最近のオーディオ事情 その壱「バナナプラグ」

この頃は朝晩すっかり冷え込むようになり、冬の訪れを感じます。
今年もはや年末か……と、時の流れの速さに驚かされますね。

仕事で忙しい現場に配属されてしまい、最近はあまり趣味の時間を持てず気が滅入ります。
しかしオーディオ趣味は細々と続けているので、最近のトピックを載せておこうと思います。

まず一つ目は「バナナプラグ」について。
アンプとスピーカーを接続する際には、言うまでもなくスピーカーケーブルで繋ぐのですが、家庭用のアンプやスピーカーはスピーカーケーブルの端のビニール被膜を剥いて、裸の銅線を端子に挟むことが多いです。(下の写真のような感じ)

これで普通に音は出るので特段問題ないのですが、しいて言うなら脱着する時にいちいち端子(ねじ式で挟む場合が多い)を回すのが面倒だったり、裸の銅線を手で触れることで汚れたりする不都合があります。
バナナプラグはスピーカーケーブルの末端をプラグに処理するもので、脱着しやすくなり利便性が向上します。

前々から気になってたのですが、いったんアンプとスピーカーを接続するとそうそう繋ぎ変えないので手を出していませんでした。
しかしこのあいだバイアンプ接続の記事を書いたときに、何度も繋ぎ替えた際に「やっぱり不便だな~」と感じました。
んで巷にはどんな商品が出てるのか調べてみたところ、愛するAmazonベーシックのラインナップにバナナプラグを見つけ、リーズナブルなお値段だったので試してみることにしました。

それがこれ。

12ペア入りで¥1,092(税込み)也~
ちなみに家のオーディオのスピーカーケーブルも、RCAケーブルも光デジタルケーブルもみ~んなAmazonベーシックです。

軸の部分にビニール被膜を剥いた銅線を通し、傘のように広げます。

コネクター部分を被せて、ねじ込めば完成です。

これをスピーカーケーブルの両端に対して行います。
つまり方チャンネル辺り2ペア4本、ステレオだと4ペア8本ですね。
なので12ペア入りでいっぱい入っているようですが、アンプ・スピーカーを複数所有していたら、結構足りなくなることもあるんじゃないかと思います。

バナナケーブルとスピーカーの接続なんですが、実はこれまでバナナプラグが挿せることを知らなかったんですよね。

このようにスピーカー端子の頭をマイナスドライバーで回すと蓋が取れて挿し込み口になるという。
このスピーカーを使い始めて15年近く経ちますが初めて知りましたよ。

接続して音出ししてみます。
ちゃんと良い音で聴こえました。

音質がすごく改善された~とか言うことは無いんですが、接続がスッキリして精神衛生上よいですな。

(昔話)CROSS FMの思い出

つい数日前に、ホリエモンこと堀江貴文氏が北九州のFMラジオ局「CROSS FM」の代表取締役会長に就いたというニュースを耳にしました。
ホリエモンとラジオと聞けばニッポン放送を思い出しますが、今となっては大昔の話で普通の人には「フ~ン」という感じだったと思います。
そもそもCROSS FMなんていうラジオ局、聞いたことないんじゃないかと……。

しかし、北九州に住んでいた私にとっては実に懐かしい名前でした。実に青春の一ページと呼ぶべきラジオ局でした。
もう四半世紀以上前のことになります。

CROSS FMは1993年に開局したFMラジオ局で、最初は米軍放送よろしく洋楽しか流さないような硬派な局だったようです。
しかし急速に社会に迎合して(?)、私が聴き始めた95年当時はふつーにJ-POPもガンガン流していました。

当時私は高校受験を控えていて、少なくとも机に向かっているフリはしなくてはならなかったのですが、机上の友は誕生日プレゼントに買ってもらったAIWAのラジカセCS−P5でした。
それで勉強の傍らラジオを聴いていたのですが、当時北九州に住んでいたので一番よく入ったのがCROSS FMでした。

その頃人気を博していたDJは「JK」こと北野順一氏で、カッコイイ英語と兄貴分の様な親しみやすいトークで中高生のハートを鷲掴みにしていました。
冠番組「北野CLUB」はラジオのゴールデンタイムと言える平日の21:00~24:00枠でかじりつくように聴いていました。
とは言え大昔の話なので、ウィキペディアを参考に思い出しつつ印象に残ったコーナーをお話しすると――。

「CROSS COUNTER」のコーナー
これは似たような二組のアーティストを取り上げて、番組内で双方のヒット曲をかけながら気分を盛り上げ、人気投票で雌雄を決するというものです。
確か「ボンジョビvsヴァンヘイレン」「マイケルジャクソンvsプリンス」「アラニスモリセットvsジョーンオズボーン」とかがあった気がします。
必ず洋楽対決で「オフコースvs安全地帯」みたいなことにならないのが、オシャレであり適度な温度感で良かったです。
私は判官びいきで大抵負ける方を応援してましたね。

