今年も残りわずかとなってきました。
季節は冬ですが、私にとっては物欲の季節。
冬物衣料を物色に、今日は御徒町のアメ横に行ってきました。
ところでこの間、ゴーゴリの「外套」という本を読みました。
これは近代ロシア文学の先駆けとも言われる画期的な小説なんだそうですが、私には単にうだつの上がらない男が外套にこだわり過ぎてみじめに破滅する姿にしか映りませんでした。
しかし今なら分かるような気がします。
凍てつくような寒さの中でも背筋をピンと伸ばせるような、素敵な外套が欲しいーー。
アカーキイ・アカーキエウィッチとは私のことであったのか…。
さて既製服の時代なので、私の理想の外套は「アメリカ屋」のハンガーにブラ下がっています。
仕立屋のオヤジならぬ、店員のお兄さんに試着させてもらいました。
う~む、恐ろしく暖かい。シャツ一枚でも問題ないほどだ。
やや肩口の辺りが窮屈でしたが、それ以外はあつらえたように体にフィットしている(ように感じる)
まさにマストバイーーなのですが、そこにはアカーキイと同じ問題があって、あまりにお高いんですな。
80ルーブリならぬ8諭吉。
おずおずと値引きをお願いしたのですが、突っぱねられ、空手で外に蹴り出されました。
実はわずかながらボーナスも出たので、買えないことはない。
しかし欲しいのはコートだけじゃないんだなこれが。
着古したコートを体に巻いて、次は「イケダヤ靴店」を覗きます。
お目当てはレッドウイングのチャッカブーツ。
ゴツイ系ではなく、キレイ目で、スーツにあわせて履いても合いそうな感じです。
こちらは5諭吉弱ほど。
試着させてもらうと、足を掴まれるようなタイトさがあって、普段スニーカーばっかり履いているので不安に。
しかし、次第に足の形に馴染んでくるとのこと。
それですっかりその気になりました。
しかし悩ましいことに、ブラックとブラウンの二色あり、どちらも甲乙付け難いのです。
ブラックが無難であることは間違いないのですが、ブラウンも深みのあるいい色をしており、むしろ使い込むにつれて表情の変化を楽しめるのではないかとも思えてくる…。
結局決めかね、買わずに店を後にしました。
意気込んで乗り込んだものの、決心つかずの不完全燃焼気味のアメ横訪問となりかけましたが、最後っ屁でジーンズをGET!
「ジャラーナ」で買ったリーバイス501です。
リーバイスには501だの503だの色々とあり、私も分かったような分からないような感じなのですが、501はストレートな最もスタンダードな形だそうです。
裏から見るとこんなんです。
サイズはW31、L32で私の体には大きすぎるのですが、これはノンウォッシュなので洗うと縮んで体に合うようになるんだとか…。
足は7cm程度も短くなると店員のお兄さんは言っていました。
ファッションに縁のない私ですが、これが初めてのリーバイスという訳ではないのです。
上京当時(1999年)選別代わりに親が買ってくれた503が私にとって最初のリーバイス。
それがこれ↓
ウェストは驚異の28インチで、今ではとても履けませんが、記念として残してあります。
当時はこればっかり履いていたので、なかなか激しく色落ちしていますね。
さて、家に帰るとAmazonで注文していたニューバランスが届いていました。
MV880、色はクールグレイです。
裏はこんな感じです。
いかにもトレーニングシューズって雰囲気ですね。
ただ、そこはかとなくクラシックっぽさもあり気に入っています。
昔はニューバランスのクラシックなランニングシューズをいくつも持っていましたが、結局今も残ってるのはM1450一足となってしまいました。
踵の部分が酷く剥げていますね。あと、「N」の文字が結構ボロボロになっている。
靴底のパターンは割とハッキリ残ってますね。ただ踵の部分はほとんど消えてしまっています。
この靴は、忘れもしない、最初のボーナスで買った靴です。
ほんの寸志程度の額だったので、これを買ったらほとんど消えてしまいましたよ。
新宿のABCマートで、2万1千円だったと思います。
それから十年以上、日常的に履き続けてたので、それにしてはよく持ってくれたなと思います。
これもリーバイス同様、記念として残しておきたい品ですね。