収容所群島(2巻の途中まで読んで)

一月に購入したソルジェニーツィンの「収容所群島」ですが、2巻の途中まで読み進めました。
このペースだと最後まで読み切るのは一年くらいかかりそうなので、途中途中で感想を書いていこうかと思います。

ロシア―――、という国は私にとってはある意味憧れの国です。
そのヤケクソぶりが羨ましく思うこともありますが、これを読むとやっぱりロシアに生まれなくて良かったなぁとしみじみ思います。

この本はソルジェニーツィン自身が入れられていた、ソ連時代の強制収容所(ラーゲリ)について、体験者の声を交えつつ詳述するドキュメンタリーです。

魔女狩りのような密告を受け、時に命を落とすような苛烈な取り調べをされ、ほんの形だけの裁判を経て囚人となった無辜のロシア人たち。
各地の過酷な収容所に家畜同然に送られ、定員を遥かにオーバーする収容所に寿司詰めにされて強制労働に従事させられました。
過酷な環境のなか数百万人が命を落としたと言います。

粗末な食事や不潔極まるパラーシャ(用便桶)、密告者、ならず者(ブラトノイ)…。
権力を傘に私服を肥やす秘密警察(チェーカー)や囚人を苛む獄吏の醜い姿が繰り返し描かれます。
そしてソルジェニーツィンの逮捕のきっかけとなった、国家の父、髭の親父。

にも拘わらず「私はあの醜い世界をほとんど愛さんばかりであった」(前文の一節)
これ以上ない暗いテーマですが、時に噴出したくなるほどのユーモアが顔を出すこともあり、作家の、ロシアの、懐の深さを感じます。
特にフルシチョフの運転手で、ミハイル皇帝を自称した囚人の話は童話のよう。
これらのユーモアは、地獄のラーゲリでさえ挫けなかったソルジェニーツィンの不屈の魂の表れでしょう。

以下、書抜きを中心に感想を綴っていきたいと思います。

ここが不思議なところだが、犠牲者みずから係官たちに呼吸を合わせて、できるだけ上品にふるまい、他の人びとに俺はもう駄目だということを少しも気づかせまいとするのだった。

最初の章では囚人(ゼック)がいかにして逮捕されるかが説明されるのですが、なんとも背筋が冷たくなります。

あなたは口をふさがれてはいない。だからあなたは叫ぶことができるし、また必ず叫ばなくてはいけないはずなのだ!
おれは逮捕された! 変装した悪党どもが人びとをつかまえている! 嘘の密告でつかまえている! 何百万という人間に秘かな制裁が加えられている! と叫ばなければいけないのだ。
そういう叫びを日に何度も町のそこここで耳にしたら、わが同胞も憤激したかもしれないではないか? そうなれば逮捕もそうやすやすとは行われなかったかもしれないではないか?!

逮捕は至る所で行われていました。日中の街中でも。
しかしほぼ例外なく、被害者は子羊のように粛々と逮捕に従ったそうです。
う~ん、日本人ではないですよね?
肉ばかり食べてたはずのロシア人ですら国家権力の前にこれほど従順になってしまうのなら、日本にチェーカーが生まれたらどれほど仕事がしやすいことでしょうか?

これは子煩悩が善良さの証拠ではないのと同様である(「彼は善良な家庭人だ」といって、悪党を正当化している場合がしばしばある)。
最高裁長官I・T・ゴリャーコフはよく次のように称賛されている。
彼は庭いじりが好きだった。読書が好きで、古本屋へよく出かけて行った。トルストイ、コロレンコ、チェーホフを愛読していた。
いったい、これらの作家から何を学んだというのか。学んだというならなぜ何千という人の生命を奪ったのか。

第四章「秘密警察」は第一部の白眉と言える箇所で、名フレーズが連発されます。
文学者らしく、ラーゲリを単に「民族の悲劇」というスケールを超えて、人類普遍のテーマにまで昇華させんと筆を振るいます。

前世紀の偉大なる世界文学は、すこぶる腹黒い悪党どもの見本をいくつもいくつも創り出している―――シェークスピアも、シラーも、ディケンズも。
が、それらはもはや私たちにはいくらか滑稽に見え、現代感覚にはそぐわないように思われる!
これらの悪党は逃げも隠れもせず自分を悪党と認め、自分の心は黒い邪悪なものだと自覚している。

