宮田登の「妖怪の民俗学」を読了しました。この人の著書を読むのは、「民俗学への招待」(ちくま新書)に続いて二冊目です。
タイトルから鬼や天狗などの妖怪の伝承を取り上げて解説するものと予測したのですが、妖怪が生み出されるプロセスの分析に重きを置いた内容でした。
近年の怪奇現象についても多くの事例が書かれていて、現代の社会もまだ活発に妖怪を生み出し続けていることを教えてくれます。
本書によれば、妖怪の発生に関わるキーワードは「境界」と「女性」なんだそうです。
次は、遠藤周作の「沈黙」を読みます。