鬼海弘雄『東京夢譚』

 最近購入した写真集を紹介します。
 鬼海弘雄『東京夢譚』
 人物写真で著名なようですが、東京の風景を撮ることも長年のライフワークとしているようで、本作品は「東京迷路」に続く、街角シリーズ第二弾です。
 東京周辺の何気ない家並みが収められています。人物はほとんど写り込んでいません。
 ごくありふれた風景ながら、不思議な存在感を漂わせています。
 川崎周辺の写真が多いので、「あ、この景色みたことある」というのが何枚もあり、とても親近感を覚えました。
 90〜2000年代に撮られた作品を中心に構成されています。
 「今の時代にこんな」と思うようなボロ屋が写っていて、懐かしさを覚えます。また近代ビルとのコントラストが浮世離れした印象を感じさせます。