いや、そんなことはない! 悪をなすには、人間はそれ以前にそれを善と見なすか、あるいは自明の必然的行為と認めなければならないのだ。
幸いにも、人間の本質とはそういうものであり、人間は自分の行為を正当化しなければならないのだ。

イデオロギー!―――それは邪悪な所業に必要な正当化と悪党に必要な長期にわたる頑強さを与えるものである。

そのむかし学校の授業で、世界恐慌のなかソ連が5ヵ年計画で堅調に経済成長を果たしたことを勉強した覚えがありましたが、そのカラクリがラーゲリの強制労働にあったとは…。
社会主義の優位性を喧伝したいばっかりに、人民の生命など毫毛ほどにも思わずなりふり構わず突進したわけです。
わたしはそんな社会もイデオロギーもまっぴら御免です。

物理学では臨界数値や臨界状態が知られている。それは、自然にしか知られていない自然によって暗号化された限界を超えなければ現れてこない現象のことである。
酸素をマイナス百度以下に凍らせて、いくら圧力を加えても、ガスはガスであって、全然音をあげない!
だが、温度がマイナス百八十度以下になったとたん、それは流れ出し、液体となる。

こうしてみてくると、どうやら、邪悪な所業というものも臨界数値なのであろう。
たしかに、人間は死ぬまで悪と善の間をあっちこっち揺れ動き、もがきながら、すべったり、転んだり、這い上がったり、後悔したり、またぼんやりしたりする―――だが、邪悪な所業の限界を超えないかぎり、人間はたち戻ることができる。その人自身はまだ私たちの望みの範囲内にとどまっている。悪行の密度、あるいはその程度、あるいは権力の絶対性によって、その限界を踏み超えるとき、その人間はもはや人類を去っていくのだ。
もしかしたら、永久にもどることなく。

長々と引用しましたが、これは悪に関する重要な考察だと思います。
いわゆる「一線を越える」というやつですか。
臨界状態というのは、ふつう教科書では「相転移」と呼ばれてますね。いかにも理系出身らしい洞察だと思います。
脳科学がさらに発展したら、実際に脳内で不可逆的な変化が起こっていることが発見されるかも知れません。

この狼のような種族はどうしてわが民族にあらわれたのか。まさかそれはわが民族に根差すものではないだろう? わが民族の血ではないだろう?
いや、わが民族のものなのだ。

これはぞっとしない記述です。
もしかしたら悪が、DNAレベルで組み込まれているかもしれない?!
無論自分も例外ではなく。

私は自分をまったく献身的な人間だと自負していた。が、その間にも私は死刑執行人として一人前になっていた。
もし私がエジョフ時代に内務人民委員部付属の学校へ入っていれば、ベリヤ時代にはその場にふさわしい人間として成長していたのではなかろうか…

ソルジェニーツィンは大学を出たあと将校養成学校を卒業し、大尉の階級を持っていました。
で、第二次世界大戦中のドイツとの戦線に従軍している最中に逮捕されました。
手紙を検閲され、スターリン批判を見咎められて。

のちに軍人時代を振り返って、秘密警察同様に、軍隊生活も人間性を失っていくプロセスだったと気が付きます。
一歩道を違えれば、自分こそが拷問マシーンのような青服(秘密警察の制服)になっていたのだと…。

もし物事が次のように簡単だったら、どんなに楽なことか!
どこかに悪党がいて、悪賢く悪事を働いており、この悪党どもをただ他の人びとから区別して、抹殺さえすればよいのだったら。
ところが、善と悪とを区別する境界線は各人の心のなかを横切っているのであり、いったい、誰が自分の心の一部を抹殺することができるだろうか。
人生の流れによって、この境界線はその心の上を移動していく。時には歓喜する悪に圧迫されて、時には花咲く善に場所をあけながら。
同一人物がその年齢によって、または置かれた環境によって、まったく別人になることがある。悪魔に近い人間になったり、聖人に近い人間になったりする。

しかしだからといって「臭い物に蓋をする」式に悪と妥協することは真っ向否定し、ドイツの戦後の清算を範として「この連中をすべて捜し出し、この連中をすべて裁かなければならぬ!」と激しく訴えています。
もしそうしなければ、若い世代は卑劣な行為がこの世で罰せられることなく、かえって富裕をもたらすことを学び取ってしまい、その悪徳は何千倍にもなって芽を出してくるからです。

