羽田五十間鼻

 関東では春一番が吹き、二十度を超える陽気になりました。
 わたしも春の気配に誘われるようにして、久しぶりに多摩川をジョギングしました。
 普段は大師橋でUターンするのですが、今日は浮かれた気分も手伝って羽田のほうまで足を伸ばしました。
 
 大師橋を過ぎた当たりから河岸の様子が変わり、遊漁船の船着場が間隙なく並びます。 左手には玉川弁財天が見えます。
 さらに進むと、海老取川との合流地点に突き当たります。ここはちょうど鼻のように多摩川の河口に突き出していることから、「五十間鼻」と呼ばれているそうです。
 さて、その鼻の先端には、川の中にコンクリートの土台をを盛り上げて、水難者のための小さな祠が建てられています。
 なんでも、関東大震災のときに多くの被災者の遺体がここに流れ着いたそうです。
 その無縁仏たちの霊を慰めるために建てられたものなのだそうです。
 堤防の上からスロープを渡って参拝することができました。
 近くで見ましたが、何とも形容しがたい、実に異様な空間でした。
 こんな不思議スポットを見つけられてラッキーでした。足を伸ばした甲斐があったというものです。
 写真に収めたかった! カメラを持ってこなかったのが悔やまれます。
 
 初日の出の隠れた名所でもあるそうですよ。