続~奄美黒糖焼酎まんこい

こないだレポートした、奄美黒糖焼酎まんこいの記事がまだ記憶に新しいんですが…。
二週間ほどで飲み干してしまい、それから深刻な禁断症状を呈しておりました。

それで、木の洞(うろ)のような二つの瞳を穿った黄色い顔を枕に横たえて、暗い部屋をぼんやりと眺めていたのですがー。
カーテンの隙間からようよう暁の光が差し込んできたッ!

男の瞳に差し込んだのは覚悟と諦めの光!!
負の温度で燃える太陽のような決心。
「俺はこいつと心中する!」

ほどなくAmazonはオーダーを受信したのでした。

はるばる鹿児島から取り寄せたので届くまでしばらくかかりましたが、1ケース(6本)が届きました。
お値段¥12,873でした。
つまり一本当たり¥2,146
吉池では、¥2,400くらいだったので、やった!お買い得だ。
とはいえ、プラス送料が千円くらい掛かるので、ほぼ変わらないくらいです。

なぜか一本だけ透明の瓶入り?!
ラベルは一緒です。
これだと薄い琥珀色をしていることがよくわかりますね。

今回は「大人買い(?)」というのか、我にもあらず発狂してしまいましたが、肝臓と相談しつつ長く楽しんでいきたいです。

奄美黒糖焼酎まんこい

久しぶりに快哉をあげたくなるような素晴らしいお酒に出合いました。
奄美黒糖焼酎「まんこい」
名前も、ラベルも個性的ですが、味はマイルドにまとまっていて、バニラのような香りがあります。
同じ黒糖焼酎で言うと、あまり個性のなかった「喜界島」と、ラム酒っぽい「瑞祥」の中間くらいですか。

グラスに注ぐとごく薄いイエローです。

なんとウィスキーみたいにオーク樽で保存しているそうで、その色が付いているんです。
バニラのような香りも樽の香りが染み込んだものでしょうね。

御徒町の吉池で買ったのですが、1.8Lで¥2,400くらいでした。
リニューアル後、酒販フロアが小さくなりましたが、ツボを押さえた品ぞろえは流石だと思います。

いや~、ホント美味しすぎて毎晩飲んでしまいます。
今日も乾杯!

ワイルドターキー13年

「ちくしょう酒だッ!」
ということでお酒のトピックです。

家でよくワイルドターキー8年を飲むのですが…。
飲むたびにこれ以上うまい酒なんてあるのかと思いますね…。
いや、そりゃ世界は広い。庶民には手の届かないスーパープレミアムな酒もあるでしょう。
「それで満足できるアンタは幸せ」と意地悪なことを言う人もいるでしょう。
しかし、このルビーのような深い色。
樽の香り、トワイスアップにしてもストレートで飲んでるとしか思えないほどの豊かなボデー。
何よりも価格とのバランスが素晴らしい。
日本の輸出業が地を這おうと、円高を絶対に支持します。

ところで、わたしはよく「業務スーパー」で買い物をします。
カッコ付で「業務スーパー」と書いたのは、あの緑の地に白地で書かれた看板を思い出してもらいたいからです。
つまり神戸物産のフランチャイズ店のことですね。

業務スーパーでは大抵お酒も売っています。
ディスカウントされているので、安いことが多いです。
しかし、冷食等の価格は店舗差がないにもかかわらず、お酒の値段は結構違う。
これはたぶん、フランチャイズなので、元何をやっていた店なのかによるのではないかと考えています。
「業務スーパー」と並んで「河内屋」と併記している店もあります。
これなどは、もともとお酒の専門店なので、ソッチ方面には強いのでしょう。

上野公園店(というより鶯谷に近い)がその「業務スーパー河内屋」なので上野に足を伸ばした際に寄り道することがありますがー。
ここは本当に安い!
アル中、ロクデナシどもの天国です。
そして、点数こそ多くはないが、時に「オォ?!」と声を上げてしまうような品を置く心憎い店。

ついこの間訪れたのですがー。
棚に置かれた「ワイルドターキー13年」の化粧箱を前にしばし息をするのも忘れました。
お値段「¥3,999」
---安い。
定価で¥7,100、ディスカウントでも5千円は下らない品です。
そして残り一本でした。
瞬間、鷹のような目になり、指先からも爪が生えて、棚から果実でももぎ取るように、ワイルドターキー13年を買い物かごにブチ込みました。

