RE:浜名湖

 翌三日。七時半頃目が覚めました。朝食はもう六時半からビュッフェ形式でやっています。食事の前に朝の浜松の町の様子をカメラに収めたかったので、キーをフロントに預けて外に出ます。この日も晴れていて、爽やかな天気でした。
 繁華街を歩くと昨夜とはうって変わって人通りはまばらです。ただあいかわらず法被を着た人が目につきましたね。
 法被密度の高い方に移動していくと五社神社にたどり着きました。石段を上がって本殿の前に来ると制服を着た警察官でいっぱいでした。祭りを前にして、皆で会期中の安全を祈願していたのでしょうか?
 ホテルに戻り、食堂へ向かいます。料理は和食と洋食があったのですが、和食の方はすでに食べ尽くされて無くなっていました。洋食の方もパンとサラダ、カットオレンジが残っているのみです。時刻はもう八時を過ぎていたので、出遅れた感が否めませんでした。それでもあるものだけ胃に詰め込んでホテルをチェックアウトしました。
 ふたたび東海道本線に乗り、鷲津に戻ります。駅の駐輪場にとめた自転車、前輪に鍵をしただけなので盗られたら大事だと不安だったのですが、ちゃんと置いた場所にありました。
 駅前の国道三〇一号から新居町方面にむけて、自転車の旅を再開します。途中で左手に直角に折れ、鉄道を越えてマッスクバリュー湖西店前の道に出ます。しばらく走ると正面に大きな吊橋が見えてきます。橋を渡ると浜名湖競艇場のある埋立地に入ります。自転車で入ってもいいものかよく分からなかったですが、競艇場の巨大なプールの周りをぐるっと一周しました。観客席はまばらでしたが、競艇選手たちが水しぶきをあげて水上を走る姿が見られました。
 新居町のあたりで国道一号線と合流します。このあたりは釣具屋、釣り船屋、ファミリーロッジなどが軒を連ねています。国道、東海道線、新幹線がずらりと並ぶ水道をふたつ越えて、旅の出発点である弁天島に戻ってきました。
 この時まだ十一時くらいだったので、自転車を戻して帰るにはまだちょっと早いなと思い、舞阪漁港を見に行くことにしました。
 製氷工場の裏に自転車をとめ、港へ降りて行きます。ちょうど漁船が帰ってきたところで、水揚げした魚にクレーンに吊り下げられた大きな砕氷機の口からドボドボと氷を落とすところが見られました。近くには水神宮があり、周囲の柵におびただしい量の網が掛けられて日干しされていました。