「ダブルブッキング」のコーナー
これは要するにラジオ内お見合いですねー。
面識のない男女を番組内で電話を繋いで会話させるというもの。
メインリスナーである中高生同士がたどたどしいやり取りをするのが、聴いているこっちまでムズ痒くなりますが、野次馬根性で聞かずにはいられないです。

当時全国区で人気のあった「赤坂泰彦のミリオンナイツ」と放送時間がぶつかっており(FM福岡でネットされていた)、北野も意識するような発言を繰り返していたので、双方のファンの間に軋轢を生んでいたようでした。
「ダブルブッキング」のコーナーに応募してきてると見せかけて、「ミリオンナイツ聴けー!」と一言叫んでガチャ切りされるという事件(?)があったのを記憶しています。

当時同じくラジオリスナーだった友人と、自転車で浅香通りにあった旧本社スタジオに行ったのもこの頃ですね。
日曜だったので、たしか「ホットワンハンドレッド」という流行曲のランキング番組をやっている最中だったと思います。
オープンスタジオの中から手を振ってくれたのを覚えています。ステッカーも二枚貰っちゃいました。

北野CLUBの前の放送枠で、16:00~21:00でやっていた「POWER STATION」も良く聴いてましたね。
こちらは日替わりのパーソナリティーでした。木曜担当の田中リエさんがキャラ立っていてよく覚えています。
プリンスの大ファンで、必ずプリンスの曲をかけていました。
96年に最初の妻のマイテと結婚した時はショックを受けてましたね。(「どうせすぐ離婚するさ」とやけくその台詞)

その頃、新人アーティストが担当する「ミュージックヴォイス」という深夜番組があったのですが、平井堅とか及川光博、川本真琴なんかがナビゲーターを務めていました。
その縁で及川光博と交流があったみたいで、プリンスのCDを貸したと話していましたね。

POWER STATIONはほどなく終了してしまうのですが、最後に涙声になりながらオンエアした曲はやっぱりプリンスで、当時リリースされたばかりの「イマンシペイション」だったことを覚えています。

「JK」と並んで、当時私たち中高生リスナーを虜にしたDJ
それは福岡吉本の芸人「おたこぷー」
今では全国区となった「博多華丸・大吉」とともに福岡ローカルのTV番組「とことんサンデー」に出演し、「おタコ体操」などシュールな芸風で好評を博していました。
「ハイパーサンデースーパーリクエスト」というリクエスト番組を担当していましたが、ラジオでもその独特な喋りとネタで、北野CLUBのようなオシャレさは無いですが、大人気でしたねー。
でもこちらは勉強しながらBGMとして聴こうと思っても、笑ってしまってそれどころではありませんでした。

博多華丸・大吉は今や全国的に人気者となりましたが、おたこぷーはどうしてるんでしょうか?
おたこぷーに限らず、JK、田中リエさん、その他のパーソナリティーのその後が気になります。

CROSS FMも大学入学とともに上京して以来とんと聴いていませんが、ウィキペディアによると経営母体が何度か変わっているようで、厳しい感じなのかなと思います。
北九州自体が斜陽ですからね……。
ホリエモンがどう考えてるのかは知る由もありませんが、CROSS FMにも北九州にも元気を与えるような経営をしてもらえると嬉しいですね。

スガシカオ「イノセント」

3ヶ月くらい前ですが、ブックオフでスガシカオの「労働なんかしないで光合成だけで生きたい」を500円でGETしたという記事を書きました。
実に素晴らしいアルバムで聴くほどに味わいがあり、今に至るまでよくリピートして聴いています。
それにしても500円というのは犯罪的というか、不当に安かったなと後ろめたさすら覚えます。(初回特典版でDVDも付いてるのに……)

私はスガシカオの長年のファンなのですがー、そう胸を張れないのはほとんどお金を落としていないからですね。
だいたい中古をブックオフで手に入れるか、ツタヤでレンタルしてリッピングして済ませていました。
CDを定価で買いたくないのは、ブックオフをはじめとするリユース店で二束三文で叩き売られているのを見るにつけ「定価などあって無いようなもの」という意識が頭をよぎるからです。

「労働なんか~」(19年)はふだんのアルバム以上に内省的な感じで、派手さは無くて最初は地味に感じるけど、何度も聴いているうちに歌詞の内容とかが生活の端々で思い出されるような、シミジミとした良さがあります。
一つ前のアルバム「THE LAST」(16年)も同じような感じで、スガも円熟の境地に入ったのかなと思わせます。

しばらくは「THE LAST」と「労働なんか~」をとっかえひっかえ聴いていたのですが、次第に新しい曲への渇望が湧いてきたので、今年の2月に出たばっかりの12枚目のオリジナルアルバム「イノセント」に手を伸ばしました。

いちおう見て回れる範囲のブックオフとディスクユニオンを見てみたのですが、「ナシ!」
ここに来て初めてファンらしく新品をGETしようかと決意します。
しかし、どうしても定価¥3,300を払う気にはなれず、Amazonアウトレットで出品されていたものを¥2,673で購入しました。