今こうしてワイルドターキー13年を前にしていますが、これが果たして現実なのか…?
イマイチ現実感が希薄です。
そして、ワイルドターキー8年も目の前にしていますが、これは¥2,299/1Lでした。
単純計算で、約2.5倍エクスペンシヴであり、2.5倍ウマくなければならないことになりますが、果たしてそんなことが可能なのか…?
ウマ味が水溶液中に飽和し、ガラスを溶かすことにならないかと思います。
まあ、「ワイルドターキーレアブリード」の時のように肩透かしに終わる可能性も無きにしも非ずですがー。
酒飲みの直感として、これはビシッと時速150kmでミットに飛び込んできてくれるような気がしています。
正直、いまの自分には開封(あけ)ることができません。

何か…、何か…、「超世の慶事」が来たときにこれを解こうと思います。
(そう言いながら開けられないボトルは増えてゆく…)

ウォッカ飲み比べ

冬至を迎えて、寒さが一段とキビしくなってきました。
そんな寒さを迎え撃つには、「飲む」しかありませんね。

内心ロシアの酒飲みに憧れている私は(だってロシアの文学には必ず泥酔漢が登場するでしょう?)、「ウラー!」と叫んで河に飛び込むべくウォッカを調達したのでした。
しかし近所の酒屋を何件か梯子して気付かされた真実とは、「ロシア製のウォッカが置いていない」という事。
そして意外な国が原産国として散見される。
それは「韓国」!
ギルビー、スミノフといったどこにでも置いてあるウォッカの原産国は韓国となっています。
その他のSKYYとか、アブソリュートウオッカとかもやはりロシア製ではない。

という事は、ロシアで生産されたウォッカは一滴残らず地元で消費されてしまって、外に出る余分はないという事でしょうか…?
怪しみつつ、新宿のやまやまで足を運んで探してみたところ、いいえそんなことはない!
あるではないですか、ロシアのウォッカ。
(とはいえ、この一銘柄しか見つけられず、反証としてやや心もとないものを覚えます…)

それが下の写真の左に写っている、「グリーンマーク」です。
ちなみに右はウォッカの銘酒「ストリチナヤ」です。
今回飲み比べをしてみるために買いました。

裏のラベルを見ると、確かにロシアとありますね。
ストリチナヤはラトビア産です。

ショットグラスにグリーンマークを注いで、ぐっっといってみると、かなりの荒々しさを感じます。
薄めたアルコールという感じです。
カクテルベースならまだしも、ストレートで飲むのはちょっと辛い感じですね。

代わって、ストリチナヤを口に含むと実にマイルドでアルコールの辛さをそこまで感じさせません。
スルっと喉を通って、何杯でも杯を重ねられそうな感じです。
ストリチナヤのほうが2%アルコール度が高いのに不思議ですね。

それではもう一杯。
「ウラー!」

ニューフロンティア・イン・リカー

う~ん、もう11月ですか?
これはちょっと早すぎじゃないですかね…。
ということはつまり、もう今年、2015年は残り2ヶ月もないという事ですよ。
そういうことを言ってるんですよ。
それは無いでしょう? ひどい話だ…。
せいぜい9月でしょうまだ。
だって、あの焼けつくような暑さ。皮膚を刺す陽の光をはっきり記憶していますよ。
まぁあの頃に比べりゃちょっとは涼しくなって、シャツ一枚で歩いてりゃくしゃみがでますがね。(ヘヘ…)
だいいち10月はどこに行ったんです?
本当に在ったんですか?
わたしは何一つ記憶してませんよ。
これじゃまるで時間を盗まれたも同然ですよ。
とんでもなく不遜な男がカレンダーの中に鎮座していて、だれも口答えすらできないのですか?
このまま一年が終わったら、わたしはただ無駄に齢を食ったってことになるじゃないですか?
そんなことって許されるのですか?
馬鹿な! わたしは認めませんよ。
もう我慢できない。わたしは行きます。
溶液の中の未開の地へ。

5時になると、自治体のアナウンスが流れ、お寺からゴーンと鐘つく音が聞こえてきます。
憂鬱に閉じていたカーテンをちょっと開いて外を眺めると、びっくり。
もう夜中と変わらないくらいにとっぷり暮れていました。

YouTubeで「ウルトラバカ酒飲み」と検索すると、10年以上前に放送されたロシアのヨッパライ番組が見つかります。
うっすら覚えていることが恐ろしい。
尾崎豊を聴いてバイクをかっぱらいたくなる中学生と同様に、彼らの無軌道な生き方に憧れを覚えます。
木製品のつや出し剤をよく飲む人は皮膚が紫色になり、周りからは「ナス」と呼ばれたそうです。(そんなことより病院だろう?)
なんという国民だろう。
さすが、ドスト、トルスト、チェホフ、ゴーゴリ、ソルジェニーツィンなど数多の文豪を生み出した国です。
わたしは流石にそこまで健康ではないので、許される範囲でリカーのフロンティアを探究してみたいと思います。

