千葉旅行記 金谷鋸山‐青堀温泉

 だいぶ間が開いてしまいましたが、ゴールデンウィーク中に訪れた千葉での出来事を記事にします。
 今年はどこに行こうかと数週間前から熟考に熟考を重ねました。昨年は浜名湖、その前は羽田で稲荷巡りと、毎年思い出に残る旅をしてきました。白羽の矢が立ったのは千葉の富津市にある青堀温泉です。なんでもそこの黒湯は絶品らしいのです。また千葉というのも未踏の土地ですので旅行にはもってこいと思いました。
 四月三〇日、良い天気でした。文庫から京急で久里浜へと向かいます。千葉へは久里浜港から出ているフェリーに乗ります。京急で八景以南に行くのはこれが初めてでした。八景を過ぎるとトンネルが目立つ様になり、ローカル線の趣が出てきます。
 フェリーは一時間に一本の割合で出ています。駅からバスも出ていますが間があったので歩いてゆくことにしました。東口から出て左手方面に向かうと久里浜街道にぶつかります。街道は久里浜湾に注ぐ平作川に沿っているので、そのまま道なりに進みます。川は船着場になっていて、釣り船が停泊しているのが目に付きます。時折水しぶきをあげて船が河口へと降って行くのが見えます。
 二〇分ほど歩くと海岸が見えてきます。心地良い海風が吹いてきて、磯の香りが鼻をくすぐります。見るとちょうどフェリーが港へ帰ってきたところでした。
 乗り場でチケットを購入します。片道大人七〇〇円ですが、往復を買えば一二〇円得をします。エスカレーターで二階へ上がり、渡り廊下でチケットを見せてフェリーに乗船します。デッキに上がると上天気のためか多くの人が出ていて、中にはテーブルを囲んでビールを一杯という客の姿も見えました。