アウトレットってどんな状態なんだろう? バキバキだったりしないよね……。
と、心配しつつ届いたCDをみるとこんな感じ。

「安心してください!」とばかりに「検品済」のシールが貼ってあります。

ケースの裏を見ると小さなキズが入っていたので、恐らくこれでB級品落ちしたんだと思います。

ディスク自体は綺麗で、読み取り面にも傷はありませんでした。
ブックレットも問題なし。
今回はクリムゾンレッドで統一されてカッコイイですな。

早速聴いてみます。

一曲目の「バニラ」はサディスティックな感情を歌った曲で、前作、前々作にはない挑発的な雰囲気に「おや…」と面喰います。
ファーストアルバムに入ってる「イジメテミタイ」系列の曲ですね。
過去アルバムにしばしば入ってますが、ここ最近は影を潜めたかと思ったら枯れ切れなかったと見えます。

二曲目の「さよならサンセット」はアルバム「TIME」に入っている「June」に似た爽やかかつメロウな曲。
三曲目は……、という調子で一曲ずつ解説していくことは止めますが、12枚も出しているので「前にも聴いたことあるな…」と思い当たるような曲が多いです。
それによって昔からのファンはいつものスガシカオ節を感じ、安心して聴ける面もあるかも知れません。

しかしアルバムを通して聴くと感じるのはスガシカオの「変節」ですね。
3曲目の「叩けばホコリばっかし」、6曲目「バカがFUNKでやってくる」、10曲目「メルカリFUNK」、12曲目「おれのせい」はファンクザウルス名義の4曲。
一聴して「ウッ?!」と思う。
70年代にアメリカで流行った、大人数でガヤガヤとやるファンクミュージックのよう。
これまでのスガシカオの音楽って、ファンキーだけど基本的にはJ-POPだったと思うのですが、これはその枠を飛び越えている。
前二作と内省的なのが続いたのでその反動でしょうか?

もしかしたら3作続けて同じような作品にならないようにという判断なのかも。
でもスガシカオの根暗な曲が好きな人がファンクザウルスのネアカな曲を歓迎して聴けるかな?
私はアルバム通しで聴いている時もこのトラックは飛ばすことが多いですね……。

そしてどうしても一言いいたいのは、8曲目の「東京ゼロメートル地帯」
シっ、シティポップっすか?!
スガシカオ一流のブラックジョーク、だと思いたい。
いや、シティポップは海外から人気が再燃していると聞くし、定額音楽サービスの隆盛を見込んだ一流の戦略なのかも……。

とにかく前二作に対してバラエティーに富む作品になっていることは確かですね。
「このまま枯れるつもりはねぇぞ!」という意思を感じる作品です。

ちょっと今は付いていけてませんが、聴いているうちに「やっぱスガ最高だわ」「ファンクザウルス最高」と言ってるかも知れません。

バイアンプ接続を試してみる

デジタルアンプを手に入れた機会にある実験をやってみたいと思っていました。
それはスピーカーの「バイアンプ接続」

これは私の持ってるスペンドールのS3/5という小型スピーカーなのですが、ポピュラーな「2Wayスピーカー」というやつで、高音を鳴らす2cmのツイーターと低音を鳴らす14cmのウーファーが付いています。
大型のスピーカーだとさらに3Way、4Wayとスピーカー数が増えていく傾向がありますね。

普及帯のスピーカーだと、アンプから出た一対の信号線をプラスマイナスの端子に挟んで音を出すのですが、高級機だとツイーター用、ウーファー用それぞれの端子が用意されていたりします。
それって、スピーカーを鳴らすのに2台アンプが必要ってコト……?!(ちいかわ構文)

「でも一台しかアンプ無いようッ……」って言う人が多数かと思います。
「安心してください、履いてますよ」
って感じで普段はツイーター用とウーファー用の端子の間は銅板(ジャンパー)を渡してショートしてあるので、一台のアンプで問題なく音を出すことができます。

「じゃ何でわざわざツイーター用、ウーファー用に分けて用意しているのッッ?!」
当然の疑問です。
それはアンプを奢って二台で駆動したいというマニアが居るからなんですな……。
いや、二台なんて序の口ジョージで、左右のチャンネルを独立したアンプを使って四台で駆動するなどという狂気すら存在します。

さすがにS3/5のごとき小型スピーカーでそんなことをする人はいませんが、大型フロア型スピーカーなら普通に考えられます。
JBLの5Wayの大型スピーカーを、各ユニットごとかつ左右独立に10台のアンプで鳴らすというキチガイじみた事例も聞いたことがあります。
まさに贅沢の極み。システムの総額は家が買えるほどの値段になるでしょうね。

スピーカーを鳴らした時にピストン運動によって逆起電力が生じ、ジャンパーで端子をショートさせているとそれが他のユニットに伝わって音が濁る。
バイアンプにすることで高音、低音それぞれからの影響の伝播を排除することができる――。