もしもいつの日にか銃殺された人びとの縁者たちが、一つの出版社に死刑にされた身内の写真を渡して、それらの写真が数巻のアルバムとなって出版されるとしたら、それらをめくり、その光輝を失った目に別れの一瞥を与えるとき、私たちは自分たちの残された人生のために多くのことを汲みとれるに違いない。

ここにこれらの記憶を刻み付け、無辜の人びとの苦しみが無駄にならないために、ソルジェニーツィンからの一つの提案があります。
この写真集の計画が実現されたかどうかは分かりませんが、本の中でほんのささやかに再現されています。
第二巻の163ページです。
このページが数千、数万ページと続くとしたら、その無言の眼差しを誰も決して正視しえないのではないかと思います。

金沢旅行

GWの連休を利用して、4/30~5/1に一泊二日で石川県金沢市に旅行に行ってきました。

東京駅から「かがやき」にて金沢駅を目指します。
朝の9時台の出発なのでちょっと眠い…。
ちなみに上は隣のホームに止まっていた「はやぶさ」です。

電車の旅は二時間半の道のりです。
大宮から一気に長野までノンストップで駆け抜けるのがスゴイ。
とちゅう日本アルプスの眺望ポイントに差し掛かると、社内アナウンスが教えてくれます。
多くの人が車窓にカメラを向ける瞬間。

お昼ごろ金沢駅に到着。
評判通りとても綺麗な駅です。鼓門も立派。
駅のバス乗り場にはすでに長蛇の列が出来ていましたが、最初の目的地、近江町市場までは歩いて向かいました。

道なりに進んで15分くらいで到着します。
連休中ということもあり、大変混んでいます。
市場は活気にあふれ、店先の海産物や特産品が目を楽しませてくれました。

ここで昼食に有名な海鮮丼を食べようかと思っていたのですが、行列がスゴイので諦め先に進むことにしました。

悔し紛れ(?)に立ち食いできる牡蠣をパクリ!
一個¥1,000也~

お次は旅の目玉と言える兼六園に向かいます。
とちゅう金沢城公園の中を通って、桂坂口から入場します。
この日は薄曇りで日差しが柔らかだったので歩くのに楽でしたね。

色々見どころは沢山あったのですが、個人的に印象に残った風景を載せていきます。

霞ヶ池の中にある内橋亭
中では食事も摂れる模様。和装でキメた人達の姿が見えました。

根上松
まるでガジュマル?!
根元に小人が潜んでそうです。

日本武尊像の近くの松
これもスゴイ曲線美ですね。

桜(?)でしょうか。残念ながら散ってしまった後

龍石
こちらに口を向けた頭に―――、見えますか?
文字通りリュウノヒゲが生えてます。
他にも虎石、獅子巌という石もあるそうですが気が付きませんでした。

兼六園の後は早めにホテルにチェックインし、一日目は終了。

二日目。

新幹線は夕方の予定なので今日は長丁場です。
朝向かったのは武家屋敷跡。
この日は快晴で朝から暑いくらいの天気でした。
ホテルは片町にあったので、ごく近かったので徒歩で向かいます。

さらっと見た後、ステンドグラスの神門が珍しい尾山神社を訪問。
境内は広く、色々なモニュメントが置いてあり観光客で混んでいました。
修学旅行なのか、先生に引率された中高生らしき姿も見えます。

この付近は周りの建物の雰囲気も良い感じでした。
その後神社を2、3巡りました。

昨日のリベンジで、海鮮丼を食すべく近江町市場へ。
昼近くになり気温がグングン上がり歩くのがシンドクなってきたため、バスを利用します。
金澤神社付近のバス停でしばし待ちます。

ちなみに巡回バスはどこで降りても¥200
祝日だと半額の¥100で乗れます。

この日は平日なので市場は昨日ほど混んではいませんでしたが、海鮮丼を出している食事処はかなり並んでいます。
特に下調べもなく「じもの亭」の行列に並びましたが、かなり待たされました。
小一時間かかったでしょうか?

