って欲しいと切に願うばかりです。

真空管ラジオ製作(してみようかな?)

東京ではこのあいだ桜の開花宣言が出ましたが、まだまだ寒いですな。
今日も雨がしと降る憂鬱な冬の天気でしたが、ダウンを羽織って東京の街をウロウロとしていました。
このごろまた悪い虫が…。オーディオ欲しい病が再発して物欲に身もだえしてるところです。
「小人閑居して不善をなす」とはまことにその通り!
年度末でプロジェクトが終わったので、出社してもヒマでしょうがないのです。
なので自然と頭が「不善」に向かうーという始末です。

とはいえ先立つものもなく、また仮に高級オーディオを手に入れたとしても現在の住環境で本気視聴したら隣人が包丁を持って飛び出してくること請け合いですので、もちょっと違うアプローチで攻めてみようかと思っているところです。
それは自作、DIYですね。
サスガにCDプレーヤーを自作したというのは聞いたことありませんが、アンプとかスピーカーの自作はかなりポピュラーで、ネットを見るとDIYの記事がたくさん見つかります。

思うにオーディオというのはエレクトロニクス製品としては極めて単純なのでしょう。
それがアマチュアが参入する余地を生み、結果濃い趣味性につながってるんじゃないかと想像します。
だって薄型テレビの画質に煩いカスタマーは多いですが、裏に貼って画質を上げるアクセサリーなんて売ってないですよね(多分)
それはテクノロジーが高度過ぎてそんなことをしても何の役にも立たないことが自明だからですが、オーディオはそうじゃないんだなぁ~ッ。

ちょっと脇道にそれましたが、高級レストランに行くよりも自炊をした方が安く、自分好みの味に仕上がる(かも知れない)そんな風に考えてDIYを志したのでした。
将来的には自作でアンプとスピーカーを揃えたいのですが、まだ経験が足りないのでちょっと別なもので腕を磨いてからにしようと考え思いついたのがラジオ製作です。
大学時代に技術の講義でトランジスタラジオを作ったことがあるので、恐らくいけるだろうと踏みました。
しかし、いずれは真空管アンプを作りたいので、足がかりを得るべく真空管ラジオにトライします。

ネットには真空管ラジオ製作の記事もまたいっぱいあるのですが、やはりリタイアした年配の方が昔を懐かしんで作ってるケースが多いですね。
私の子供の頃にはすでに真空管は姿を消し、ラジオはラジカセやウォークマンに付属するものになっていたので、懐かしさはないのですが、なぜかその音は懐かしさを誘うものとなるような気がします。

ネットの作例は豊富なのですが、やっぱり手元にガイドが欲しいので、いくつか書籍をピックアップしてみました。
寒風吹きすさぶ中、最初にむかったのは新宿のブックファースト。
理工のコーナーにけっこうたくさん自作オーディオの本が置いてあります。
真空管アンプの本が目立ちますが、そこに混じって真空管ラジオの本もチラホラと…。
見つけました! お目当ての「真空管ラジオ製作ガイド」(初歩のラジオ編集部編)
パラパラとめくってみて、写真や図も多く、初心者にも分かりやすそうだったので購入することに決めレジへ。
¥2,376でした。

この本とは別に、新書サイズの「手作りラジオ工作入門」という本も見てみたかったのですがブックファーストにはなかったので、雨のなか神保町に向かうことに。
古本で安く手に入ればもうけものと、古書店を何軒か覗いてみましたが空振りに終わります。
須田一政の写真集を物色したりと、ちょっと道草をしましたが、今回はパスでー。
けっきょく三省堂書店で新品を手に入れました。¥864なり。

それにしてもブルーバックスの本を買うなんてウン十年ぶりじゃないかしら。
小中学生のころよく読んだものです。都筑卓司先生の本とか。懐かしいな。
これは持ち運びやすいサイズなので通勤時間に読もうかと思います。

4月いっぱいで下調べや材料の手配をして、いざ製作するのはGWかな?

パイオニア N-50A

この間ふいにオーディオについて書いたりしたのですが、それは言うまでもなく物欲に責められていたからでして…。
色々悩んだ末、買ってしまいました。

パイオニアのネットワークオーディオプレーヤー「N-50A」です。

「ネットワークオーディオプレーヤー」とは何か? なのですが、ネット時代になって多様化した音楽ソースを一元的に操作・再生できる機器といったところです。
例えばインターネットラジオ、iPhoneのAirPlay、パソコンに入っているMP3、USBメモリに入っているMP3、そしてCD(からのデジタル入力)という様々なソースを再生できます。
ある意味セレクターのようなものですが、入力はみなデジタルなので、機器の中でデジタル処理を行うことでボトムアップ(高音質化)を期待することもできます。