――的な説明をネットで良く目にしますが、恐らく皆さんの眉毛は唾でしとどに濡れていることかと思います。

しかしやらずに否定するのはよろしくない。
もしかしたら意外に目覚ましい効果があり、新しい世界が開けるかも知れません。
前々から機会があったら試してみたいと思っていたのですが、このたび余分なアンプが手に入ったので念願叶って試してみました。

その実験のためにアマゾンで手に入れたのは、AmazonベーシックのRCAケーブル(¥890×2)

アンド、2分岐アダプター(2個で¥629)

これを使って、一対しかないCDプレーヤーのライン出力を2分岐させ、一方は真空管アンプ、もう一方はデジタルアンプに送ります。

今まで製品のおまけに付いてきたようなRCAケーブルしか使ってきませんでしたが、AmazonベーシックのRCAケーブルは太いし端子もシッカリしてて良いですね。
スピーカーケーブルもAmazonベーシックを使ってるし、私にはAmazonベーシックが必要にして十分ですな。

役割分担ですが、デジタルアンプの高音はキツさがあるように思えたので低音側を担当してもらい、真空管アンプは高音側に割り当てました。

デジアンの出力は一対のウーファー用端子(下)に繋がっています。この写真では見えてませんが、真空管アンプからの出力がツイーター用端子(上)に来ています

適当にアマゾンミュージックの曲をかけて、最初は高音側のボリュームを絞って聴いてみました。
この状態だとウーファーからしか音が出ていないはずですが、けっこう普通に聴こえます。

ちょっと調べてみたところ、このスピーカーのクロスオーバー周波数(ツイーターとウーファーの役割分担の切れ目)は4.5キロヘルツということでした。
シンバルとかオルガンとかは例外ですが、大抵の楽器の音域は最高でも4キロヘルツくらいです。
ウーファーの担当音域でカバーできていることになりますね。
この大きなウーファーでも意外と高い音まで出せていることに驚きを感じます。

しかし、古いラジオのようなナローな音です。
この状態から少しずつ高音側のボリュームを上げていくと次第に音が潤い、弾むような生気がみなぎってくるのを感じます。
ただ、最も好ましいバランスを超えて高音のボリュームを上げるとヒステリックで神経質な音になります。

次に低音側のボリュームを完全に絞ってみました。
そうすると、シンバルの音やサ行のボーカルだけがツイーターから小さく出ています。
小さな音とはいえ侮るなかれ、音楽全体の印象を大きく変える作用をするんですね。

音の土台を作るのはウーファーですが、ツイーターは音の質を決める大事な役割を果たしていることが分かりました。
よくオーディオマニアのシステムで、大きなスピーカーの上にチョンとツイーターが追加されて置いてあるのを見るのですが、なんとなくその理由が分かったような気がします。

そんな興味深い実験をしつつ、色々な曲をとっかえひっかえしばらく聴いてみたのですが……。
「バイアンプにしても音は変わらない!」という結論に達しました。
少なくとも私の耳では分かりませんでした。

そして高音と低音のバランスが大事であることを学びましたが、ツイーター端子とウーファー端子をジャンパーでショートさせた時が最良のバランスになるようにできてるんだなと感じました。
なので二台もアンプを繋いでアレコレ腐心するのは、はっきり言って不要かと思います。
まあ、全てのスピーカーについてそうであると強弁することはしないのですが、私のなかではそういう結論ですね。

雑誌の付録でデジタルアンプをGETした話

いやぁ~久し振りにやっちまったなァ……!
久し振りにオーディオに散財である。

「ステレオ」という老舗のオーディオ月刊誌があるのですが、近年では出版不況で紙の本が売れないためか、こういう特別付録の付いたモックをしばしば出しているようです。
オーディオなんていうかさばるものを、雑誌サイズに収めるのはなかなか苦労があるんじゃないかと思うのですが、今回の付録は「デジタルアンプ」です。

“LXA-OT4”という型番で、なんか名義貸し臭い気もしますが、ラックスマンという高級アンプメーカーが設計したものだそうな。
完成品ではなくキットなので、ドライバーとラジオペンチで組立てる必要があるのですが、簡単そうなのでちょっとした電子工作気分で楽しめそうです。

フォローしているオーディオ系のブロガーさんがいるのですが、その方が記事に取り上げているのを見て衝動的にGETしてしまいました。
そのブロガーさんは昔は金満系のシステムで派手に楽しんでいたのですが、今では簡素なシステムに落ち着いている方。
その枯れていく過程に興味があり、記事を読んでいます。

私のなかにもいずれは三桁万円のオーディオをガツン!と買うてやりたいナァ……、という埋火のような仄暗い情念があります。
とは言え、家のローンもまだたんまりある。
一体そんなものをどこに置くの? いつ聴くの??という現実により、実現は程遠いです。

ちょっと脇道に逸れますが、ステレオ誌は大学生の頃よく立ち読みしてました。(20年くらい前)
紙面で紹介されているような高級機はとうぜん貧乏学生の手に届くような代物ではなく、一体どんな音がするんだろうと想像を膨らませていました。

「渡辺篤史の建もの探訪」のオーディオ版みたいな、マニアのお宅を訪ねて自慢のシステムを見せてもらうコーナーがあって、毎回けっこう楽しみにしていました。
主役はオーディオ機器なんですが、そこにステータス全降りして部屋は六畳の和室なんです……、みたいな恥ずかしい姿を開陳するはずもなく、住環境からして隙なく整えていたように思います。
当時はあまり気にしてなかったのですが、並大抵の財力じゃないと成立しないでしょうね。
みんな経営者とか医者、弁護士みたいな高給取りだったのかな……?