当店一押しという海鮮丼(華)を注文します。
¥2,250也
ボリューム満点でおいしかったです。

あと石川県の珍味、ふぐ真子(ふぐの卵の糠漬け)も注文してみました。
こちらはお値段¥650
これは猛毒のふぐの卵巣を糠漬けにすることで毒抜きし食用に供するものです。
しかしその仕組みは謎であるというアバウトな特産品。
口に含むと強烈な塩味と糠漬けの風味が広がります。
いい酒の肴ですね。

旅の締めくくりは東山ひがし茶屋街へ。
武家屋敷に似てますが、あちらの歴史文化財という趣に対して、こちらはショッピングスポットという感じです。
それだけにより活気を感じました。

出格子のファサードが美しい茶屋が並んでいます。
店内も伝統的な家づくりとディスプレーをセンスよく組み合わせているようでした。

中でも、金箔製品のお店「箔座ひかり藏」の金の蔵はスゴイ。
中庭に全面金箔の蔵が建っていて、内部もキンキラキン(しかも怪しくライトアップされていました)
写真撮影をする観光客が列をなしていました。

なんかいいもの見た―――、気がしますがここでは特に何も買いませんでした。
だって金箔入りのお茶とか体にいい気がしないので。

その後は、夏のような暑さだったのでお茶屋さんに避難。
抹茶ぜんざいで涼を取りました。
こうして金沢滞在の残りわずかな時間を古風な茶屋で過ごしたのでした。

Lenovo ideapad 520

久しぶりにパソコンを購入しました。
Lenovoの“ideapad 520”というノートパソコンです。
今まで使っていたのは2009年に買ったBTOのデスクトップパソコンだったので、およそ9年ぶりの買い替えですね。
特に壊れたとか、遅くなったとかではなく、新居でデスクトップパソコンを置く場所が無くなったので購入を決意しました。
それが無ければまだしばらくはデスクトップで粘ったでしょうね~。

用途はネットやオフィスを使う程度のライトユースです。
なのでいつも通りのコスパ重視で、価格コム首っ引きでチョイスしました。

重視したのは動画を綺麗に見たいのでフルHD(1920×1080ピクセル)であること。
あと、恐らくまた10年近くは使うだろうので、CPUとメモリはそれなりのものを選びました。

スペック

  • ディスプレイ : 15.6型 IPS液晶 光沢なし
  • CPU : Core i5-8250U
  • OS : Win10 Home(64bit)
  • メモリ : 8GB
  • HDD : 1TB(5400回転)
  • DVDドライブ付き

以上で、税込み¥66,960也~
カラーはアイアングレーとシャンパンゴールドがあるのですが、アイアングレーの方は売り切れのようなのでシャンパンゴールドにしました。
これはこれで良かったと思います。

ideapad 520はセミBTOみたいな感じで、価格に応じてオプションを色々付けることができます。
値段の割には上々のスペックかと思いますが、HDDがちょっとショボイ…。
これを+1万でSSDに変えることが出来ます。
ちょっと迷いましたが、過去にSSDを買ってあっという間に故障したトラウマがあることと、後から載せ替えも出来そうなので見送りました。
ほかにはグラフィックボードを付けたり、オフィスソフトを付けたりというオプションもあります。
あと個人的にDVDドライブは不要かな~と思ってます。

使用感ですが、ほぼ10年振りの買い替えで、めっちゃ早くなってるんだろーなーと思っていたら意外と普通です。
買い替え前のデスクトップはCPUはC2D E7500、メモリ4GBで2倍くらい性能アップしてるハズですが、普段使いからはそれほどには感じませんね~。
ただエンコードみたいな重い作業をするとやっぱり早いので、私の用途にはトゥーマッチなのかな?とも思います。

最大の不満はキーボードで、最近よくある浮石型。
掃除はしやすそうだな~と思いますが、ストロークが浅くてちょっと打ち辛いです。
そしてファンクションキー(一番上の段の、F1~12のキー)がデフォルトでは音量調節や機内モードの切り替えに割り振られているので、ファンクションキーを多用する私には辛いものがあります。
これはBIOSの設定で直せてメデタシなのですが、個人的にもにょった部分ですね。

ただ今のところその他には不満はなく、良い買い物が出来たかなと思います。

最近のリカー

亀有に住んでいたころは近所に業務スーパーがあり重宝してたのですが、横浜に引っ越してからは近所にないようで不便していました。
しかしこの間お花見場所を探してブラブラしていると、卸値プラザ「栄光」を発見。
そのいかにも業務スーパー然とした武骨な店内に陶然とします。

そして2Fのリカーコーナーの品ぞろえに思わず発狂!
特にワインは壁一面に陳列されておりその威容に思わず後ずさりします。
とはいえその時はお花見の途中なので、欲望のままにボトルをカートにぶち込む訳にも行かず、後日再訪を果たしたのでした。