各社から出ていて、100万円を超えるような非常に高価なものもあるのですが、デジタル/エレクトロニクス製品にそんな大枚をはたく気はなく(そもそもそんな原資がない)、DENON、マランツ、パイオニアあたりが普及価格帯(~10万)を出していて、そこからのチョイスとなりました。
実際には視聴せず、レビューサイトの情報のみを頼りにしたのですが、価格、機能のバランスと見た目のシンプルさで本機種に決定しました。
通販サイトで購入して、お値段¥55,200でした。

翌々日くらいにはもう届き、早速セットアップします。
入力が色々多いので、LANケーブル、PCからのUSBケーブル、CDからの同軸ケーブル、外付けHDD、アンプへのRCAケーブルとしっちゃかめっちゃかです。
とにかく全てつないで音出ししてみます。

「う~ん、なんだか硬い音だなァ」というのが第一印象。
今までのCD(ケンウッドDPF-7002)で聴かれていたような柔らかさ、繊細さとはうって変わってハッキリクッキリした音です。
とくにパーカッションなどは頬をピシャリと打たれるようなハッとするほどの鮮烈さを覚えました。
やや寂しいものがないとは言えませんが、たぶんこれが音響特性的には上なんでしょうね。
ブラウン管から地デジに移行した際の、あまりの鮮明さにたいする戸惑いと相似のものがあるのかも知れません。
実際しばらく聴いていたらあまり気にならなくなってきましたし。:-P

色々デジタル処理のオプションがあり、「DIRECTモード」というのが何にも処理を施さず素直に音を出すモード。
しかし音の硬さも最大となるように思われます。
「Hi-Bit32」「Up Sampling」というデジタル処理を噛ますと、正直ほどんど変化を感じませんが、やや柔らかくなるような気がするので気休めでONにしています。
「Auto Sound Retriever」というMP3とかの圧縮音声を補う機能もありますが、これをONにすると音が太くなりややごちゃごちゃするのでOFFにしています。
同じく「Auto Level Control」というのも変化を感じないのでOFF。

よく聴いているのはインターネットラジオ、PCに入ってるMP3、外付けHDDに入れてるFLACあたりです。
インターネットラジオは膨大な放送局があるので選ぶだけで一苦労なのですが、「お気に入り」機能があるので、いちどお気に入り登録してしまえば次から選ぶのはラクです。
今のところ、「FM Bayスムースジャズ」と「LINNジャズ」を登録しています。
ラジコとからじるらじるとか聴けるネットワークオーディオプレーヤーもあるみたいですが、N-50Aは残念ながら未対応のようです。
(ラジコ聴きたい人はよく調べたほうがいいです)

今回ネットワークオーディオプレーヤーを買うということで、気合を入れて所有CDのFLACファイル化を進めました。
※FLACファイルというのはMP3よりファイルサイズは大きいけれど音質的に有利なファイル形式のことです。
まぁ正直それほど変わらないな…と思うことも多いですが、曲によってはシンバル等の金物のシャカシャカ音が鮮明になったり、コンサートなどでのガヤガヤがよく聞こえたりするのでプラスに働いてるのは確かじゃないかと。

この機種の不満点は、起動が遅いこと…。
電源ONから操作ができるようになるまで、たっぷり30秒はかかります。
スタンバイからでも同じだけかかるので、スタンバイの意味あるのか?と思ってしまいます。
外側はオーディオ機器のようですが、中身はパソコンなんじゃないかと勘ぐっています。

そして楽曲を選ぶ動作がモッサリしている…。
特にいっぱいアルバムがあるアーティストのフォルダを覗こうとするとしばらく凍り付いているのでイライラさせられます。
ディスプレイも小さいので、全体がつかみにくく不便に感じられます。
ただ、そこはスマフォをネットワークオーディオプレーヤーのリモコン代わりにするアプリがあり、それを使うとかなり解消されます。
わたしは「BubbleUPnP」というのを使っています。
これを使うとスマフォから、PCの中にあるMP3をN-50Aで再生するという芸当ができ、あまりの便利さに「おぉ…」とたじろぎました。

あと、アルバム名、楽曲名にラテン文字(‘ã’とか’ç’とか)が含まれていると文字化けして#で表示されて興ざめな気分になります。

とまぁ…色々不満も書きましたが、実はおおむね満足しています。
新しいテクノロジーに触れて大いに刺激されるものがありました。
そしてオーディオを新しくすると、過去のライブラリをもう一度聴きなおして見たくなるというのも効能かなと思います。