しかし時には心に巣食うケモノに餌を投げてやらないといけないので、こういったモックは格好のアイテムになりますな。
さてお値段は¥27,500(税込み)
アレ……、結構お高い。

お高いんですがー、デジタルアンプにはかねてより関心を抱いていました。
マッキントッシュとかの超重い高級アンプと、弁当箱くらいの中華デジタルアンプを目隠しで比較して、遜色ない結果だったみたいな動画がYoutubeに良くあるのですが、見るにつけ「デジタル」カメラが従来のフィルムカメラを葬り去ったように、「デジタル」アンプは旧来の真空管とかトランジスタのアンプを葬り去るポテンシャルがあるのでは?と思います。

ただ実際のところ、遜色ない結果となったのは、聴覚というのが絶対評価を下すことができないイイカゲンな感覚だからだと思います。
もし目隠しでなければ視覚に引っ張られて高級アンプの方が絶対良い音だと感じたハズ……。
イイカゲンである以上、個人の好みの世界なので旧来のアンプも新しいデジアンも市場に混在したまま残っていくでしょうね。

デジタルアンプの大きな美点は消費電力の少なさ。
旧来のピュアオーディオのアンプはたかだか音を鳴らすためだけにアホ程電力を食い、暖房器具のように発熱してきました。
しかもハイエンド製品に関しては消費電力を減らそうなどという殊勝な考えは露ほども無く、熱ければ熱いほどエライと言わんばかりです。
そんな頭ジュラ期のエレクトロニクス製品はサスティナブルとか気取って言っちゃうこの時代にそぐいません!(机を叩く)

ちょっと電卓を弾いてみたところ、今のシステムをこのデジアンで置換すれば、291Wから114Wに約60%消費電力がダウンすることがわかりました。
フルパワーの大音量で聴いてる訳ではないので実際はここまでの消費電力は無いと思うのですが、アンプって結構電気を食いますね……。

キットはこんな感じでパックされてます。

全部出してみたところ。

基盤をアップで

<組立ての様子>

やはり特に難しいところは無く、説明書に従って30分くらいで完成しました。
――ドキドキのスイッチ・オン!

おお! ちゃんと音が出てる。
ボリュームは9時くらいで充分な音量が出ています。

ノラジョーンズとかスガシカオの曲を数曲聴いてみます。
う~ん、高音がキンつく感じがする。

ちなみに従来のシステム

が、こうなりました。

従来のシステムは、なんでこんなに取り回しているんだという感じですが、色々なソース(ラジコ/アマゾンミュージック(パソコン)、インターネットラジオ/サーバに置いた音楽ファイル(ネットワークプレーヤー)、CD)を聴きたいという願望を取り込んでいくとこんな形になっていました……。

何と言うか、今までのシステムの音が芋焼酎だとすると、キンミヤ焼酎のような味も素っ気もないような音ですな。
試しにプリアンプをデジアンの前に噛ませると音が太くなり従来の音にかなり近づきました。
それってさあ、音のキャラクターはプリアンプで作られるってコト……?!(ちいかわ構文)

しかしプリアンプは真空管アンプなので夏場はカンカンに熱くなるためどうしても外したい。
なので外してしばらく聴いているとー、次第に慣れてきて高音のキツさも気にならなくなり、むしろクリアな音で心地良いと思えてきました(単純)
長く聴いていても箱を触ってもぜんぜん熱くなりません。
また聴きたいときにスイッチを入れるだけで聴ける簡便さも良いですね。

そう言えばこれまでは音楽を聴く分には気にならなかったのですが、ラジオを聴いていると男性DJの声が太すぎて聞き苦しいと感じることがしばしばありました。
それが気にならなくなった。
たぶん、というか間違いなく、こっちの方が元々の音に忠実なのでしょうな。

ネットで同じような経験談を探してみるとー、真空管アンプで聴くとコンプレッサーをかけたように音が太く、密度が増して聞こえるという意見を見つけました。
いまに始まったことではないですが、ポピュラー音楽ってラジカセとか(もしかしたら最近はスマホも)で聴くことを想定して、収録している音の大小の差が小さくなるように仕上げているんですよね。
「海苔音源」と揶揄されるんですが、音圧が上がって一聴したところ迫力のあるいい音のように聴こえます。
真空管アンプ特有の音の歪みによって、そういった圧縮効果が意図せず生まれてたんじゃないかと思います。