ワインの品ぞろえが特筆ものなのですが、あまり詳しくないので専門分野(?)のウィスキーを物色します。
ウィスキーの品ぞろえは特別豊富という感じではないですが、卸売店らしい格安価格がうれしい。
で、埃を被ったオールドパーの棚が目に入ります。
750mlで¥3,500くらい。う~む、お安い(気がする)

それからカルーアミルクでお馴染みのカルーアを買いました。こちらは¥1,000ちょっとくらいでした。

開封の儀。
そう言えば昔、オールドパーを買ったのを記事にしたことがありますが(9年前!)
その時は並行輸入品だったので、詰め替え防止の弁(玉)が付いていました。
あとラベルも違ったんですね…。(パーお爺さんの肖像が付いている)

お味は穏やかで、昔と変わらない(と思います。9年ぶりなのでハッキリとは覚えていませんが)
しかし、その後シングルモルトにはまって強烈な個性のスコッチを飲んだせいか少々物足りないものを覚えるのも事実…。
変わらない味に、変わった自分を感じるリカー体験でした。

神奈川県古書会館

いやー、あるんですよね。近所に。
反町公園に面して建つビルです。
もちろん気になってましたよ。

とは言え店というには色気の無さすぎる外見、普段ずっとシャッターが閉まってるんで、一体どういう施設なのかと思っていました。
するとこないだフラリと前を通りかかったら、オープンしているではないですか?!

あー、こういうフリマ風に売ってるわけですね。
大仰な名前の割には質素な商いです。
とは言え古本に目のない私は、なにか掘り出し物が無いか焼けた背表紙に視線を走らせます。

かねてより気になっていた、黒澤明の「デルス・ウザーラ」の原作本が目に入ります。
げ、結構お高い…。千円しました。
ただこの間のソルジェニーツィンで経済観念が少しシビレをきたしたのか、「まいっかー」とばかりにレジに持っていきます。
あとついでに開高健の「日本三文オペラ」も。こちらは三文、ではなく100円でした。

レジでの会計の際に、おじさんが本から書店名の書かれたスリップを引き出します。
「デルス・ウザーラ」と「日本三文オペラ」には別々の書店のスリップが。
これはもしかして各本屋の売り上げを後で勘定するため…?
ってことは、神奈川県古書会館は神奈川の古本屋のコンソーシアムってことですかー。

お花見(2018年)

毎年アップしていますがー。今年もお花見写真を載せていきたいと思います。

先月末ごろに家の近くを散歩してポツポツ撮ったものを紹介します。
これは近所の反町公園です。

花壇にはチューリップも咲き誇っていて春めいていました。

第一京浜沿いを横浜方面に進んでいる途中に見つけた神奈川公園の桜。
家族連れが何組か花見をしてましたが、混んでる感じはなかったです。

ちょっと行ったところにある卸売店「栄光」でお酒とツマミを購入し、目的地「幸ヶ谷公園」を目指します。

ここは神奈川公園とはうって変わって、屋台も出ていて花見客で大賑わいでした。
そう言えばもう10年以上前ですが、前の会社でここに花見に来たことを思い出します。

開花状況は、満開一歩手前の八分咲きといったところだったかと思います。

次は翌週に出かけた目黒川です。

この日には満開を通り越して散り始めてましたね。
ただ最後のお花見日和の週末とだけあって、花見客で混みあっていました。

目黒駅から出発し、川沿いに上流に歩いていきます。
カヌーやモーターボートに興じる人たちの姿が目に付きます。

駒沢通りと交差する地点で折り返し、対岸に渡って下流に進みました。
五反田付近で川に別れを告げて、品川方面のオフィス街方面をぼんやり目指しながらブラブラします。

休日のオフィス街はガランとして独特な雰囲気です。
でも意外と子供たちの絶好の遊び場ともなっているようです。
これは品川シーズンテラスで撮った一枚。

ソルジェニーツィンの古本探し

今日は関東は大雪に見舞われています。
昼過ぎから強く降りだし、オフィスの窓の外の空が真っ白になるほどの勢いでした。
交通機関の渋滞が予想されたので、私の会社でも3時くらいから帰宅を促すアナウンスが出され、渡りに船とばかりに社屋を後にしたのでした。
台風を喜ぶ小学生と何らか変わりありませんね。
仕事はまだたっぷり残ってるのですがー。

