RE:三浦半島への旅

 さてお楽しみが待っています。ここまでの労苦が報われる時です。「横須賀温泉 湯楽の里」の暖簾をくぐりました。
 いわゆるスーパー銭湯なので、食事処やマッサージ、ゲームセンターも備えた複合施設となっています。一階にはそれらとともに「温熱房」という岩盤浴の施設が付いていました。温熱房は四五〇円追加すれば入れたのですが、今回はパスしました。
 二階に上がり浴場へ足を踏み入れます。一目散に目指すは展望露天風呂。そこには「うぉ〜!!」と思わず叫びたくなる風景が。露天風呂からは馬堀海岸が一望できました。しかしこんなによく見えて、向こうからも丸見えなんじゃないかと思わず危惧してしまいました。
 さて温泉ですが、黄土色をした塩化物強塩泉で、ナメるとしょっぱかったです。浴槽は「上の湯」と「下の湯」の二つに分けられていて、上の湯のほうが源泉掛け流し、下の湯のほうがろ過循環となっています。下の湯のほうが広く空いていたので先に下の湯に浸かりました。海を眺めながら入る湯は格別で、疲れがいっぺんに吹き飛ぶようでした。
 
 いったん内湯に戻ります。ここにはサウナが付いています、それも二つも。サウナ好きには嬉しい限りです。
 先に高温サウナのほうへ。しかし高温といいつつここのサウナはそれほど熱くないです。テレビも付いているので気がついたら二〇分も三〇分も入っていられそうでした。
 じっとりと汗が吹き出してきたので、冷水風呂に浸かります。これがたまらない。普段ならこのセットを二、三回繰り返すところですが、帰りの体力も計算して今回は自重します。
 次に「塩サウナ」に入ります。これはさっきのサウナよりさらにぬるいサウナで、部屋の中央に盛ってある塩を体に塗りつけて発汗するものです。塩の殺菌力で美肌効果も期待できるそう。これもいつまでも入っていられそうで良かったです。
 内湯は白湯なのですが、高濃度炭酸泉という高濃度の炭酸ガスを溶かし込んだ湯で、まるでサイダーに浸かっているようでした。しばらくすると体の表面にびっしりと細かい泡が付着してきます。湯はぬるめで、リラックスして長く楽しめました。
 さて締めはなんといっても温泉でしょう。先ほどは入れなかった人気の上の湯に狙いすまして滑り込みます。う〜むこれが上の湯か…。しょうじき素人には掛け流しも循環も違いが分からないのですが、とにかく有り難いものに違いありません。時刻はすでに夕方。海辺に落ちるメローな夕日を眺めながら極上の湯を堪能しました。
 これで、一二〇〇円です。たしかに普段入っている銭湯に比べればお高いですが、これほどの内容であれば決して高くはないと思います。ぜひまた来たいですね。

RE:三浦半島への旅

 白い灯台が小高い茂みの向こうに見えてきます。いよいよ観音崎です。レストハウスそばに自転車を停め、海岸へ向かいます。子供連れやバーベキュー客で賑やかでした。
 海岸は砂浜の湾と岩場の岬とに分かれます。岩場は波に洗われてサルノコシカケそっくりの地層を縞を露わにしています。波は岩場の複雑な入江に殺到し、時折沸騰したように高い飛沫をあげます。なかなか見事な眺めでした。ただ漂着ゴミが目立つのが少々残念でした。
 丘を登り灯台を目指します。一〇分ほど登ると青空をバックにすっくと屹立する観音崎灯台が眼前に現れました。入場料二〇〇円を払い螺旋階段に足を掛けます。壁には全国の灯台の写真が。降りてくる人たちと道をゆずりゆずりしつつ登り、展望台に辿り着きました。
 展望台からは浦和水道が一望できます。正面に見える工場の影は木更津の臨海工業地帯でしょうか。
 しとしきり見物した後、岬をあとにしました。