まぁちょっとこれまで真空管信仰みたいなところがあったのでー、そこを相対的に見れるようになったのは良いことだったんじゃないかと思います。

春夏ファッション

先週横浜でも30℃を超えたりと、すっかり初夏の様相ですね。
GWの間に衣替えをし冬物をかたずけました。
それと同時に春夏の衣料を買い足したのでちょっとご紹介していきたいと思います。

このまえ冬物衣料の記事を載せた時に紹介したスウェットパンツと同じブランドのキャンバーのロンTです。
色はネイビー。
Amazonで買いました。送料込みで¥5,500也。

Tシャツとしてはちと高いですね……。
しかしキャンバーのスウェットパンツはとてもいい物で、私はファンになりました。
このTシャツも8オンス(普通のスウェットは12オンスくらい)でとってもしっかりした生地で、長持ちしそうな予感がします。
Tシャツと言うよりカットソーのような着心地ですね。
なので真夏は着れないですが、春先とか秋口に活躍しそうです。


グッドウェアのロンT二連発。
色はパープルとボルドー。

こちらもAmazonで買いましたが、好き好んでこの色を選んだわけではなく、色によってディスカウント率に差があり、この二色が最大の割引率だったためです。
最初悩んでパープルを選んだ(¥2,552)のですが、その後セールでさらに安くなり(¥1,914)悔しいのでボルドーの方も購入しました。
合わせて、¥4,466 やだ、キャンバーのロンTよりも安い……。

7.6オンスと普通のTシャツが5オンスくらいなので厚手ですね。
しかしキャンバーと比べるとはっきりと生地にコシがなくペラく感じます(0.4ozしか違わないはずなのに…)
あと袖がちょっと短いですね。
キャンバーがMADE IN USAなのに対して、「USAコットン」とか誤魔化していますが、実は中国製なのも後ろ暗い(?)感じです。

でもそのお陰で圧倒的コスパであることは間違いない。
個人的には胸ポケットがちょうどスマホが収まるサイズで重宝しています。
こっちに慣れるとキャンバーを着ている時に「アレ? 胸ポケット無かったんだっけ…」と不便に思うことがしばしばですね。


LLBeanのキャンバスプルオンパンツ(色はダークローデン)
公式サイトで、定価¥10,890のところ、またしても不人気色のディスカウントでほぼ半額の¥5,874でGETしました。
しかし他の色もウォールナットとかアスファルトとか地味な色ばかりで、とりわけこれが履き辛い色とも思えません(というより落ち着いてよい色だと思う)
ストレッチの効いた柔らかい生地で履き心地も良く気に入っています。


お次はチャンピオンのジャージ地のパンツ。
色はブラックとオリーブ。一本¥3,894でした。
純然たる部屋着として購入ですね。
ジャージなので動きやすいし、履き心地も良いですが、取り立てて言うほどのことは無いですね。


来たッ!!
珍色(パパイヤ)のスウェットハーフパンツ。
実物を見ると写真以上にドギツイぞ。

なんでこんな変なのを買ったかというと、上のチャンピオンのジャージを買った際に、同じチャンピオン製品をまとめ買いすると15%OFFになるセールをやっていて、何を買おうか考えあぐねた末購入しました。
真夏になれば短パンを履きたくなると思ったので、一番ディスカウント率の高いものを選びました。
¥2,774が15%OFFなので¥2,358ですね。

まだ本格的には履いてませんが、チャンピオンのスウェットらしいしっかりした縫製という感じがします。
リバースウィーブという縮みにくい製法を使っているそうな。
そしてお尻にポケットが付いているのが個人的に高ポイント。
ちょっとスマホとかカギとか入れるのに重宝するんですよねー。

番外編
LLBeanのカタディンハイカーソックスという毛/アクリル混紡靴下です。
上のキャンバスプルオンパンツと一緒に買いました。

冬の間一足手に入れたのですが、厚手で暖かく、肌触りよく丈夫だったので気に入っていました。
しかし、なんと定価で買うと3,740円もします。
私はかつては靴下は日暮里で一足100円くらいのを買って履いていました。
さすがに今では300円くらいのを履いてますが、それに比べても高価に過ぎます。

シーズンオフで不人気色が半額にディスカウントされていたので、二足買い増ししたわけです。
これからの時期はほとんど活躍する機会は無いと思いますが、また冬になったら足元を温めてもらいたいですね。

今年のGWの思い出

今年のゴールデンウイークは事前の天気予報では天候不順でしたが(関東)、ふたを開けたら良い天気が続いて行楽日和でしたね。
コロナも落ち着いたということで、今年のGWはどこも混んでたようです。
ウチはとくにどこにも旅行はせず、せいぜいみなとみらいあたりで食事をしたりショッピングをしたりして過ごしました。
一人で自由に身体が空いたのは、有休を取得した5/1、2両日だけですね。