年が明けてから良い天気が続いていたので何かその反動がやってきたような気もします。
しかし忘れもしない1月5日。この日は夕暮れ時に冷たい雨が降りました。
私はその雨を頭に、肩に受けながら店から店へせわしなく立ち回っていました。
神保町の空の下で。

去年は読書的には島崎藤村イヤーでした。
しかし特に藤村が好きなわけでも、作品が気に入ったのでもなく、単にキンドルでタダで読めるからというセコい理由です。
言うなれば、肉が食いたいけど高いからモヤシを食べて凌いでいた…、みたいな。
「今年はそれじゃイカン!」
ということで、キンドルを投げ捨て、正月から文学の肉汁滴る部分をガブリとやる決意に満たされていたのです。

「肉」とは何か…。
それはロシアの文豪、アレクサンドル・ソルジェニーツィンの文学です。
三年くらい前に読んだ「イワン・デニーソヴィチの一日」 ――良かった。
一昨年読んだ「ガン病棟」 ――最高だった。
しばらくキンドルというおもちゃに夢中になって触れられずにいましたが、ようやくこの鉱脈にズバーッと切り込んでいきたいと思っています。

そもそもキンドルで読めれば何の問題も無いのですが、ナシー。
というか、「イワン・デニーソヴィチの一日」以外絶版状態で新書で手に入れることは叶いません。
で、自然に古書を探すことになります。

Amazonあたりで調べると一冊一円から安価で叩き売られています。
それを知った時に、やったー、とばかりに上の二冊に加えて、「煉獄のなかで(上・下)」、「収容所群島(1~4)」、「マトリョーナの家」をカートにブチ込みました。
これだけ入れて2千円くらいでした。
意気揚々と決済に向かうと、衝撃の事実に愕然とします。
なんと一冊に着き送料が¥257かかる!
10冊分なので、むしろ送料の方が高くついてしまいます。

いや、送料がかかることは分かっていますよ。でもわざわざ同じ出品者からの商品に揃えてピックアップしてるんですよ。
まさか一冊一冊別々に送るってことは無いでしょう?
一個のダンボールにまとめて宅配に出すハズでしょう?
Amazonには注文をなるべく一つの配送にまとめて送料を最小限に抑えるオプションがあるんですから、それが適用されてしかるべきでしょう?
送料と言いながら、そこからしっかり利益を叩き出そうという魂胆ミエミエではないですか?!
貧乏人ナメんな!
ということですっかりヘソを曲げた私はEコマースに頼るのは辞めることにしました。

…ついでにです、もうひとつ古書の闇(?)を開陳しましょう。
新潮文庫から出ていた「収容所群島」は6巻まであります。
う~ん、大長編ですね。
で、絶版なのでいずれも古書で手に入れるしかないのですが、1月22日現在のそれぞれの巻の値付けがヤバい。

  • 第1巻:245円
  • 第2巻:200円
  • 第3巻:800円
  • 第4巻:750円
  • 第5巻:1,500円
  • 第6巻:10,136円

5巻目で、んんー?
6巻目で、なんじゃこりゃ?! です。
「ここまで読んだら最後まで読まなきゃ気持ち悪いよね?ちょっと高いけど、はいポチー!!」
というメッセージが透けてみえます。
なんと狡猾、かつ浅ましい魂胆でしょう。
桑原桑原…。

だいぶ前置きが長くなりましたが、そういう訳で現物を足で探そうと神保町に足を運んだわけです。
昨年の3月に真空管ラジオ作成の教材を探しに行って以来です。
その時も荒天でしたが、この日もぐずついた空模様でした。

本格的に振り出す前にと、靖国通り沿いの店を物色します。
とちゅう写真集を豊富に扱っている小宮山書店などで道草を食いますが、基本は文庫本の背表紙を追います。
なかなか見つからなかったのですが、厳松堂ビルの澤口書店の店先で100円で叩き売られている「イワン・デニーソヴッチの一日」を発見(カバーなし)
店内に入ると「ガン病棟(上・下)」を¥800で見つけたので購入しました。

こっちはちゃんとカバーあり。こんな感じで丁寧にビニールにラップされていました。
で、ちょっと離れたところにある別の澤口書店の店舗で「収容所群島(1~6巻)」を発見!