ハタから見ていて「あちゃ~」と思う双璧は、焼酎甲類の大容量ペットボトルとパック入り普通酒ではないでしょうか?
コンクリートを枕とする人の傍らに置いてあって違和感を感じないものと言えば--。
さすがにまだそこまで人生を極めてないと思ってるので、これらには手を出してませんでした。
しかし今晩禁忌に手を染めます。
とは言え大五郎系は本当にタブー過ぎるので、シャレで済みそうなパック酒で攻めます。

セレクトしたのはキクマサピン。
プリントされたピンクの菊が洗練されたデザインだなと思います。
それにしてもこのパックの形状は小学生のころ給食に出ていた牛乳パックと同じではないか?
ストローが付いてくるところまでいっしょ。
これはストローで飲むのが正統なのだと感じ、チューチューと飲りました。

「アレ?!」
普通に美味い。
ラベルに原材料「醸造アルコール」と書いてあったので、安酒にありがちなアルコール臭いのを想像していたのですが、まったくそんなことはなく、むしろ飲みやすかったです。
なんという良心。
「怖いもの見たさ」で手に取ったことを恥じました。

ツマミはアタリメ、サンマの塩焼き。
旬のサンマが本当に美味い。

食後、「デルカップ(甘口)」を飲みます。
これもコンビニなどでよく見かけるものの今まで手を出せなかったお酒。
容量50mlで、¥170だったので、結構割高ですね。
決してアル中が飲んでいるイメージはありませんが、その特異な形状とラベルから発せられるオーラから高齢者が好みそうなイメージがあり、別の意味で手を出したら終わりそうな感じがありました。
しかしこうやって見ると、琥珀色に光っていてとても綺麗に見えます。
口に含むと薬草の複雑な香りと甘みが広がります。
何か食べながら飲むには適さないですが、ナイトキャップなんかにはいいんじゃないかと思います。(ただ、歯を磨きたくなるかも)

きょう自分の中のリカーの版図を広げる冒険を行いました。
なかなか有意義であったと思います。
それではこれから住み慣れた霧深き我が島に戻るとしましょう。

ワイルドターキー・レアブリード

あんまり高いバーボンを飲んだことがないのですが、安いウイスキーを長年飲んできた経験からすると、味・価格のバランスから言って「ワイルドターキー8年」がファイナルアンサーということになります。
この「ワイルドターキー・レアブリード」はそのちょっとプレミアム版。
とは言え、熟成年が上がるわけではなく、6年、8年、13年の樽からブレンドし、加水なしでボトリングするというもの。

キンキラの化粧箱にテンションが上がります。
壜からも仄かな色気が漂います。

濃い琥珀色の液体をグラスに注いでペロっとひとなめ。

「アレ?!」

想像とは違う味。
ワイルドターキー8年のあの重厚なボディが感じられず、ただただスルっと喉を通っていくのみです。
自分の体調が悪かったのかと日を改めたり、はたまた飲み方が悪いのかとグラスを変えてみたり、水で割ったりしたのですが、最初の印象はますます強まるばかり。

ウーンと悩んだ挙句、8年とレアブリードとでは味のベクトルが異なるように調整されていると結論付けるしかありませんでした。
これはこれで決して悪いというわけではなく、こういう味の方が好みの人もいるでしょうが、ちょっと私にはツマランですな。
これからは迷わず8年を買おう。

最近のリカー

最近は初夏の気配が漂ってきたので、清涼感のあるお酒を嗜んでおります。

まずは以前も記事にしたこともある、「スーズ」
ソーダで割って飲む---、ウマイ!

