八甲田山死の彷徨

 タイトルだけで手に取った本でした。しかしこれはすごい。面白かったです。
 実際に起こった軍の雪山遭難事故を題材にした小説です。大量の犠牲者を出した青森五連隊と、八甲田山を制した弘前三一連隊。明暗分かれた二つの部隊を対照的に描きながら、いかにして悲劇は起こったのかを活写してみせてくれます。
 それにしても青森五連隊に降りかかる死亡フラグのオンパレードには驚くを通しこして呆れました。彼らはなすすべもなく死の運命に飲み込まれていったのです。そんな道しか選ばせてくれない、冬の雪山という極限の環境に心底身震いしました。

須田一政

 以前に買おうかどうか迷っていると言っていた、須田一政の写真集をとうとう買ってしまいました。それも「民謡山河」と「赤い花」の二冊ともです。
 須田一政の写真集の多くは絶版になってしまっていて、手に入れることができません。しかし自身のHPに雑誌に掲載されたものについては公開してあります。中でも「風姿花伝」は素晴らしく、「日常に潜む異常を切り取るようなスナップ写真を得意とする」の評そのままの仕事です。
 「赤い花」は「風姿花伝」以前の未発表作品集です。まだスタイルを確立する前なのか、それほど強い印象を受けませんでした。
 「民謡山河」は同時代の作品なので、全体に「須田節」とでも呼びたい独特の情感を湛えています。どっちかと言われるなら、「民謡山河」を推します。

OperaでIE描画

 わたしが普段つかっているブラウザはOperaです。FireFoxによく似た、タブブラウザです。使い心地にとても満足しています。
 しかしブラウザのシェアの大部分はいまだIEが占めているため、IEでなければまともに見れないサイトというのも数多くあります。何を隠そう、当サイトもそのひとつです。
 当サイトはスタイルシートを使って縦書きを実現しているのですが、これはIEだけの独自の拡張機能なので他のブラウザで観ると横書きになってしまうのです。
 このように、ターゲットにしているブラウザと、自分が普段使っているものとが異なるというジレンマを抱えてきていました。
 しかし、この問題を解決するツールがあることを最近知りました。それは〝Neptune〟というプラグインで、これを使えばOperaの中でIEの描画エンジンを動かすことができるというのです。
 早速インストールしてみました。すると、ツールバーに〝View in IE〟というボタンが現れます。自動日記を開いて、このボタンを押すと見事Opera上で記事の縦書き表示ができました!
 しかし、フォームの入力には難がありそうです。

xubuntu導入

 手元にあるメビウスにubuntu(ウブントゥ)の派生ディストリビューションである、xubuntuを入れてみました。
 このPCは、もともとはWin98SEが入っていたもので、中古で手に入れたのですが、多分99年製だと思います。PenⅡ400MHz 128MBというレガシーなスペックです。
 WinXPに入れ替えていままで使ってきたのですが、ほとんど使わなくなっていたので、Linuxでも入れて遊んでみようと思ったわけです。
 ubuntuは使いやすく、マルチメディア対応が充実した人気のパッケージです。さらにハードウェアの認識にも優れているそうです。xubuntuはその軽量版にあたります。
 インストールは何の障害も無く完了しました。これはLinuxではちょっと特筆すべきことかもしれません。実は以前にFedoraCore6を入れようとしたことがあったのですが、その時はインストールでつまずいてしまったのでした。
 さて、操作感はといいますと。これが結構重いです。たぶんXPより重いんじゃないかと思います。最近ではLinuxもGUIがリッチになってきていて、リソースを喰うようです。まあ、ネットくらいなんとかなります。

基本情報合格

 今日が基本情報の合格発表日でした。受かってました! よかった……。
 これで口うるさいお客さんにいびられなくて済みそうです。

VC奮闘中

 今日はVCの勉強をしていました。
 VCのエディタはすごく便利ですね。関数の中身が折りたためたり。特にクイックヒントという、補完候補を表示する機能はすごいと思いました。ただ、これ候補を示してくれるだけで、補完はしてくれないようです(表示された候補を見ながら、自分で打つ) なんだかなぁ。
 メッセージボックスを表示させる、すごく簡単なプログラムを書いたのですが、ビルドして作ったEXEを実行させると、「msvcr90d.dllコンポーネントが見つかりません」というエラーが。
 本当に無いのか検索をかけると、ちゃんとWINDOWSフォルダ以下にあります。書籍に付属していたサンプルコードをビルドして実行してみても同様のエラーが出ました。
 ネットで調べたり、コンパイルオプションをいじくってみたり、色々手を尽くしてみたのですが、結局原因が分かりませんでした。
 途方に暮れて、何気なくもういちどクリックしてみると、ななななんと、今度は正常に動きました。別に何もしていないのに。もう何がなんやら……。

ネットが繋がらない

 今日は雨が降って、憂鬱な気分です。
 さらに昨日からネットが繋がらなくなってしまって余計へこんでいます。ただ、時間帯によってはこうして書き込みをすることができています。
 プロバイダに連絡したところ、回線にノイズが混ざっている可能性があるそうです。正常にするためには、回線速度を落として正確性を高める必要があるそうです。う〜ん、早くなったと喜んでいたところだったのになぁ。

沈黙

 遠藤周作の「沈黙」を読了しました。
 本作は、ポルトガル人司祭を主人公に、江戸時代のキリシタン弾圧を描いた作品です。
 言うまでもないことですが、遠藤周作はカトリック教徒で、キリスト教をテーマにした作品を沢山書いています。
 これまで「海と毒薬」、「白い人・黄色い人」、「深い河」、「わたしが・棄てた・女」といった有名どころは押さえて来ました。
 これらのなかに神を信じて救われたというような話は皆無で、神父なのに下女と寝たり、信者なのに友人の恋人を寝取ったり、信仰を貫いてもロクでもない死に方をしたりという酷い話ばかりです。
 わたしが思うに、遠藤周作の文学とは、良心と現実とのせめぎ合いと葛藤なのだと思います。
 そして「沈黙」です。本作はその板ばさみを極限まで押し進めたもので、全編に緊張感がみなぎっています。
 特にフェレイラ師との再会から、穴吊り刑、そして踏み絵と対峙するクライマックスの盛り上がりは凄まじく、鳥肌が立ちました。まごうことなく、最高傑作です。

石敢当

 去年那覇に行ったとき、街のあちらこちらで石敢当(いしがんとう)という魔よけの石碑を見かけました。以前紹介した「妖怪の民俗学」の中にもこの石敢当に関する記述があり、その時の様子を思い返しながらとても興味深く読みました。
 川崎駅前にも沖縄から贈られた石敢当があると言うことです。今日買い物に行ったのでついでに探してみました。
 石敢当は駅前東口のロータリーの中にありました。分かりにくい場所で、普段バスに乗らないわたしは見つけるのに苦労しました。ついでにいうと、ここは野宿者がいっぱいいて結構汚かったです。

引越し完了

 昨日入居しました。雨に降られ、生憎の天気の中での転居でしたが、どうにか無事に済みました。
 今日は一日中、山とあるダンボールと格闘して、どうにか生活していける環境を整えました。ネットも開通。
 新居は築三十年の年季の入った物件のためか、コンセントが少なく家電の配置に悩みました。でもまだ納得できてないかも。
 逆に嬉しいサプライズは、ADSLの速さがアップしたこと。なんと三倍も速くなっちゃいました。