うおー!と手に取ると、値札を見てまたビックリ!
―――¥10,000也

Eコマースばかりでなく、現実も魑魅魍魎ではないか!
と絶望し出口に踵を転じかけますが…、さりとて横浜からばるばる出て来て買わずに帰るのもひどく寂しいような気もする…。
だが、もともと定価で¥2,720のものを一諭吉で売りますか?
貧乏人なーめーんーなー。

店外に出ると雨がぱらつき、往来の人の足を速めています。
店先の本をビニールで覆う店員の姿が目に付きます。

しばし足を棒にして他店も探してみたのですが、けっきょく同じものを置いている店は見つかりませんでした。
それで、これはお正月だけの大盤振る舞い!と自分の良心を誤魔化して購入したのでした。
澤口書店では1万円以上購入するとタダで配送してくれるというサービスもあったので、それが背中を押したという面もありました。
さらにどうせならーと、トルストイの「アンナ・カレーニナ」も滑り込ませてしまいましたー。
どうした?良心?

これが釣果ですね。
「ソルジェニーツィン短編集」は後日、伊勢崎町の古本屋を探して見つけたものです(¥250)

昔の岩波文庫ってカバーは無かったんですね。
てっきりなくなったものを売ってるのかと思いましたよ。

どやー!とばかりに並べてみました。
う~ん、しかしこうやって揃ってるとカッコいいなぁ…。
頑張って読んでいきたいです。

こちらも長編。
¥1,200でした。やはり市場に出回ってるものは安い。
訳者は収容所群島と同じ木村浩なんですね。
こちらも読みたい。

靴磨き

久しぶりに革靴のお手入れをしました。
綺麗な靴で新たな年を迎える。素敵なことです。

今回の主役は初めて靴墨を入れるシャンボードちゃん。
お高い靴墨、サフィールノワールはこの子のために買ったといっても良い。

ピカピカだったシャンボードも半年経って汚れが目立ってきました。
特につま先に入った擦り傷が痛い…。
靴墨でどの程度カバーできるか挑戦です。

サフィールノワールを直接指に取って革に広げます。
手の熱でロウが溶けるようなので、なるべく均一になるよう伸ばします。
擦り傷や、よく当たって色の落ちた個所は多目に塗って目立たないようにします。

古いシャツを割いた布で擦り、仕上げにブラシで肌理を整えました。

どんなもんでしょうか?
なかなか最初の輝きに近づけたかなと思います。
たまには日頃の労苦をねぎらってやって、長く付き合っていきたいですね。

本覚寺

反町と横浜は一駅ですが、近いのでじゅうぶん歩いて行けます。
今日買い物をした後、東海道沿いを歩いて帰っていたら、途中にある本覚寺が目に入ったので寄ってみました。

当然わたしの興味はお堂ではなく墓地にある…。
台場にあるお寺の墓地は遠目からでもよく見え、しきりに私を挑発していた…。

近くには「浮いてる寺」三宝寺があるように、起伏に富んだ地形の中にあります。

思わず「いいねェ~」と頬が緩む法枠とのコラボレーションです。

高台にあるため、目線が金港町あたりのビルに当たるのも面白いと思います。

登りきると裏手には反町方面の街並みが眺望できます。

非常に急な斜面にあるので、このような珍しい角度から墓石を見れるのも面白いです。

新しめの墓石が多いと思いました。

お地蔵さんが並んでいる。
珍しい。どういう謂れがあるんでしょうか?

これも謎の小宇。
単に墓石が並んでいるだけじゃなくて、こういうスポットがあるのも想像を掻き立てられるものがあり興味深いです。
小さいながらなかなか良い霊園だと思いました。

ひさしぶりの上野

引っ越して以来、久しぶりに上野を訪問しました。
京浜東北線で40分ちょいといったところですね。

やっぱりシャンシャン効果で動物園が混んでるのかな?と見に行ったら、この日は休園日でした。

都立美術館もちょっと覗きました。
そういえば今年は私立中高生の写真展見れなかったなー、とふと思います。
まあしょうがないですね。

それからお決まりで谷中霊園を見に行きます。

この日は抜けるような青空。冬晴れのお天気でした。
園内は外国人がけっこう目に付きました。
観光スポットとして認知されてるのかな?

今日の本当の目的は衣料品の買い出しなのでした。
繊維街を目指して日暮里に抜けます。

やっぱりヘイワ堂。
交通費を考えると微妙なところもありますが、下着とかをまとめ買いする時重宝しますね~。
でもB.V.DのTシャツのサイズが無かった…。残念。