最近読んだ、篠田節子の「家鳴り」という本が結構面白かったです。
七編の短編が収められていて、どれもぞくっとするような怖さがあるのですが、冒頭の「幻の食糧危機」が白眉かと思います。
東京を大地震が襲い、難民化した都民が食糧を求めて周辺の地域に流れ込み、在住民と果てしないトラブルを巻き起こすという内容です。
おそらく阪神大震災を念頭に置いて書かれた作品だと思いますが、東日本地震が置き、首都圏直下地震への危機感が高まっている今読むと、強い説得力を感じます。
本当の備えとは何なのかということを考えさせられました。
日別アーカイブ: 2012年3月18日
金沢区の銭湯2
週末は両日とも雨で憂鬱な気分です。
こんな日はいっちょ銭湯の新規開拓でもするかと、かねてから目を付けていた「みなと湯」へ向かいました。
金沢八景から16号線沿いに横須賀方面に20分ほど歩き、横浜南共済病院の向かいのやや奥まったところにあります。
立派な破風の年季の入った銭湯です。入口の前には池が掘られ、鯉が優雅に泳いでいます。
暖簾をくぐると、愛想の良いおばあちゃんが迎えてくれました。
脱衣所も格天井で立派です。が、やや老朽化が進んでいるようです。
浴場はペンキ絵ならぬタイル絵の足元に、二槽に区切った湯船が置かれたオーソドックスなスタイルです。温泉銭湯ではないので白湯ですが、湯かげんは熱くもなくヌルくもなく最適でした。
湯に浸かりまったりと浴場を眺めると、ペンキが塗られた壁や柱にも明らかな老朽化の印が。
こういう貴重な銭湯には、末永く営業していてもらいたいものです。