1日はコロナの間は敬遠していた温泉銭湯に久し振りに行ってきました。
以前この記事にも載せた弘明寺にある「中島館」です。
11年振りの再訪になるのか……。

当時は温泉銭湯によく通って、ブログにも載せていました。
どこに行こうかと改めて調べてみると、もう閉館してしまった湯もけっこうあり、時の流れを感じます。
特にむかし金沢文庫に住んでいた時に通っていた「能見堂赤井温泉」が廃業してしまったのはショック……。
ここで入った黒湯で私は開眼して温泉銭湯にハマったのでした。
あと、青堀温泉「ホテル静養園」が閉館してしまったのも悲しい。
たぶん日本一濃かった重油みたいな黒湯と、鄙びた風情がたまらない宿でした。また再訪してみたかった。

弘明寺の商店街は活気がありました。
お昼ごろだったので、「下町食堂 町っ子」という店でラーメン定食で腹ごしらえしてから湯に向かいました。
こちら味はたしかに庶民的。しかしわざとらしい昭和レトロな雰囲気作りがちょっと鼻につきましたね。

中島館はごく久し振りの再訪だったのですが、外観は前来た時とほぼ変わらずな印象。
男湯はこの時は二階でしたが、女湯とは一週間ごとに入れ替わるそう。前行った時は一階でしたね。

露天風呂とサウナの隣の水風呂が黒湯で、ジェットバスや電気風呂などは白湯です。
今回はプラス百円でサウナも利用。サウナと黒湯の水風呂を交互に入ってたっぷり汗を流しました。

この辺りは隣の井土ヶ谷駅にも「横浜天然温泉くさつ」といういい銭湯があるんですよね。
こちらにも機会があったら再訪してみたいです。

下は弘明寺の境内で撮った写真です。

2日は鮫洲へ。
鮫洲…、初めて降りましたが何用かと言うと、ここには「おとどけけいきゅう」という京急のショップがあり、子供が京急が好きなのでプラレールを買いに訪れました。

改札を出てすぐのところにある。
正午ごろ行ったのですが、私以外お客の姿はありませんでした。
GWなので賑わっていても良さそうなものですが、鮫洲というマイナー過ぎるとこにあるせいでしょうかね。

赤と青の京急のプラレール2種と駅名のキーホルダーを買いました。
キーホルダーは最寄り駅の京急東神奈川駅のもの。
そう言えば京急東神奈川は2020年に旧名の「仲木戸」から改名したのですが、前は仲木戸のキーホルダーがあったんでしょうかね?
あと全ての駅が揃ってるわけでは無さそうでした。(前に住んでいたので欲しいと思っていた金沢文庫駅などは無かった)

買い物は10分ほどで済んでしまったので、これからどうしようかと悩みます。
とりあえずブラブラと国道15線沿いに青物横丁まで歩くことに。
オーケーストアをちょっと覗いた後、京浜運河方向に歩みをすすめました。
とちゅう大きなイオンがありますが、それを過ぎて大井北埠頭橋を渡るととだいぶ殺風景な世界に。



この殺伐感嫌いじゃないですが、この辺の京急運河に沿って林立するマンションに住んでる人たちは一体どんな生活してるんだろうかと思います。


運河の岸の緑道公園を歩いて品川清掃工場を通り過ぎ、八潮橋を渡って鮫洲に戻りました。
鮫洲と言えば運転免許試験場の代名詞のようなものなので、記念(?)に立ち寄ることにします。

真新しい綺麗な建物でした。
中も空港を思わせるような広々していていい感じです。
とはいえ何か用がある訳ではない…。

ちょうどお腹も減っていたので食堂を利用することにしました。
カツカレーとアイスコーヒーで千円ちょいくらい。
味はマズくはないが取り立ててウマくもなく。全く普通ですね。

一階の売店にピーポ君グッズが売ってました。
サンリオとか色々コラボグッズも豊富にありますね。
子供のためにトミカのパトカーと大型人員輸送車(上のプラレールと一緒に写ってるやつ)を購入して帰りました。

鮫洲という謎の土地でしたが、まあまあ楽しい一日を過ごせましたね。

最近のフィルム

約三年振りにフィルムを現像しました。
もう現像のやり方を半ば忘れてしまい、ネットで確認しようとしたところ、前まで参考にしていたサイトがもう無い……。
どうにか当時の記憶を掘り起こしつつ現像しました。
ドキドキでしたが、絵が浮かび上がって良かった――。

トライX400が三千円もするような昨今では、もうフィルムで撮ろうという人は現れないのでしょうね。
昔はヨドバシでも500円くらいで売っていたものですがー。

7年くらい前に買い溜めしている分を細々と使っていましたが、これで最後の一つに……。
使い切ったら私もフィルムは卒業かな?と思います。(しかしこのペースだとそれは数年後になりそうですが)

前は出かける時にはフィルムカメラを同伴していたものですが、すっかり触る頻度が下がりました。
腕もだいぶ落ちたと思います。
ピントが合っていない写真が多く、残り少ないフォルムだというのに情けないです。