次に初めて買った、「ウゾ12」
「ウゾ」はギリシャでよく飲まれる、アニスで香り付けした苦いリキュールです。

味は正直歯磨き粉を飲んでるような感じですね。
あまり日本人には馴染みのない風味ではないでしょうか。

以前「ペルノー」という同じアニス系のリキュールを買って後悔した思い出があるので、買うのを躊躇したのですが、「ペルノー」のような変な甘ったるさはないので、「大好き」とは言えませんがまぁいけます。

とは言え、ストレートで飲るのはツラいものがあるので、炭酸かミネラルウォーターで割って飲んでいます。
アニス酒の特徴として、水で割ると白濁するので、それを眺めるのも楽しきかなです。

真夏の、へこたれそうなくらい暑い日にはきっと恋しくなる味でしょうね。

近況、その他

部屋の模様替えをして二週間くらいですか……。
だいぶライフスタイルが変わってきたような気がしますね。
とくにパソコンとかオーディオを聴く時間は減りました。
普段はずっとソファーに座ってるので。

今日たまたま秋葉原に出かけたのですが、以前のようにハイテク製品にときめくことが無くなったように感じましたね。
齢を重ねて嗜好が変化したせいかも知れませんね。

まあ~不動の趣味といえば「酒」に尽きるかも知れません。
ドンキホーテで「おっ?! ロンサカパ・センテナリオが結構安いぞ」などとソッチ方面の嗅覚はやたらと利きます。
今日の釣果はおいおい報告したいと思います。

GWからわりと読書が充実していて、かなり面白い本との出会いに恵まれています。

「日本の居酒屋文化」(マイク・モラスキー)
マイク・モラスキーを初めに知ったのは「呑めば都」ですが、その続編となる書。
新書というフォーマットがそうさせるのか、前著にくらべてハウトゥー本的な色合いが強い。
個人的にはエッセイ色の強い前の本のほうが好きですが、充分に楽しめる本でした。

そういえば「呑めば都」に影響されて、お気に入りの居酒屋を作ろうと試みましたけど、結局だめでしたね。
わたしにとって家呑みこそが至高で、今いろいろ部屋に手を加えていっていかに「酔える」空間を作り出していこうかと考えているところです。

その他にはロシア勢がいい働きをしているところで、まずは「 イワン・デニーソヴィチの一日」(ソルジェニーツィン)が良かった。
あと年代とか全然違いますがチェーホフの「かわいい女」もよかった。

それから、以前に『好きなタイトル』に挙げて未読だった「こんな夜更けにバナナかよ」をついに読みました。
実に考えさせられる内容。
舞台が昔住んでいたところに近いので、そういう意味でも引き込まれるものがありました。

こないだモームの「月と六ペンス」を読みましたが、同じ南海モノ(?)の短編で「エドワード・バーナードの転落」を読みました。
これは「月と六ペンス」のエッセンスを凝縮した感じでよかったですね。

ハイランドパーク12年

やまや銀座店でハイランドパーク12年を購入。
ミニチュアボトルのコブ付き。
税込み¥3,300也
銀座だからといって特別高いということはありませんでした。

ボウモア、タリスカーに続くシングルモルト第三弾です。
う〜ん、この価格帯で買えるのもそんなに無くなってきました。
上は天井知らずだし。
最近円安が進んでいますが、洋酒党にとっては嬉しくない。
円高よもう一度。

色は紅茶っぽいゴールドですね。
ちなみにこのグラスはテイスティング用とかではなく、ダイソーで100円で買ったワイングラスです。

香りはスコッチの平均からするとある方なのでしょうが、ラフロイグとかボウモアとかアイラモルト系の強いのに比べると大人しいです。
わたしにはチョコレートの香りに感じました。
ストレートで口に含むと、シェリー樽、ハチミツの甘さがあり、ボウモアに似てると思いましたが、こちらも控えめな印象です。
パンのような香りもかすかに感じました。
とにかく滑らかで、角の無い味です。
後味もサッパリ。

正露丸系のボウモア、舌がピリピリするタリスカーと、個性的なのを飲んできたので、ハイランドパークのやや優等生的なまとまりは詰まらなく感じなくもない…。
しかしボトル一本飲み切ってみないことには判りません。
秋の夜長にがっぷり取り組んでみます。(肝臓が悲鳴をあげない程度に)

タリスカー

前回にひき続いて、お酒のエントリー。

お盆休みなので、ついつい飲んでしまいます。
で、前回買おうか悩んでたタリスカーをついつい買ってしまいました。

■香り
あまりない。
ふつうのスコッチ程度のピート香。
ちょっと物足りない。

■味
すごく辛い。
アルコールとは違った辛さ(「スパイシー」と評される)
さっぱりした後味。
チーズをおつまみにしたい感じ。

何というか、太い筆で一気に書いた書画というか。
潔さ、男性的、そんなイメージですね。

しかしわたしはボウモアのほうが好きだなぁ。
いや、飲むたびに、これこそ最高のウィスキーではないかと思うようになってきました。
派手すぎず、アッサリしすぎず、中庸の美というか。
何度でも杯を重ねたくなる魅力があります。
今日も適当なところで止めなければ…。

あ、かなり酔って書いています。