今はリオ五輪にあやかってー、という訳でもないですがブラジル音楽を再び聴きはじめました。

やっぱ名曲というのは何で聴こうが感動は変わらないものだということに気付かせてくれます。

オーディオについて

今日はオーディオについてちょっとディープに語りたい気分です。

その前に、音楽評論家の中山康樹さんが亡くなっていたことを知ってショック…。
お亡くなりになったのは去年の頭なので、いまさらなのですが、合掌したい心持です。
中山さんといえば「マイルスを聴け!」ですが、わたしもこの本でマイルス・デイヴィス、ジャズ、ブートレグなどを知り、ディープな世界に憧れたものでした。
手元には10年以上前に買った文庫本の“Version6”があります。

しかしそんな情報も耳に入らないくらい音楽というものから遠ざかっていました。
まぁ聞かなくても死ぬものじゃないし、忙しい日々を送っているとどうも気にならなくなります。
ところがこの間ひさしぶりに渋谷のレコファンに入る機会がありましてー。
10年前と変わらない雰囲気にすごく懐かしさを覚えました。
で、五枚買うと2,000円引きというセールを行っていたもので、釣られて五枚購入してしまいました。
ブラジル音楽のコンピレーションアルバムが中心です。
CDを買うのも五年ぶりくらいですねー。
お店で買うのはもっと久しぶりです。

音楽の聴き方なんですが、ウチではもっぱらパソコンとタブレットで聞いています。
CDをiTunesでMP3に変換して、それをサーバに置いてパソコンやタブレットでストリーミング再生できるようにしています。
たぶん音質的にはあんまり良くはないんでしょうが、どの部屋にいても聴けるので便利です。

最近はこのようにカジュアルな聴き方をしていますが、昔は「ピュアオーディオ」的志向も持っていました。
ただ、まず第一にお金がないことと、「オカルト」とも揶揄される濃すぎる趣味性に辟易して離れていきました。
さらにある「事件」で決定的なものに…。
それは肝心の受け取り手である「耳」が終わっているという事実……。

Youtubeなどに耳の年齢をチェックする動画がいくつもアップされています。
齢をとると高い音が聞こえなくなるので、どこまで高い音が聞き取れるかで耳年齢を測定するものです。
試してみたところ、14000Hzから上がまったく聞こえませんでした…。
これは40代に相当するのだそう。

若いころにヘッドホンで大音量で聴いていたのが良くなかったのかー?
今となっては如何ともしがたく、口惜しい限りですが、とにかく超高音まで奏でるツイーターや、CDを超えるような音域を持ったハイレゾ音源が自分にとって無用の長物であることが分かったのです。
そう思えばかえって楽で、苦行のようなピュアオーディオの研鑽からドロップアウトして、「いかに便利に音楽を聴くか」という方向に軸足を移せたように思います。

ところでこの頃腕時計に興味が出てきまして、そこで別の切り口からオーディオ趣味というのを眺めるようになってきました。
まあ似ているところはあまりなく、全然別の趣味なのですが、普及品と高級品とで天と地との価格差があるところがよく似ています。

腕時計の高級品は機械式であることが多く、普及品はクォーツ式が多いですが、どちらが正確かと言われればクォーツ式のほうです。
つまり時計の本来の機能性と価格とがあべこべになってしまっている!
しかしそれでいて何の問題もないのです。
なぜなら高級品の由縁は、精度、耐久性、デザイン、材質、ブランド、etc…、色々とありますが、端的に言ってステータスシンボルだからです。
(なので私はセイコーのスプリングドライブにはあまり意義を感じていない)

オーディオも実は同じことで、お高い由縁はステータスシンボルだからじゃないかと思っています。
装飾品としての面がある腕時計がステータスシンボルになるのは分かりやすいですが、部屋の中で楽しむオーディオがそうなるのはちょっと理解しずらいかも知れません。
しかし必ずしも見せびらかすものでなくてもステータスシンボルになり得ます。
ようするに自己満足(自己確認)のためのシンボル(アイコン)とお考えください。

時計の精度が高級品と普及品とであべこべなように、オーディオも(特にデジタル系)は音質に大差ないのではないかと想像しています。(特に聴いてもないですがー)
マッキントッシュとかJBLとかの高級ブランドを所有するのは、ロレックスやオメガを持つのと同じ匂いがします。
しかし時計は機械式とクォーツ式とで棲み分けられていますが、オーディオだと高級品も普及品も同じエレクトロニクス製品なのでやはり音質で比較されます。
その音質の差はごく微妙なものでも、値段が何倍も違うと「幻想」とも言える期待値の膨張をもたらします。
その幻想がオカルトの由縁のような気がしています。
たとえ高級オーディオを買っても、「私はこれをステータスシンボルだと思うから所有している」と言い切ってしまえば決して「オカルト」と揶揄されることはないんじゃないでしょうか?