しかしその一因はスマホのカメラの長足の進歩にあると言えるでしょう。
AIが自動で判断して、いい感じのカラーバランスで撮ってくれます。
一眼レフよろしく背景をボカすなど、心憎い芸当すらこなすようになっています。

専用機でないので、シャッターを押すまでに時間がかかるなどイラッとさせられる瞬間もありますが、実用上もうこれで十分じゃない?と思える水準に到達しています。
ちょっと味気ないですが、それに文句を言うのも変ですよね。

<渋谷>

<反町公園>

<滝ノ川>

<本覚寺から見た横浜ポートサイドのタワーマンション>

<東横フラワー緑道>

<鶴屋町>

写真の神様にもやはり前髪しかない

最近とんとん拍子に欲しかった写真集が手に入ったので、これまで眠っていた収集欲が頭をもたげて来ています。

筆頭は、植物写真家として高名な山村雅昭の「花狩」(88年)
出来れば「植物に」(76年)も欲しいですが、市場から姿を消しているとおぼしい。
市場価格も一万五千円くらいとこなれていて、今すぐにでもGETしたいところですが、今月は2冊も買ってしまったのでちょっと自重中。

ところで山村雅昭氏も「花狩」を絶筆に出版前に自殺されています――。
作家も芥川龍之介、太宰治、川端康成と枚挙にいとまがないですが、写真家の自殺率というのも実は高いのか……。

私の写真集収集の趣味は後悔の歴史でもあります。
当時の自分に言ってやりたい。「欲しいと思ったら即買え」

動物写真家の宮崎学さんの「死 Death in Nature」という写真集があります。
死んだ鹿やタヌキが自然に還るまでを克明に記録したものです。
現代の九相図とでも言うべき衝撃的な内容ですが、それでいて不思議と全くグロくなく、自然の調和の美しさに感嘆します。

10年以上前だと思いますが、それをたまたま書店で手に取ってたいへん感銘を受けました。
受けた――、ハズなのですがしばらく忘れており、ふと今になって思い出し調べたら、既に絶版で古書市場ではたいへん高価になっていました。

もう一つ!
水俣を撮ったことで知られている、世界的に著名な写真家ユージン・スミスの助手も務めた森永純の「河‐累影」(78年)
これも10年くらい前になるでしょうか、友達と中野ブロードウェイに遊びに行った際にまんだらけのショーウィンドウに展示されているのを見たのです。
確か¥22,000でした。

ひとりで来ていたら確実に手に取ったと思いますが、大型本なので、友と連れ立って歩くのに手がふさがって不便だと思いスルーしてしまいました。
しかしその後なぜか忘れ、今に至るまで中野ブロードウェイを再訪することもなく……。

大型書店の棚を覗けば数多くの写真集が並んでいます。
時の経過とともにその後プレミアムが付くのか、特に何も無く忘れ去られるのかは分かりませんが、定価はある意味バーゲンセールの値札のようなもの。
もしも少しでも心に残る本があれば、迷わずGETするのが良いでしょう。
たぶんそれは一期一会の出会いです。

清野賀子-至るところで 心を集めよ 立っていよ

ついこの前、清野賀子のTHE SIGN OF LIFEをレポしたところなのですが、ウォッチしていた二作目(そして絶筆の)「至るところで 心を集めよ 立っていよ」の最安値が2万台になったので光速でポチってしまいました。
一年以上ウォッチしていてずっと下がらなかったのに、手に入るときはこうもトントン拍子にいくものかと思います。

本のタイトルはパウル・ツェランという詩人の作品から採ったようです。
有名な詩なんですかね?
清野さんはタイトルを決める前に亡くなってしまったそうなので、編集者がなんかいい感じに選んだんでしょうね。

サイズなのですが、「THE SIGN OF LIFE」に比べてだいぶ小さいんですよね。
定価も「THE SIGN~」が7千円に対して、半額の¥3,500でした。

内容もかなり差があって、一作目が中判カメラで2000~01年の間に日本の各地で撮った写真を収めているのに対して、本作は年代は不明ですが東京を中心に小型カメラで撮った写真を収録しています。
前作がバシッと構図を決めた絵画的作品だったのに対して、ややラフなスナップ写真で構成されています。
もっとも顕著なのは前作に決してなかったもの――、人物写真が少ないながら(数えたところ5枚)収められています。








この本を作成中にお亡くなりになったので、何か死に関係するメッセージが含まれていないかと勘繰ってしまうのはヒトの性。
しかしそういう匂わせを見つけるのは難しいですね。

ただ読んでいて気が付くのは、芭蕉の木と学校のような建物、団地が何度も登場していることですね。
芭蕉は建物の中から撮られたものもあり、この学校のような建物にゆかりがあることを伺わせます。

全くの想像ですが、清野さん母校ではないでしょうか?
そして団地は彼女の住まい、もしくは近所の風景だったのでは?

写真を撮りながら自身の在りし日に思いをはせていたのではと、何の根拠も無いのですが思ったりします。
私の母校には芭蕉の木は生えていませんでしたが、それでもひどく郷愁を誘われる写真だからです。